細胞分裂
- 2016/10/16
- 11:58
2年前です。豊橋で展示会をやった時に晃山流の方達が見えました。失礼ながら「まだ有ったのか」、が私の正直な反応でした。岐阜、愛知になお10人ほどいるとの事です。でも、すでに独立にいたるイキサツはおろか、創始者の名前も正確には認識していませんでした。晃山流は平塚洸山が都山流から離れて名古屋を地盤にして創った流です。都山からは大正6年に早くも上田佳山が離脱して上田流を立ち上げていますが、尺八に入門する人...
コダワリ
- 2016/10/15
- 22:37
「尺八の材質って本当に音にはあまり影響が無いのですか?」。21世紀に入って久しい今でもこういう質問が有ります。答え。正確には「あまり」ではなく「全く」関係無い、です。子供じゃないんだから、「それじゃコンニャクやゴムで作ってもそうか?」とか言わないでね。「反響が空気振動の閾値に入って入る材質では」です。竹、木、プラ、金属、全てそうです。音色にしろ音量にしろ、それを決定するのは、吹き手を別とすれば、歌...
価格のあやふや
- 2016/10/14
- 23:20
1980年ですから、もう36年も前になるんですね、友人が邦楽を含めた音楽を教える短期大学を創ったので、一期生を迎えるにあたって練習用の安価な箏と三弦を依頼されました。「どのくらいの予算なの?」。 「なにしろ予算が無いんですよ。箏5面と三弦5竿で50万円で何とかならないかな」。それならアテが有りましたから知り合いの琴屋に話して、一緒に友人の学校まで運びました。納入は済んだのですが、講師の平井澄子先生...
人の道って?
- 2016/10/13
- 22:56
戦前は良い悪いは別にして、「忠君愛国」のように誰でもが「これだけは正しい」と示せるモノが有りました。極く一部の人間は承服していないにせよ、それに反対を表明すれば摩擦が多い。軍国主義がハバをきかせる様になってからは、「反対」なんて言うのは命がけです。たとえば昭和18年に、そういう事を言ったとしましょうよ、まずは顔の形が変わるほど殴られて、良くて監獄送り、悪くすれば死刑です。(治安維持法で死刑になった...
草食の時代
- 2016/10/12
- 23:07
「僕、本当は尺八のプロになろうと思ってなかったんだよ」。青木鈴慕先生がこの手の事を言い出したら、間違っても「またまた・・・」なんてチャチャ(半畳)を入れるのは禁物です。頭が良くて鋭い人だけに、間の抜けた対応を一番嫌います。先生は気心の知れた人間相手にはかなりオシャベリになるのですが、それでも心の奥を話す事は、それほど多い事ではありません。そういう時は、こちらも気を入れて聞かないと、すぐ怒って話は脱...
改元にまつわる無駄話
- 2016/10/11
- 18:34
あれは昭和天皇が亡くなった直後ですから、1989年の日本三曲協会の新年会での事です。天皇死去の直後ですから、いつもの新年の祝賀に代えて黙祷が有り、ひき続いて恒例の来賓挨拶となりました。来賓の挨拶はいつも3人で、その一人が金田一春彦先生ですが、その紹介の時に司会のYさんは「もしかして新元号をお決めになった御本人かも知れない金田一先生・・・云々」と言ったので、金田一先生はニガワライしました。平成は『史...
鯛山の快挙
- 2016/10/10
- 18:32
昨日、10月9日ですよ、私のこのブログが吹奏楽部門で初めてランキング1位に輝きました。尺八がですよ。いくら称賛してもしたりない。なんせ全吹奏楽で、ですよ。尺八の人口の200倍と言われる吹奏楽部門全体で、ですよ。凄い、エライ、大したものだ。私のブログは常に5位から10位ですが、このところ5位6位が続いていたので、もしかして4位には入るかと思いましたが、上の3つは不動なので、良くて4位まで、それ以上は...
駄菓子屋
- 2016/10/09
- 22:10
昭和30年代までは何処の街にも駄菓子屋というものが有りました。タイガイ60を過ぎた老夫婦が営んでおり、勿論のこと従業員などいない。当時の日本人は若い頃に肉、魚、乳製品などの体にやさしい食べ物を摂っていなかったので、60というと老人。外見もシナビテいました。何しろ55で停年、また年金も無いのが普通でしたので、子供の世話になれなければ自活の道を見つけなければなりませんでした。そこで零細な資本で始められ...
十三夜
- 2016/10/08
- 13:16
今年の十三夜は10月13日、もうすぐです。「十三夜」は日本独特の風習で、起源は遠く10世紀初めまで遡ります。江戸時代に粋人は墨田川に屋形船を浮かべて、八月の十五夜と九月の十三夜を愛でたそうです。十三夜は段々と深まりゆく秋の気配を反映してか物寂しいイメージですね。樋口一葉に『十三夜』と言う名品が有ります。これを多少は下敷きにしている歌謡曲が「十三夜」。戦前に小笠原美都子が歌ってヒットさせ、戦後も榎本...
銀色の志
- 2016/10/07
- 21:26
若い時の志ってピカピカギラギラ、目にもまばゆいですよね。例えたら金色ですよ。今は知りませんよ、でも私の若い頃には若者は多少なりとも山っ気が有ったように思います。私は24から25までの人生の一時期に、プロレスの仕事で他人から給与を貰った以外には、ヨソの箸でメシを喰った事が有りません。でも大学卒業と同時にサラリーマンになった友人達も、よしんば私の様に謙虚な性格に生まれついたとしても、「会社に入ったから...