伝説と事実
- 2017/02/28
- 22:53
富山県高岡市から注文が有りまして、三曲系の人ですが、話をすると国泰寺の虚無僧曲も吹いているとの事。今でも全国に国泰寺系の尺八吹きが約20名ほどいるそうです。かなり虚無僧関係の認識の深い方で、私が「国泰寺ですと僧如ゆかりですね」と言うと、「それは証明できないですよ」と言われてしまいました。その通りで、尺八は覚心が南宋から伝え、その4人の弟子達、宝伏、国佐、理正、僧如が全国に広め、ことに宝伏の門下から...
離脱
- 2017/02/27
- 23:03
平成の初め頃です、三塚さんが言いました。「この前ですけど、坂田梁山さんと美子さんが僕の家に来たんですよ。それで僕に、邦楽界を離脱して不安は無いかと訊くんです」。まあ、マトモな質問ですよね。「でも僕は邦楽界をやめたつもりは無いんですがね。それを言うなら最初から入っていないとも言えますし・・・」。当時ですが、「邦楽界に入っている」と言うのは如何なる状態を言うのでしょうか? 典型的なのは、三曲協会なりに...
自由業は自由に
- 2017/02/25
- 21:46
昭和50年頃まで東京のプロレス会場に行くと、身長150センチくらいの白髪のオジサンが何時もいた事を憶えている方もヒョットしていらっしゃるかと思います。杉本さんといって靴屋さんで、団体に関係無くレスラー達のリングシューズを作っていました。外人レスラーにとって、来日のおり、安くて品質抜群の杉本さんの靴を皆が注文していました。私とは昭和42年頃からの知り合いで、一緒の電車で帰ったりもしました。この人から...
ロストジェネレーション
- 2017/02/25
- 12:43
私が高校の頃まではアーネスト・ヘミングウェイやウイリアム・フォークナー等の言わゆるロストジェネレーションと呼ばれる作家達にまだ人気が有りました。第一次世界大戦で、それまでの価値観を砕かれて、個人的価値観の主張を優先した世代です。私は個人的にヘミングウェイはダイブ読みました。高校や大学での原文感想文の時に楽だからですよ。淡々とした文章で難しく無い、それが理由です。フォークナーは嫌い。だってツマラナイ...
ボケ
- 2017/02/22
- 23:22
私の次男は高校時代からプロのギタリストが志望でした。12,3年前に、「高校を中退してギターで生きる」と言い出して、担任が心配して電話してきましたので、家内が慌てました。家内も尺八専業者の夫を持っていますので、世の普通の母親の様に「そんな事して生活出来なくなったらどうするの?」なんて事は言いません。ただ、高校を中退するとあっては賛成する分けにはいきませんわ。私は中学からは、オトナが何と言おうと、自分...
遼山工房
- 2017/02/21
- 20:25
金正男が暗殺されましたな。現代社会で起きた事とも思えません。そりゃ戦国時代なら日本でも親兄弟で殺し合うのも珍しい事では無いですけど。有名な戦国大名で、三親等以内での殺人の加害者か被害者になっていない人の方が珍しいかも知れません。戦争して争うまでだったら、もっと多いですよ。「三本の矢」で知られる毛利家は兄弟仲の良い事で有名ですが、そのオヤジの元就、ヒョットして実の甥を殺してんじゃないの?徳川家康は無...
倍倍の怖さ
- 2017/02/20
- 22:44
どうかしている、絶対にこの尺八という世界に異常が起きている。2月は毎年それほど注文が多くない月です。世間でも「ニッパチ」と言うでしょう。そういう季節ですから、溜まった注文をはく為の月になっています。だから2月は展示会もやらず、海外に商談で出かけるのに丁度良いと毎年思っていました。そうは言っても事務方には納税書類を作る大切な作業も待っています。ですから、本来こういう調整の時も必要なのです。今年もいつ...
右翼
- 2017/02/19
- 20:54
一昨日久しぶりに右翼から電話がありました。何時ものパターンです。「自分がその地域の担当である、本来なら直接挨拶に伺い協賛金をお願いするのがスジだが、いきなり街宣車で伺ったら貴方も迷惑でしょう。だから云々」、そういういつも通りの芸の無い口上で、それで「年に2万円だけ付き合っては貰えないだろうか」と言うものでした。相手が話し終わるまで、例によって適当にアイズチを打って聞き流します。質問したり間違っても...
ふと佇む
- 2017/02/18
- 22:40
製造販売業として、尺八は相当面白いものの一つでしょう。だって、たとえばお客ですが、ピアノとかバイオリンみたいに絶対数が多くないですから、中間業者が入らないので、客の顔が見えるんです。声が直接聞こえるんです。私の顧客数は4千人で、おそらくは現役最多ですが、それでもこのくらいまでなら、一人毎の情報をかなり頭に入れておけます。「六法全書」を憶える苦労からしたら何という事も無いでしょう。尺八は竹をそのまま...
第三の目
- 2017/02/17
- 20:21
中学時代に読んだ本に『第三の目』というのが有りました。チベットで幼い時から修行を続けたラマ僧が、ついに額に孔を穿ち、「総てを見る通せる第三の目」を獲得するに至ったお話ですよ。、実話仕立てになっていますが純然たる創作小説です。でも読んだ時は子供だったので本当の話だと思いました。著者のロブサン・ランパはイギリス人でありチベットのラマ僧なんかじゃありません。でも、こういう設定じゃなかったら世界的なベスト...