夢の代償
- 2019/07/02
- 10:37
展示会から6日ぶりで帰って来ました。5月の九州程ではないですが、それでも28本売れました。今の時代では、これで仕方がないと思います。2日間置いて4日からは台湾です。台湾でも尺八は活発に売れ、中国大陸に目をむけて台湾に行かなかった、この3年の間も私の台湾人エージェントは売り続けていてくれました。尺八も台湾の在庫がすっからかんになってしまい、その補充も重要な目的です。今ですと、30本送りますと、1人か時期によっては2人分の航空券代と同じになりますもんね。
ところで、お笑いタレントの闇営業が問題になってますね。「もともと芸能界はヤクザと同根。まして吉本は・・・」とか言う人がいますが、昔は昔です。この20年は、どの産業もヤクザとの腐れ縁を「言い逃れの出来る範囲」に収めるべく努力してきました。それで過去を云々は、いわば他国への侵略や捕鯨とかで「昔はテメエ達のやってた事だろうがよ」とか主張する様なもので、一握りの人の賛同しか得られないのとチャイまっか。
でも、この問題は少し過剰反応のような気がします。たとえ中にヤクザがいても、その事実を知らなかったら、単なる御客だと思います。お笑いと比べたら少ないながら、尺八だって会合の場での余興を頼まれる事は有るんです。それでイチイチ客の素性を質しますかいな?。でもまあ、「闇社会」、「暴力団」、この手の「警察造語」を使わざるをえない事でも分かる様に、マスコミ側の事情も理解できます。なんせ合法的にピストルを所持した数万の構成員を持つ「桜田門一家」には誰も逆らいませんや・・・。
・・・にしても、吉本って6千人いるんですと。それで生活出来る者は1から多くて2パーセントだそうです。ともかく、それなら「プロのお笑い芸人」って1万近くもいる事になりますわな。
またまたプロレスの話になりますが、50年前、「アメリカには3千人のプロレスラーがいる」と言われていました。「嘘だ。だって人口で半分の日本でプロレスラーはオンナプロレスを入れても70人いないじゃないか」と言う人は当時でもいましたが、それは実情が分かっていなかったからです。今なら日本でもプロレスラーは5百人いますから、その事情は分かると思います。はい、他に職業を持っていて、その合間にプロレスをしていたんです。
舞台俳優、歌手、小説家、画家、陶芸家、こういう職種の人は、一部を除いて「この道一本」では生活出来ないものなのだそうです。このいずれの分野にも私の御客がいますので、訊くと、そう言う事だそうです。そして、短期間でも専業化出来た人は別として、多くは一生涯専業化出来ません。
でも、「夢を追いかける」というのは、こういう事が本来の姿なのでしょう。給与所得者で順調に行けた人は、たぶん平均所得で見たら専門職に就いて、かなりの成功を収めた人よりも多いかも知れません。少なくとも尺八業では間違いなくそうです。
でも人生の満足度で言ったら分かりませんね。私は給与所得者が「夢も無く、満足度が低い」なんて思っていませんし、「夢を追いかけている人」が満足度が高いとも思っていません。結局は「自分はこうしたい」ですよ。私のことで言えば、若い時から「自分が楽しいと思った事以外はしない。他人が何を言おうと、他人は言うだけでオレの人生に責任なんか持ってくれない」と思っていましたから、これ以外での有り方が、たとえ有ったとしても、ピンとこないというのが本当の所です。だから、皆がそれぞれの道を歩んでいるんです。
50年前のアメリカでは、消防士、医者、教師、はては弁護士までがプロレスをやっていました。契約の内容を守れば、あとは何をしようとアレコレ言われないアメリカだからです。時代が流れて、今後の日本もそうなろうとしています。「年功序列、終身雇用ははもう維持できない」と産業界のトップが、ハッキリ口に出して云う時代になりました。その代わりに、副業が自由化します。非正規雇用に戸惑いを感じるのは、これまでの経験則と違いからで、日本以外の国の様に、こういう働き方の方が、むしろ多数と思えば、答えは明らか。「チャンと仕事をするが、それが全てで忠誠心なんか持たない」。アメリカみたいな「非終身雇用社会」での普通の感覚です。
振り返って、「尺八のプロ」と称する人達が今ほど多いかった時代は無かったでしょう。でも、年収2百万円ですら、達成が困難で、年齢を重ねても展望が見えない現状で、それで本当に良いと思う?。それも「夢の代償」だと思う?。もう時代は変わったんですよ。「働き方」の変化に合わせて、有利な副業を探した方が良いと思うけどね。
だって、尺八家生存の為のキャパと関係無く、これからも「プロ尺八家」はトドマル事無く出て来るんですよ。吉本とか舞台俳優みたいに・・・。
ところで、お笑いタレントの闇営業が問題になってますね。「もともと芸能界はヤクザと同根。まして吉本は・・・」とか言う人がいますが、昔は昔です。この20年は、どの産業もヤクザとの腐れ縁を「言い逃れの出来る範囲」に収めるべく努力してきました。それで過去を云々は、いわば他国への侵略や捕鯨とかで「昔はテメエ達のやってた事だろうがよ」とか主張する様なもので、一握りの人の賛同しか得られないのとチャイまっか。
でも、この問題は少し過剰反応のような気がします。たとえ中にヤクザがいても、その事実を知らなかったら、単なる御客だと思います。お笑いと比べたら少ないながら、尺八だって会合の場での余興を頼まれる事は有るんです。それでイチイチ客の素性を質しますかいな?。でもまあ、「闇社会」、「暴力団」、この手の「警察造語」を使わざるをえない事でも分かる様に、マスコミ側の事情も理解できます。なんせ合法的にピストルを所持した数万の構成員を持つ「桜田門一家」には誰も逆らいませんや・・・。
・・・にしても、吉本って6千人いるんですと。それで生活出来る者は1から多くて2パーセントだそうです。ともかく、それなら「プロのお笑い芸人」って1万近くもいる事になりますわな。
またまたプロレスの話になりますが、50年前、「アメリカには3千人のプロレスラーがいる」と言われていました。「嘘だ。だって人口で半分の日本でプロレスラーはオンナプロレスを入れても70人いないじゃないか」と言う人は当時でもいましたが、それは実情が分かっていなかったからです。今なら日本でもプロレスラーは5百人いますから、その事情は分かると思います。はい、他に職業を持っていて、その合間にプロレスをしていたんです。
舞台俳優、歌手、小説家、画家、陶芸家、こういう職種の人は、一部を除いて「この道一本」では生活出来ないものなのだそうです。このいずれの分野にも私の御客がいますので、訊くと、そう言う事だそうです。そして、短期間でも専業化出来た人は別として、多くは一生涯専業化出来ません。
でも、「夢を追いかける」というのは、こういう事が本来の姿なのでしょう。給与所得者で順調に行けた人は、たぶん平均所得で見たら専門職に就いて、かなりの成功を収めた人よりも多いかも知れません。少なくとも尺八業では間違いなくそうです。
でも人生の満足度で言ったら分かりませんね。私は給与所得者が「夢も無く、満足度が低い」なんて思っていませんし、「夢を追いかけている人」が満足度が高いとも思っていません。結局は「自分はこうしたい」ですよ。私のことで言えば、若い時から「自分が楽しいと思った事以外はしない。他人が何を言おうと、他人は言うだけでオレの人生に責任なんか持ってくれない」と思っていましたから、これ以外での有り方が、たとえ有ったとしても、ピンとこないというのが本当の所です。だから、皆がそれぞれの道を歩んでいるんです。
50年前のアメリカでは、消防士、医者、教師、はては弁護士までがプロレスをやっていました。契約の内容を守れば、あとは何をしようとアレコレ言われないアメリカだからです。時代が流れて、今後の日本もそうなろうとしています。「年功序列、終身雇用ははもう維持できない」と産業界のトップが、ハッキリ口に出して云う時代になりました。その代わりに、副業が自由化します。非正規雇用に戸惑いを感じるのは、これまでの経験則と違いからで、日本以外の国の様に、こういう働き方の方が、むしろ多数と思えば、答えは明らか。「チャンと仕事をするが、それが全てで忠誠心なんか持たない」。アメリカみたいな「非終身雇用社会」での普通の感覚です。
振り返って、「尺八のプロ」と称する人達が今ほど多いかった時代は無かったでしょう。でも、年収2百万円ですら、達成が困難で、年齢を重ねても展望が見えない現状で、それで本当に良いと思う?。それも「夢の代償」だと思う?。もう時代は変わったんですよ。「働き方」の変化に合わせて、有利な副業を探した方が良いと思うけどね。
だって、尺八家生存の為のキャパと関係無く、これからも「プロ尺八家」はトドマル事無く出て来るんですよ。吉本とか舞台俳優みたいに・・・。
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