失楽園
- 2020/03/26
- 17:47
日本って世界でも稀に見る恵まれた土地です。夏の酷さこそ世界最悪だが、後はおしなべて平穏です。その証拠に疫病や天候不順、あるいは、この前の戦争等による人口減少期も、世界的に見て、そんなに多くは無く、この2千年間というもの、ほぼ一貫して人口は増加してきました。
そりゃ多少の跛行は有りましたよ。25年ほど前に私の父が亡くなった時に、愚人の母親が仏具屋の口車に乗って、メッカやバチカンでも見ない程の豪華極まる仏壇を新調しましたが、その時に古い仏壇を整理して、我が家の「過去帳」みたいな物が見つかりました。そこには過去2百年間の死亡記録だ記載されていましたが、それによると天保期に、わずか半年の間に女性ばかり3人が相次いで亡くなっていました。天保は享保、天明に連なる歴史的な大凶作の時期で、東北では「天明の飢饉」で5人に1人とも4人に1人とも言われる死亡者が出たと言われますので、思うに下越地方に住んでいた、私の祖先も餓死に近かったのでしょう。その様な時期が有ったにせよ、世紀単位では一時的な退行に止まりました。ですから日本は、諸外国と比較するまでもなく、楽園(旧約聖書や北朝鮮の言うのでなく、本来の意味での)みたいな土地だと思います。
翻って外国を見れば、ヨーロッパでは14世紀のペストが最大の災厄だったでしょう。何せヨーロッパにいた人の最少3割、最大6割が死亡したと推定されていますから、今日まで欧米人の心理に暗い影を落としているのは周知の事です。彼等が「パニック映画」に優れた才能を発揮するのは当然ですな。
近隣の中国も朝鮮も「全人口の何割減」というレベルの物凄い災厄に何度も見舞われていますが、それを見るにつけ、つくずく「日本て恵まれた環境だ」と思います。世界の全人口の3~4パーセントが死亡した、百年前の「スペイン風邪」にしても、日本は諸外国に比べて被害は少なくてすみました。幾たびもユーラシアを襲った災厄も、大陸から切り離された島だという事が、これまで「天然の防壁」として役立ちました。ですから今回の「コロナ騒ぎ」でも、諸外国から「対応が遅い」とか批判されますが、国民全体で見たらパニくらないで、事態を冷静に見ているだけとも言えます。
パニックになって経済がトコトン駄目になるとどうなるのか?日本だとバブル崩壊からの「失なわれた20年」で自殺者も20万人増えました。またアメリカが「史上最大の災厄」と今も言う1929年の「大恐慌」からの数年、やはり、それまでより毎年1万人多い自殺者を出してしまいました。ソ連崩壊後のロシアでも、ほぼ10年にわたって、それまでの約2倍の自殺者が出た事も記憶に新しいですね。つまり人の命は疫病だけでなく経済危機でも失はれるのですぜ。
Kー1が大儲けして、代表者が何億もの脱税が出来たのは昔々。台所が「火の車」である現在、「興行を強行した」と批判されていますが、野球やサッカー、相撲みたいに財政基盤が強くないK-1が興行をうつのは当たり前だ。そうでなきゃ自分が「首括り」になりかねないからですわ。「興行を止めろ、その代わりシカジカの保証をする」というのが無くて、どこのバカが止めるかよ・・・。
こういうのテレビや新聞では言わないですよね。でも、私と同意見の人も多いんですよ。
プロ尺八家の皆さん、この「収入ゼロの事態」を黙って受け入れたって、それは自由ですよ。でも、幸いな事に今は、この経済面でのダメージが、人の命で計った場合、疫病にも匹敵する事が政府にも分かっていますから、それは不十分にせよ手厚い保護処置が打ち出されています。だから諦めずに、その補助を受ける方が良いと思います。邦楽のプロの一番イケナイ点、「せっかくの政府補助を面倒くさがって受けない事」、これって文化庁の役人が言ったのですよ。
分かってるでしょう、もう邦楽界って楽園じゃないんですよ。私は尺八界から自殺者はもってのほか、一人の廃業者も出したくないのです。
そりゃ多少の跛行は有りましたよ。25年ほど前に私の父が亡くなった時に、愚人の母親が仏具屋の口車に乗って、メッカやバチカンでも見ない程の豪華極まる仏壇を新調しましたが、その時に古い仏壇を整理して、我が家の「過去帳」みたいな物が見つかりました。そこには過去2百年間の死亡記録だ記載されていましたが、それによると天保期に、わずか半年の間に女性ばかり3人が相次いで亡くなっていました。天保は享保、天明に連なる歴史的な大凶作の時期で、東北では「天明の飢饉」で5人に1人とも4人に1人とも言われる死亡者が出たと言われますので、思うに下越地方に住んでいた、私の祖先も餓死に近かったのでしょう。その様な時期が有ったにせよ、世紀単位では一時的な退行に止まりました。ですから日本は、諸外国と比較するまでもなく、楽園(旧約聖書や北朝鮮の言うのでなく、本来の意味での)みたいな土地だと思います。
翻って外国を見れば、ヨーロッパでは14世紀のペストが最大の災厄だったでしょう。何せヨーロッパにいた人の最少3割、最大6割が死亡したと推定されていますから、今日まで欧米人の心理に暗い影を落としているのは周知の事です。彼等が「パニック映画」に優れた才能を発揮するのは当然ですな。
近隣の中国も朝鮮も「全人口の何割減」というレベルの物凄い災厄に何度も見舞われていますが、それを見るにつけ、つくずく「日本て恵まれた環境だ」と思います。世界の全人口の3~4パーセントが死亡した、百年前の「スペイン風邪」にしても、日本は諸外国に比べて被害は少なくてすみました。幾たびもユーラシアを襲った災厄も、大陸から切り離された島だという事が、これまで「天然の防壁」として役立ちました。ですから今回の「コロナ騒ぎ」でも、諸外国から「対応が遅い」とか批判されますが、国民全体で見たらパニくらないで、事態を冷静に見ているだけとも言えます。
パニックになって経済がトコトン駄目になるとどうなるのか?日本だとバブル崩壊からの「失なわれた20年」で自殺者も20万人増えました。またアメリカが「史上最大の災厄」と今も言う1929年の「大恐慌」からの数年、やはり、それまでより毎年1万人多い自殺者を出してしまいました。ソ連崩壊後のロシアでも、ほぼ10年にわたって、それまでの約2倍の自殺者が出た事も記憶に新しいですね。つまり人の命は疫病だけでなく経済危機でも失はれるのですぜ。
Kー1が大儲けして、代表者が何億もの脱税が出来たのは昔々。台所が「火の車」である現在、「興行を強行した」と批判されていますが、野球やサッカー、相撲みたいに財政基盤が強くないK-1が興行をうつのは当たり前だ。そうでなきゃ自分が「首括り」になりかねないからですわ。「興行を止めろ、その代わりシカジカの保証をする」というのが無くて、どこのバカが止めるかよ・・・。
こういうのテレビや新聞では言わないですよね。でも、私と同意見の人も多いんですよ。
プロ尺八家の皆さん、この「収入ゼロの事態」を黙って受け入れたって、それは自由ですよ。でも、幸いな事に今は、この経済面でのダメージが、人の命で計った場合、疫病にも匹敵する事が政府にも分かっていますから、それは不十分にせよ手厚い保護処置が打ち出されています。だから諦めずに、その補助を受ける方が良いと思います。邦楽のプロの一番イケナイ点、「せっかくの政府補助を面倒くさがって受けない事」、これって文化庁の役人が言ったのですよ。
分かってるでしょう、もう邦楽界って楽園じゃないんですよ。私は尺八界から自殺者はもってのほか、一人の廃業者も出したくないのです。
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