トラウマ
- 2020/12/16
- 16:02
戦中戦後に少年期をおくった人には、「サツマイモとかカボチャは見るのもイヤ」と言う人が多いですね。青木鈴慕先生もその一人です。「だって終戦直後はオヤジ(初代鈴慕)なんて仕事が無いでしょう、笑ちゃうけどオヤジの吹き料にカビが生えたんですよ。いつも畑を耕してサツマイモとかカボチャを作っていましたよ。そればっかり食べさせられました。だから今でもイヤですね」。分かります。他にも何人もそういう方を知ってますから。
小さい時のトラウマと言えば、私の場合は餅です。正月の3日くらいは好いですよ。でも七草を過ぎても余った餅を食うわけですな。その頃になると緑色のカビがイッパイ生えています。さらに冷蔵庫の無い時代ですから、水餅と言って、当時は餅を水の中に沈めて保存しました。その水がアオミドロの生えた池そっくりに緑色に染まりまして、イヤ~、今思い出してもゲロが出る。それを食べさせられたんですぜ。いくら食べ物の無い時代だからって、幼児虐待、人権蹂躙、児童福祉法違反、その他いくつもの法律に抵触する重犯罪です。子供時代は年末に餅が届くと憂欝になりました。だから、いくら家内に叱られても、今も餅はメッタニ口にしません。幼児期のトラウマです。
尺八が世の中全体に蔓延らせたトラウマを、今ようやく克服出来たと思います。尺八界の中にいると、尺八についての高評価しか聞こえてきません。「幽玄」ですって?。「伝統」、「日本の心」、「奥が深い」って、へえ~。他にも有りますな。それも嘘とは言いませんよ、けど、そういう誉め方って、往々にして、他に褒めようがないモノに使われますな。
全く尺八と関係無い人を相手に、さんざん尺八本体や切符を売ったり、講習会を開いてきた私が経験した一般人の尺八評価とは「2割の好意、8割の悪印象」、でなければ無関心です。
「いじけた老人が薄暗い部屋の隅で、背中を丸めてシケタ音を出している」と言ったら言い過ぎだと思うでしょう。だって貴方は尺八界の人だもの。でも、試しにせよ切符を売った事が有ったでしょう、その時の反応はどうでした?。相手の人は、面と向かっては言わないだけで、本当は「只でもいらない」と思っていた事は分かりますよね。だって、貴方は尺八吹きとしての時間の数十倍も勤め人、自営業者だったんですから。
古典邦楽、良いとか悪いとかでなく退屈なだけ。新曲、退屈はしないけど積極的に聴きたい音楽じゃない。現代邦楽、やってる人って本当に面白いの?。こういう事をイッパイ言われましたよ、ワタクシメは・・・。
ここが今では違うのですよ。尺八へのマイナスイメージの無い外国では、今までも尺八関連に人が多大な興味を示すことは知られていました。でも、これは「未知なる東洋文化への興味」。でも最近だと国の内外を問わず、目に見えて尺八のイメージが良くなった。日本では「人生の何処かで経験した酷い尺八のトラウマ」が消えて、逆に面白い才能や曲が続出したからでしょう。テレビからショッチュウ流れて来る尺八の音には古典も現代邦楽も無いもんな。
今でも「趣味の尺八」の現場では、昔と大して変わらない光景を見ます。でも、良くも悪くも、仕方ないにせよ残念にせよ、そういう世界は、もう老人ばかりになってしまい、世の多くの人が「あれはあれ、プロはプロ」と判断するようになりました。
そうトラウマは、もう消えたのです。だから最近は驚くほどに尺八市況が良いんですよ。「どこがだ、前にも増して悪いぞ」と言うオカタ、だからアナタはアナタ、ワタシはワタシ。アッ、そうか、まだアナタは邦楽界にいるんだ。それじゃあねえ・・・。
小さい時のトラウマと言えば、私の場合は餅です。正月の3日くらいは好いですよ。でも七草を過ぎても余った餅を食うわけですな。その頃になると緑色のカビがイッパイ生えています。さらに冷蔵庫の無い時代ですから、水餅と言って、当時は餅を水の中に沈めて保存しました。その水がアオミドロの生えた池そっくりに緑色に染まりまして、イヤ~、今思い出してもゲロが出る。それを食べさせられたんですぜ。いくら食べ物の無い時代だからって、幼児虐待、人権蹂躙、児童福祉法違反、その他いくつもの法律に抵触する重犯罪です。子供時代は年末に餅が届くと憂欝になりました。だから、いくら家内に叱られても、今も餅はメッタニ口にしません。幼児期のトラウマです。
尺八が世の中全体に蔓延らせたトラウマを、今ようやく克服出来たと思います。尺八界の中にいると、尺八についての高評価しか聞こえてきません。「幽玄」ですって?。「伝統」、「日本の心」、「奥が深い」って、へえ~。他にも有りますな。それも嘘とは言いませんよ、けど、そういう誉め方って、往々にして、他に褒めようがないモノに使われますな。
全く尺八と関係無い人を相手に、さんざん尺八本体や切符を売ったり、講習会を開いてきた私が経験した一般人の尺八評価とは「2割の好意、8割の悪印象」、でなければ無関心です。
「いじけた老人が薄暗い部屋の隅で、背中を丸めてシケタ音を出している」と言ったら言い過ぎだと思うでしょう。だって貴方は尺八界の人だもの。でも、試しにせよ切符を売った事が有ったでしょう、その時の反応はどうでした?。相手の人は、面と向かっては言わないだけで、本当は「只でもいらない」と思っていた事は分かりますよね。だって、貴方は尺八吹きとしての時間の数十倍も勤め人、自営業者だったんですから。
古典邦楽、良いとか悪いとかでなく退屈なだけ。新曲、退屈はしないけど積極的に聴きたい音楽じゃない。現代邦楽、やってる人って本当に面白いの?。こういう事をイッパイ言われましたよ、ワタクシメは・・・。
ここが今では違うのですよ。尺八へのマイナスイメージの無い外国では、今までも尺八関連に人が多大な興味を示すことは知られていました。でも、これは「未知なる東洋文化への興味」。でも最近だと国の内外を問わず、目に見えて尺八のイメージが良くなった。日本では「人生の何処かで経験した酷い尺八のトラウマ」が消えて、逆に面白い才能や曲が続出したからでしょう。テレビからショッチュウ流れて来る尺八の音には古典も現代邦楽も無いもんな。
今でも「趣味の尺八」の現場では、昔と大して変わらない光景を見ます。でも、良くも悪くも、仕方ないにせよ残念にせよ、そういう世界は、もう老人ばかりになってしまい、世の多くの人が「あれはあれ、プロはプロ」と判断するようになりました。
そうトラウマは、もう消えたのです。だから最近は驚くほどに尺八市況が良いんですよ。「どこがだ、前にも増して悪いぞ」と言うオカタ、だからアナタはアナタ、ワタシはワタシ。アッ、そうか、まだアナタは邦楽界にいるんだ。それじゃあねえ・・・。
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