逆境の時
- 2021/01/24
- 11:41
去年春からの「コロナ騒ぎ」で酷い事態に陥った業種は多いですね。尺八もその中の一つでしょう。演奏家は実演の機会が無くなりました。去年3月に話した有名演奏家は、その時点でさえ、「秋までの演奏依頼は全てキャンセルされた」と言っていました。演奏会や教習が無くなれば、必然的に尺八の新規需要も減ります。これはカルチャー講座や「組織に属さない尺八愛好家」に大きな顧客層を有する私の所でも例外ではありません。ですから従来式の販売法を採る製管師にとって新規需要は、ほぼゼロでしょう。
でも、演奏家も製管師も、その頃はまだ気持ちに余裕が有りましたよ。特に納税をキチンとしている完全専業者にとっては「持続化給付金」が有りましたからね。本格的な絶望感が蔓延してきたのが去年の12月くらいからでしょうかね。
「悪くない」って言えるのは私の所だけでしょう。「コアな人気」が抜群で、去年まで数年分の注文を抱え込んでいた三浦龍畝さんは「悪いには違いないけど、別に注文在庫が減っただけ」と言うかも知れません。でも、こういうのは例外ですよ。頼みの中国需要も去年1年で供給形態が変わってしまい、私みたいな「大手に丸投げ」の輸出方式を採っていない所、つまり「私以外全部」は一昨年の半分以下です。今、尺八の専業者は間違いなく大きな逆境の最中にいます。
私の若い頃からの好きな言葉の一つに「名を成すは常に窮苦の日に在り」というのが有ります。「日本の近代資本主義の父」と讃えられる渋沢栄一が好んで使っていたのでしょう、だから一部には「渋沢の言葉」と思われているくらいです。マア誰が言ったにせよ、まさに「金言」ですな。
「オマエもそう思って苦しい時代を耐えてきたのか?」って、実は私に逆境は無かったんです。そんな手に余る事をした経験も有りませんし、「自分が楽しいと思う事以外はやらない」で中学2年からは過ごしてきました。それで何とかなったのは、偏に時代と運が良かったんですよ。だから、こんなに甘ったれで根性無しですし、大して大きな事も出来なかったんですわ・・・。
私の事は置くとして、大切なのは「今の逆境をどうするか」でしょう。
貴方が60歳以上の人である場合、私は言う自信が無い。もうやれる事も限られていますし、「耐えてコロナが終わり、幾分でも良くなるまで待つしかない」としか思えません。販売方法や経営体質の変換には早くて数年かかりましょうから、もう間に合わないでしょう。それに「30年前から分かっていた時代の到来」を指を咥えて何もしてこなかった人に、今更何を言っても無駄と云うのが本音です。「コロナ騒ぎ」は劇的な環境変化であって、尺八界の流れの「おおもと」は別に変わりません。ただ急激に事態が進んだだけです。
若い人は、この時期に、専業者を諦めることも選択の一つです。、尺八をサブに置いた新たな人生設計です。でも、そうでないなら、この窮苦の日に飛躍の準備をすれば良いと思います。出来ることは多いですよ。英語か中国語を習得する。オンラインの活用法を考える、新しい直接教授方の準備をする、いずれも、今ここでやったかどうかは将来の貴方にとって大きな差となって出ます。そして、ここを押さえなかった人には、尺八の専業者としての将来は有りません。「物事を甘く考える」とか「自分を過大に評価する」、「他人の言う事なんか聞かない」は若者の特権ですし、特に自由業を目指す若い人には、それが何より大切なのも確かですが、ホンのチョッピリ、貴方よりほんの少しだけ年上の先輩(オレだよ)のアドヴァイスも聞いてみませんかな。
劇的に尺八環境が変わったのは事実ですが、「尺八が将来的に発展傾向に在る」という大きな流れに変化は無いのです。でも、それに伴う業態変化って従来の方式では全く対処出来ませんもの・・・。
若い方にとっては、この「コロナ騒ぎ」なんて長い人生のホンの一コマですよ。「名を成す」為に、今の「窮苦の日」を「飛躍の準備期間」と楽しみましょうよ。「名を成すは・・・」の次には御約束の対句が有りますが、まだ「志を得る」路の途上にいる貴方達には関係無いでしょう。
でも、演奏家も製管師も、その頃はまだ気持ちに余裕が有りましたよ。特に納税をキチンとしている完全専業者にとっては「持続化給付金」が有りましたからね。本格的な絶望感が蔓延してきたのが去年の12月くらいからでしょうかね。
「悪くない」って言えるのは私の所だけでしょう。「コアな人気」が抜群で、去年まで数年分の注文を抱え込んでいた三浦龍畝さんは「悪いには違いないけど、別に注文在庫が減っただけ」と言うかも知れません。でも、こういうのは例外ですよ。頼みの中国需要も去年1年で供給形態が変わってしまい、私みたいな「大手に丸投げ」の輸出方式を採っていない所、つまり「私以外全部」は一昨年の半分以下です。今、尺八の専業者は間違いなく大きな逆境の最中にいます。
私の若い頃からの好きな言葉の一つに「名を成すは常に窮苦の日に在り」というのが有ります。「日本の近代資本主義の父」と讃えられる渋沢栄一が好んで使っていたのでしょう、だから一部には「渋沢の言葉」と思われているくらいです。マア誰が言ったにせよ、まさに「金言」ですな。
「オマエもそう思って苦しい時代を耐えてきたのか?」って、実は私に逆境は無かったんです。そんな手に余る事をした経験も有りませんし、「自分が楽しいと思う事以外はやらない」で中学2年からは過ごしてきました。それで何とかなったのは、偏に時代と運が良かったんですよ。だから、こんなに甘ったれで根性無しですし、大して大きな事も出来なかったんですわ・・・。
私の事は置くとして、大切なのは「今の逆境をどうするか」でしょう。
貴方が60歳以上の人である場合、私は言う自信が無い。もうやれる事も限られていますし、「耐えてコロナが終わり、幾分でも良くなるまで待つしかない」としか思えません。販売方法や経営体質の変換には早くて数年かかりましょうから、もう間に合わないでしょう。それに「30年前から分かっていた時代の到来」を指を咥えて何もしてこなかった人に、今更何を言っても無駄と云うのが本音です。「コロナ騒ぎ」は劇的な環境変化であって、尺八界の流れの「おおもと」は別に変わりません。ただ急激に事態が進んだだけです。
若い人は、この時期に、専業者を諦めることも選択の一つです。、尺八をサブに置いた新たな人生設計です。でも、そうでないなら、この窮苦の日に飛躍の準備をすれば良いと思います。出来ることは多いですよ。英語か中国語を習得する。オンラインの活用法を考える、新しい直接教授方の準備をする、いずれも、今ここでやったかどうかは将来の貴方にとって大きな差となって出ます。そして、ここを押さえなかった人には、尺八の専業者としての将来は有りません。「物事を甘く考える」とか「自分を過大に評価する」、「他人の言う事なんか聞かない」は若者の特権ですし、特に自由業を目指す若い人には、それが何より大切なのも確かですが、ホンのチョッピリ、貴方よりほんの少しだけ年上の先輩(オレだよ)のアドヴァイスも聞いてみませんかな。
劇的に尺八環境が変わったのは事実ですが、「尺八が将来的に発展傾向に在る」という大きな流れに変化は無いのです。でも、それに伴う業態変化って従来の方式では全く対処出来ませんもの・・・。
若い方にとっては、この「コロナ騒ぎ」なんて長い人生のホンの一コマですよ。「名を成す」為に、今の「窮苦の日」を「飛躍の準備期間」と楽しみましょうよ。「名を成すは・・・」の次には御約束の対句が有りますが、まだ「志を得る」路の途上にいる貴方達には関係無いでしょう。
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