烽火~noroshi~(3D尺八のプレミアムステージ販売開始)
- 2021/02/05
- 16:44

去年から相次いでいる尺八新製品の第4弾です。3Ⅾ尺八の極めつけ、名付けて「烽火~noroshi~」の販売を開始します。
設計は「内径理想曲線」で知られる林雅寛(鈴麟)です。去年の秋以来20本程実験版売いたしました。購入した対象者は、いずれもプロ、またはセミプロですが、一応に「信じられないレベルに行っている」と賛辞をいただきました。
竹製尺八の場合、私の所ですら、なお5パーセント内外の返品があります。性能が理由の場合、相手が下手だというのが最大の理由ですが、勿論それ以外のも有ります。その中で「相手が上手すぎて満足できない」も有ります。
一昨年より販売している3Ⅾ尺八でも実は返品は有るのです。でも、0コンマ5パーセントくらいですし、返品された3Ⅾ尺八を確認の為に吹くと、これは断言できる、相手が下手。だって3Ⅾ製にはバラツキが無いですからね。プロを含めた99,5パーセントの人が「良し」としている以上は特に問題にしません。
尺八を楽器としての面と工芸品としての面に分けた時、楽器の面では結局のところ、「手作り」は3Ⅾには勝てないのです。しかし一方の工芸品としての要素も重要です。だからこそ私の3Ⅾ尺八を舞台で使用しているプロ奏者達(もう10人近い)のいずれもが2尺3寸管です。「竹製の2尺3寸では舞台で使えるモノがナカナカ見つから無いから」と言いますが、舞台では見分けがつかない茶色、または黒色を選ぶ事からも、「出来ればプラスチック製だと知られたくない」との気持ちが分かります。まだ、そうなのですよ。これは何も日本、尺八に限った事ではないでしょう。でなければ、どこまで信じられるか不明なのに、「伝ストラディバリウス」を数千万から億単位のお金を出してプロバイオリン奏者が買う分けないですよ。
ともかくとして3Ⅾ尺八のプレミアムステージです。1尺から2尺5寸まで有ります。価格なのですが、少し高い。スミマセン。普及用の3Ⅾ尺八は別に有りますが、より大きな理由は、製作が数百万円の工業用3Ⅾプリンターでない為、性能確認の為の手間賃が必要なのです。全品林雅弘が吹いて検品しますから、現時点では最高性能の尺八だと思って御了承ください。
1尺から1尺8寸管まで 2万円。
1尺9寸から2尺3寸管まで 2万5千円。
2尺4寸(G♯管)、2尺5寸(G管) 3万円。
3Ⅾが尺八製作に持ち込まれて、これまで断言出来なかった種々の事が分かってきました。「材質により音や鳴りが変わる」といった幼稚な認識は、すでに15年前にはネット上の討論でも「バカ扱い」されていましたが、それでもなお、竹の太さによる指孔の深さの差、この判定不能領域(閾値)とはどのくらいか?。あるいは歌口の巾、深さ、アゴの落し、これらのソフトによっての適応基準。こういった事は長く持ち越されたテーマです。
尺八が単音を出す場合だけなら答えは簡単なのですがね。コントロールするとなると、答えはまた、使い手にって、それぞれです。また、明るく抜けの良い音色を「深みが無い」として好まない尺八家が過半ですから、手穴の大きい尺八やハイパスフィルター(朝顔)を嫌悪する人も多いのです。
いずれも「バリエーションの問題」であり、3Ⅾなら全て解決します。
次にスーパータイプも開発予定です。
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