
今日はテレビの撮影が入りました。テレビ神奈川で9月27日の8時55分から5分間放送されます。

思えば30年前には、私の住んでいる神奈川県にもプロの製管工房がたくさん有りました。横浜の長山新翠、一翠親子それと星野呂玄でしょう、川崎の永井栖鳳、増田州鳳、三井香揚山。製管で生活してるわけではないが、周囲の人に売ったりしてる素人製管師や年金をもいながら、あるいは本業が別に有って、とかいう人も何人かいました。今、多分プロは私の所と弟の遼山工房、川崎の船明紫雲の3軒だけでしょう。寂しくなったものです。
だからマスコミの取材といえば私の所にばかり集中します。弟?、顔に自信がないから声がかかっても出ません。
今回も演奏は林鈴麟が担当しました。うちの技術指導員の林さんは、顔はともかく尺八演奏はピカイチです。それに、私と息子、甥、うちの弟子達だけでやると心配です。人が突然訪ねて来たりしかねない。「あの~、すみません、こちらはジャニーズ事務所ですか?」・・・。
日本の場合、東京圏でもテレビのチャンネル番組はNHK2つ、御当地テレビ1つとキー局5つで計8つです。近隣の中国は大都市だとチャンネルが40くらい有ります。広大なアメリカもそうですが、放送局が多いと小回りがきくかわりに、予算が少なく、見るからにチャチイ小道具大道具とか有りますね。テレビ神奈川は、東京、神奈川県がカバー範囲だけあって、いつも大人数の撮影です。今回もレポーターの女性2人に撮影スタッフ5人の大所帯でした。アメリカではレポーター1人に撮影1人でやってることも普通にあります。一昨年の北京展示会の時、わざわざ台湾からテレビクルーが、その為に来ましたが、レポーターとスタッフ2人の計3人でした。
局が多くて小回りが利く方が良いのか、放送局は少なくても丁寧な作り込みをする日本型の方が良いのか、私は分かりません。でも、いくらゴールデンタイムの中とは言え、5分間の放送に大の大人が7人。撮影に2時間、移動時間2時間の計4時間かけてモトが採れるものなんでしょうか?。
初めて見たテレビスタッフは昭和40年頃で、東京で試合が有る時は必ず入っていた日本テレビのプロレス中継の人達でした。当時のプロレス中継はテレビ局にとってドル箱。なんせ視聴率30パーセント以上、三菱電機の単独スポンサーですから営業無し。それでいてセットも俳優もいらない。リハ要らず、収録時間1時間。アナウンサー1人と5人位の撮影スタッフが必要なだけです。プロレス側には1週150万円(今の1200万くらい)だったか、払うだけですから、まさに笑いが止まらなかったわけです。ですから、5時に来て打ち合わせが終わると、後は8時近くまでは時間が空くので、よく客やプロレス関係者と世間話をするなど、諸事がゆったりしていましたね。
今も人気アナウンサーの徳光和夫さん、50数年前もニコニコして実に良い人でしたな。私達子供達の相手もイヤがらずにしてくれました。控室の前で呼び止めて、「誰々のサインをもらってきてくださいよ」とか言っても、余程に忙しくなければ断らない人でした。「またかよー、しょうがネエな」と言って、貰ってくれたものです。
尺八って皆が知っていて、実は知ってる人は少ない。孔の数が5つで、向こうが覗けるなんて誰も知りません。ですから、私はどんなに忙しくても(忙しくないって時は無いけどね)、マスコミの取材は断らないのです。
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