ひとよぎり
- 2015/01/19
- 23:16
一節切(ひとよぎり)という尺八が有ります。一般に知られている形態は、長さ1尺1寸くらいで、五孔、節が一つしかない、そういう処でしょう。
室町から江戸前期にかけては、かなりポピュラーな楽器だったようです。私のところでも作っていますが、前は注文は学校などで資料としてでした。それが、このところ愛好家グループとでも言うべき団体が相次いで出来て、驚くことにカラー印刷の立派な解説・教則本まで市販本で出来ています。
何故ですか?私には一節切が現代の普通の意味での楽器だとは、どうしても思えないのです。それが悪いと言うのではなくて、一節切を吹くくらいなら、もっと吹きやすくて、音楽表現という点で出来ることが大きい物が幾らも有りそうなものだと思うのですが・・・
一節切は地元小田原に島野享風という名手がいました。また藤由越山さんの演奏を聞いたことがありますが、これほどの名人が吹いても、このくらいのものか、そういうレベルでした。
しかも島野さんの持っていたのは原田是斎、藤由さんが吹いたのは「伝・北条幻庵」ですから、ともにマニアが涎をたらす名品です。つまり今の愛好家グループの求めているものは純然たる楽器ではないと思います。
今の尺八は、前の時代のものを対等の相手として土俵に上げないほど性能が良くなっています。だが音色という点でキツク、また金属的になっています。勿論それが悪いとは思わないですが、進化する過程で置き去りにされた重大なものが有り、それも大切だと考える人達が増えてきたという事だと思います、
室町から江戸前期にかけては、かなりポピュラーな楽器だったようです。私のところでも作っていますが、前は注文は学校などで資料としてでした。それが、このところ愛好家グループとでも言うべき団体が相次いで出来て、驚くことにカラー印刷の立派な解説・教則本まで市販本で出来ています。
何故ですか?私には一節切が現代の普通の意味での楽器だとは、どうしても思えないのです。それが悪いと言うのではなくて、一節切を吹くくらいなら、もっと吹きやすくて、音楽表現という点で出来ることが大きい物が幾らも有りそうなものだと思うのですが・・・
一節切は地元小田原に島野享風という名手がいました。また藤由越山さんの演奏を聞いたことがありますが、これほどの名人が吹いても、このくらいのものか、そういうレベルでした。
しかも島野さんの持っていたのは原田是斎、藤由さんが吹いたのは「伝・北条幻庵」ですから、ともにマニアが涎をたらす名品です。つまり今の愛好家グループの求めているものは純然たる楽器ではないと思います。
今の尺八は、前の時代のものを対等の相手として土俵に上げないほど性能が良くなっています。だが音色という点でキツク、また金属的になっています。勿論それが悪いとは思わないですが、進化する過程で置き去りにされた重大なものが有り、それも大切だと考える人達が増えてきたという事だと思います、
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