勝手橋
- 2021/12/06
- 09:52
「勝手橋」って、オレのことじゃないぜ。そりゃオレは「尺八業界の不文律」とか言うヤツを気にしないでやってきた「勝手大橋」だよ。だけど言わせてもらうならば、元々そんなものは無いんだもの。「業界の秩序」ってやつは、都合の悪くなった連中が、そのつど思い付きで主張するだけのモノだわ。この邦楽の世界に50年いて良く分かった。もっとも私を含めて業界人なら、分かるまでに5年なんてかからないよ。
そういうんじゃなくて、国や地自体の許可無く、住民が勝手に架けた橋を「勝手橋」と言うんですと。日本全国に1万以上有るらしいですわ。地自体は「危険だから止めろ」って言ってますが、住民が気にしないで利用するのは便利だからです。「勝手橋」を渡らないと15分かかるところを5分に短縮出来るんなら、そりゃ御役人が何と言おうと自己責任で渡りますって。「遠くても立派な橋が有るんだから、自分はそっちを渡る」と言う人はそうすれば良いだけです。
アメリカでね、川なんかが有りますな、そこに有る注意表示、「スイム オン ユア オウンリスク(お前の自己責任で泳げ)」、こりゃまた明快で潔いと思いませんかな。私って好きだな、こういうの。日本だと「遊泳禁止」ですものね。
逃亡したカルロス・ゴーンも日産の社長になった当初言ってましたわ、「日本社会に欠けているのは、時には赤信号でも自己責任で渡る事」って。そう言えば前に大阪の玉村先輩も言ってましたな、「こっちじゃ黄色は進め、赤は注意して進め」ですとよ。死んだ名古屋の後藤も同じことを言ってたな、だって、その頃だと四日市の産業道路なんて、夜になると信号は有っても無くても常に青。見事に「自分勝手ルール」を実現してましたもの、だったら近所の名古屋だって負けてられないでしょうよ。40年前の事だけどね。
「こういうのが理想」だとは言いませんよ。でも、誰もが「決められた方法を守る」なんてのが良くないって事は、もう皆さん方も感じてますでしょ・・・。
アメリカの高齢者に「人生で後悔してる事」というテーマでアンケート調査した結果、90パーセントの人が「冒険しなかった事」と答えたと言います。分かりますよ、その人達の青少年期のアメリカは、もう「イケイケ社会」が一段落していましたものね。だから繁栄の絶頂期であっても、ケネディは大統領選のスローガンに「ニューフロンテア スピリット」を掲げたんです。保守主義、安全志向の蔓延こそが危険のサインだと思うからです。
現にプロ尺八家をやっている人には言うまでもありませんが、これからプロ尺八家を目指す若い方には、「もう勝手橋を渡らない限り道(近道ではなく)は無い」と言っておきます。尺八専業が冒険かと言えば、私に関しては冒険では無いです。自由業は余程に成功しないかぎり金銭的には恵まれたものではありません。作家、画家、芸能人、音楽家、皆そうです。「楽しいから一度きリの人生を賭ける」のであって、決して、「悩んで悩んで一大決心で決める」様な深刻なモノとは違うと思います。不遜な様ですが、尺八に関する限り、そういう「悩んで悩んでタイプ」の人で成功した人って、あまり知らないんですよね。
私達が若い頃、そう50年くらい前、後で大家になった人達って、青木鈴慕、横山勝也、山本邦山、宮田耕八朗、酒井竹保、坂田誠山など皆が「勝手橋」を渡ったんです。ちょっと信じられないかもしれませんが、「古典の神様」とうたわれた山口五郎でさえ、一時は「尺八吹きがアンナまねをして」と批判されたものです。現代邦楽を演奏してさえですから、今の若い人には想像も出来ないでしょうな。
これまでの日本社会は、役人が架けた立派な橋を渡っていれば、時間がかかっても安全だったでしょうよ。でも、これからもそうだという保証は無いです。その前に「保証を求めない人」が増えました。日本社会が将来保証なんて約束出来ない時代になったからだと思います。
それに輪をかけて、よりにもよってプロ尺八家なんて、自由業の中でも特に割が悪いものを目指して、それでなお「安全な橋」を渡ろうとするなら、気の毒だけど、アンタに見込みはネエよ・・・。
そういうんじゃなくて、国や地自体の許可無く、住民が勝手に架けた橋を「勝手橋」と言うんですと。日本全国に1万以上有るらしいですわ。地自体は「危険だから止めろ」って言ってますが、住民が気にしないで利用するのは便利だからです。「勝手橋」を渡らないと15分かかるところを5分に短縮出来るんなら、そりゃ御役人が何と言おうと自己責任で渡りますって。「遠くても立派な橋が有るんだから、自分はそっちを渡る」と言う人はそうすれば良いだけです。
アメリカでね、川なんかが有りますな、そこに有る注意表示、「スイム オン ユア オウンリスク(お前の自己責任で泳げ)」、こりゃまた明快で潔いと思いませんかな。私って好きだな、こういうの。日本だと「遊泳禁止」ですものね。
逃亡したカルロス・ゴーンも日産の社長になった当初言ってましたわ、「日本社会に欠けているのは、時には赤信号でも自己責任で渡る事」って。そう言えば前に大阪の玉村先輩も言ってましたな、「こっちじゃ黄色は進め、赤は注意して進め」ですとよ。死んだ名古屋の後藤も同じことを言ってたな、だって、その頃だと四日市の産業道路なんて、夜になると信号は有っても無くても常に青。見事に「自分勝手ルール」を実現してましたもの、だったら近所の名古屋だって負けてられないでしょうよ。40年前の事だけどね。
「こういうのが理想」だとは言いませんよ。でも、誰もが「決められた方法を守る」なんてのが良くないって事は、もう皆さん方も感じてますでしょ・・・。
アメリカの高齢者に「人生で後悔してる事」というテーマでアンケート調査した結果、90パーセントの人が「冒険しなかった事」と答えたと言います。分かりますよ、その人達の青少年期のアメリカは、もう「イケイケ社会」が一段落していましたものね。だから繁栄の絶頂期であっても、ケネディは大統領選のスローガンに「ニューフロンテア スピリット」を掲げたんです。保守主義、安全志向の蔓延こそが危険のサインだと思うからです。
現にプロ尺八家をやっている人には言うまでもありませんが、これからプロ尺八家を目指す若い方には、「もう勝手橋を渡らない限り道(近道ではなく)は無い」と言っておきます。尺八専業が冒険かと言えば、私に関しては冒険では無いです。自由業は余程に成功しないかぎり金銭的には恵まれたものではありません。作家、画家、芸能人、音楽家、皆そうです。「楽しいから一度きリの人生を賭ける」のであって、決して、「悩んで悩んで一大決心で決める」様な深刻なモノとは違うと思います。不遜な様ですが、尺八に関する限り、そういう「悩んで悩んでタイプ」の人で成功した人って、あまり知らないんですよね。
私達が若い頃、そう50年くらい前、後で大家になった人達って、青木鈴慕、横山勝也、山本邦山、宮田耕八朗、酒井竹保、坂田誠山など皆が「勝手橋」を渡ったんです。ちょっと信じられないかもしれませんが、「古典の神様」とうたわれた山口五郎でさえ、一時は「尺八吹きがアンナまねをして」と批判されたものです。現代邦楽を演奏してさえですから、今の若い人には想像も出来ないでしょうな。
これまでの日本社会は、役人が架けた立派な橋を渡っていれば、時間がかかっても安全だったでしょうよ。でも、これからもそうだという保証は無いです。その前に「保証を求めない人」が増えました。日本社会が将来保証なんて約束出来ない時代になったからだと思います。
それに輪をかけて、よりにもよってプロ尺八家なんて、自由業の中でも特に割が悪いものを目指して、それでなお「安全な橋」を渡ろうとするなら、気の毒だけど、アンタに見込みはネエよ・・・。
スポンサーサイト