プレッシャーポイント
- 2015/02/26
- 23:18
尺八の鳴りは、管内空気の直接的な振動です。空気は一秒間に340メートルの速さで進みます。空気は波動ですから、これは一秒に340メートルの波を作るということです。
1尺8寸の筒音はⅮですね、Ⅾが293ヘルツとすれば、これは一秒に293回振動するということです。
つまりⅮは340メートル割ることの293です。この数字が基本です。そして尺八の管内振動は半波形ですから、さらに2で割ります。その上、尺八には管端補正値といって、歌口のところに30ミリ、管尻に6ミリくらいの計算上の長さが存在するのです。そこで1尺8寸(Ⅾ管)の長さは545ミリとなります。ここは、あくまで基本中の基本です。4孔(522)、3孔(440)とか各孔もこの計算で割り出せます。
物理的にはそうでも、この様にならない場合が当然あります。つまり管内に阻害要因が存在するために正しく振動しないわけです。そこで、たとえばレが鳴らないとすれば2孔の1,2センチ上をいじります。それで解決しない場合、歌口から2孔までの距離に管端補正3センチを足して2で割った所をいじります。これがプレッシャーポイントです。いわば特定の振動数のキモの部分です。
戦前から、この事を製管師は経験的に知っていました。「探り紙」をいれることはプロなら誰でもやっていました。でも初めて、はっきり理論だてたのは私はジョン・ネプチューンさんだと思います。彼の所で英語の理論書を資料に説明を受けたのは、もう35年も昔です。
ここから本物の天才・三塚泉州さんはゲージを使わず、チューナーを見て吹きながら調律するという前人未到の製作法を編み出しました。「内径の正確に出来ていない所は音程と息の返りで分かる」と言いますが、これを本当に出来る人は三塚、ネプチューンの二人だけでしょう。出来ないくせに実行している素人製管師ならタクサン知っていますがね。
林雅寛さんは、多様な吹き方が出来る別の意味での天才ですから、キャリパーで調律する方法を考えだしました。内径全面を数字的に正確にしてしまうのです。
いかなる意味でも天才ではない私はと言えば、「ゲージ通りになっていれば鳴らないということは有りえない。一にも二にもゲージ通りに」とお弟子さんに繰り返しています。
1尺8寸の筒音はⅮですね、Ⅾが293ヘルツとすれば、これは一秒に293回振動するということです。
つまりⅮは340メートル割ることの293です。この数字が基本です。そして尺八の管内振動は半波形ですから、さらに2で割ります。その上、尺八には管端補正値といって、歌口のところに30ミリ、管尻に6ミリくらいの計算上の長さが存在するのです。そこで1尺8寸(Ⅾ管)の長さは545ミリとなります。ここは、あくまで基本中の基本です。4孔(522)、3孔(440)とか各孔もこの計算で割り出せます。
物理的にはそうでも、この様にならない場合が当然あります。つまり管内に阻害要因が存在するために正しく振動しないわけです。そこで、たとえばレが鳴らないとすれば2孔の1,2センチ上をいじります。それで解決しない場合、歌口から2孔までの距離に管端補正3センチを足して2で割った所をいじります。これがプレッシャーポイントです。いわば特定の振動数のキモの部分です。
戦前から、この事を製管師は経験的に知っていました。「探り紙」をいれることはプロなら誰でもやっていました。でも初めて、はっきり理論だてたのは私はジョン・ネプチューンさんだと思います。彼の所で英語の理論書を資料に説明を受けたのは、もう35年も昔です。
ここから本物の天才・三塚泉州さんはゲージを使わず、チューナーを見て吹きながら調律するという前人未到の製作法を編み出しました。「内径の正確に出来ていない所は音程と息の返りで分かる」と言いますが、これを本当に出来る人は三塚、ネプチューンの二人だけでしょう。出来ないくせに実行している素人製管師ならタクサン知っていますがね。
林雅寛さんは、多様な吹き方が出来る別の意味での天才ですから、キャリパーで調律する方法を考えだしました。内径全面を数字的に正確にしてしまうのです。
いかなる意味でも天才ではない私はと言えば、「ゲージ通りになっていれば鳴らないということは有りえない。一にも二にもゲージ通りに」とお弟子さんに繰り返しています。
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