聞いておきたい事がある
- 2015/03/09
- 23:47
私は昔の事を憶えている人と話すのが好きです。聞いておきたいことも沢山あります。残念ですが、幾らも聞かないうちに多くの方がすでに亡くなってしまいました。
昔の尺八家のこと、生活ぶり、あるいはエピソード、今聞いておかなければ分からなくなる、40年前からそう思って、まだ聞けなかったことが山ほど有ります。後になって「しまった、あの事を聞いておけば良かった」と思う事が多々残っています。
私が前々から一番知りたいと思っていたこと、それは太平洋戦争の後の数年間の尺八家の生活、希望、将来への思い。普通の人間でも生きかねた、あの過酷な時代にどうやって尺八家などという他に潰しのきかない、一般生活の経験に乏しい連中が生きていったのでしょう。
私の住んでいる小田原は、戦中戦後に吉田晴風が疎開していて、そのまま晴風終焉の地となりました。でも、古くから小田原に住んでいる尺八の人達に聞いてみても、晴風没後10年たった昭和35年頃にはもう「吉田門下の人は心あたりが無い」という状態だったと言います。小田原にいた期間、どうやって暮らしていたのでしょう。終戦後の数年は尺八に月謝を払う人が多いとは思えません。だからこそ晴風の門人が残っていないのでしょうが・・・。
今からは尺八家にとって、それ以来の厳しい状況が続くと思われます。戦後の苦しい時期が治まると想像を超えた繁栄が来たことは皆が知っていますが、その渦中にいた時には分からなかったことです。もう既に入ってしまった「尺八の冬」。はたして春は来るのでしょうか。
「それでお前は悲観しているのか」って、トンデモナイ。家元制度を柱にした、これまでの尺八界の経済生活の仕組みは「やがてダメになる」では無く「もうすでに壊れた」んです。「跡形も無く」では無く、まだ跡形が残っているだけです。
家元制度が良いとか悪いではなく、もう時代に合っていないってことは尺八界の全員が分かっています。エッ「全員じゃない」って、ご冗談を・・・。
人は少なくなる、生活はキツクなる。でも自由になった尺八には、その本来の可能性に大きくチャレンジできる時代が来ました。 「古典本曲って良いね、ところで尺八って元はどこの国の楽器」 本当にそうなったら最高です。そういう日には日本でも間違いなく尺八は盛んです。
昔の尺八家のこと、生活ぶり、あるいはエピソード、今聞いておかなければ分からなくなる、40年前からそう思って、まだ聞けなかったことが山ほど有ります。後になって「しまった、あの事を聞いておけば良かった」と思う事が多々残っています。
私が前々から一番知りたいと思っていたこと、それは太平洋戦争の後の数年間の尺八家の生活、希望、将来への思い。普通の人間でも生きかねた、あの過酷な時代にどうやって尺八家などという他に潰しのきかない、一般生活の経験に乏しい連中が生きていったのでしょう。
私の住んでいる小田原は、戦中戦後に吉田晴風が疎開していて、そのまま晴風終焉の地となりました。でも、古くから小田原に住んでいる尺八の人達に聞いてみても、晴風没後10年たった昭和35年頃にはもう「吉田門下の人は心あたりが無い」という状態だったと言います。小田原にいた期間、どうやって暮らしていたのでしょう。終戦後の数年は尺八に月謝を払う人が多いとは思えません。だからこそ晴風の門人が残っていないのでしょうが・・・。
今からは尺八家にとって、それ以来の厳しい状況が続くと思われます。戦後の苦しい時期が治まると想像を超えた繁栄が来たことは皆が知っていますが、その渦中にいた時には分からなかったことです。もう既に入ってしまった「尺八の冬」。はたして春は来るのでしょうか。
「それでお前は悲観しているのか」って、トンデモナイ。家元制度を柱にした、これまでの尺八界の経済生活の仕組みは「やがてダメになる」では無く「もうすでに壊れた」んです。「跡形も無く」では無く、まだ跡形が残っているだけです。
家元制度が良いとか悪いではなく、もう時代に合っていないってことは尺八界の全員が分かっています。エッ「全員じゃない」って、ご冗談を・・・。
人は少なくなる、生活はキツクなる。でも自由になった尺八には、その本来の可能性に大きくチャレンジできる時代が来ました。 「古典本曲って良いね、ところで尺八って元はどこの国の楽器」 本当にそうなったら最高です。そういう日には日本でも間違いなく尺八は盛んです。
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