白髪三千丈
- 2014/10/18
- 09:27
尺八人口で、日本を近未来において追い抜く国が有るとすれば中国です。そのくらいの勢いで現在は急拡大しています。
中国に張聴というプロ尺八家がいます。力量だけ見れば藝大卒の上の方、つまり日本でも文句なしのプロ演奏家がつとまるレベルです。中国では1ステージのギャラが1万元(大体17~18万円)だと言います。日本でも1ステージでこのくらい貰う人は10人いるかどうかでしょう。
この張聴さんが「中国は近い将来、尺八人口において日本を抜いて世界一の尺八大国になる」と言っていました。そうなるかどうか私は判断がつきませんが、そうなる可能性はあると思います。
こう言うと日本の尺八吹きの中には「中国は白髪三千丈の国だからねえ」と、おっしゃる方がいます。大袈裟に言っているという意味なのでしょう。
でも、すこしでも中国について学んだ人、たとえば中国史や中国文学を齧った人ですと、それは全く逆に受け取ると思いますが・・・
「白髪三千丈」は中国人の「誇張癖」ではなく、李白という天才詩人の特徴的な文学表現です。そういう表現が李白の持ち味でもあり、いちいち「いくら四川の道が険しいと言ったって一夫関にあたれば万夫でも開けないと言うことはない」とか「李白だって一斗の酒を飲むうちに詩を百も作れるもんか」とか批評するのはヤボですよ。
まして、髪が三千丈も伸びたとか、白くなったのは秋霜のせいだなんて誰も本気では受け取らないですって。
そういえば、日本でも「一面の霜で白菊の有るところが分からない」と歌って、千年後にコッピドクやっつけられた歌人もいましたね。
子規さんもヤボですよ。誰だって「矢よりも速く走った」というくらいは嘘と思っていないですよ。
中国人は、少なくとも、かつては誇張を嫌いました。稀に見るリアリスト民族です。孔子の「怪力乱神を語らず」が民族的倫理観になっていました。中国の古典文学の中に、度外れた誇張を見出すことは困難なはずです。この反証に「西遊記」を持ち出す人はいないと思いますが、中国正史の徹底した客観表現は、かの民族の特徴を良く表していると思いますが・・・
日本を近未来に尺八人口で上回る国があるとすれば、それは中国です。
中国に張聴というプロ尺八家がいます。力量だけ見れば藝大卒の上の方、つまり日本でも文句なしのプロ演奏家がつとまるレベルです。中国では1ステージのギャラが1万元(大体17~18万円)だと言います。日本でも1ステージでこのくらい貰う人は10人いるかどうかでしょう。
この張聴さんが「中国は近い将来、尺八人口において日本を抜いて世界一の尺八大国になる」と言っていました。そうなるかどうか私は判断がつきませんが、そうなる可能性はあると思います。
こう言うと日本の尺八吹きの中には「中国は白髪三千丈の国だからねえ」と、おっしゃる方がいます。大袈裟に言っているという意味なのでしょう。
でも、すこしでも中国について学んだ人、たとえば中国史や中国文学を齧った人ですと、それは全く逆に受け取ると思いますが・・・
「白髪三千丈」は中国人の「誇張癖」ではなく、李白という天才詩人の特徴的な文学表現です。そういう表現が李白の持ち味でもあり、いちいち「いくら四川の道が険しいと言ったって一夫関にあたれば万夫でも開けないと言うことはない」とか「李白だって一斗の酒を飲むうちに詩を百も作れるもんか」とか批評するのはヤボですよ。
まして、髪が三千丈も伸びたとか、白くなったのは秋霜のせいだなんて誰も本気では受け取らないですって。
そういえば、日本でも「一面の霜で白菊の有るところが分からない」と歌って、千年後にコッピドクやっつけられた歌人もいましたね。
子規さんもヤボですよ。誰だって「矢よりも速く走った」というくらいは嘘と思っていないですよ。
中国人は、少なくとも、かつては誇張を嫌いました。稀に見るリアリスト民族です。孔子の「怪力乱神を語らず」が民族的倫理観になっていました。中国の古典文学の中に、度外れた誇張を見出すことは困難なはずです。この反証に「西遊記」を持ち出す人はいないと思いますが、中国正史の徹底した客観表現は、かの民族の特徴を良く表していると思いますが・・・
日本を近未来に尺八人口で上回る国があるとすれば、それは中国です。
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