秋の言の葉
- 2015/06/01
- 23:19
日曜まで展示会で地方をまわっていましたが、大宮の会場で大学の先輩の訪問をうけ、「借りていた譜面を返すよ」と言われて「秋の言の葉」の譜面が40年ぶりに返って来ました。昔の書き込み等が有り懐かしい・・・。
「秋の言の葉」は思い出深い曲です。私が邦楽の会で尺八を吹いて初めて謝礼を貰ったのが「秋の言の葉」でした。短いけれど曲想のハッキリした曲で、特に手事は比類の無い美しさです。私の師匠の青木鈴慕も中井猛先生も、「古曲は歌詞の意味をあまり深どりしないように演奏しなさい」と教えてくださいましたが、この曲はかなり歌詞を反映していて、曲は「もろに秋」です。[明治新曲」屈指の人気曲ですな。
秋はだんだんと冬に向かうので、衰えに向かう印象が強く、ために、儚さ、もの寂しさが昔からの日本人のイメージです。
ところが私が尺八を仕事にした頃は、秋は「熱い季節」でした。9月の下旬になると仕事が増え、1月の下旬まで続く尺八注文の多い季節です。箏屋の友人も、当時は「秋の3か月で喰っている」と言っていました。
それがどうして季節が関係無くなったのですかね、「今の邦楽界は一年中冬」とかの事を言ってるんじゃなくて、特別に秋だから注文が多いとか夏は少ないとかいうのが無くなってしまいました。
私の展示会は、一年前から実験的に平日を入れていますが、どうも今や平日も休日も変わらないようです。尺八吹きの85パーセントは60才より上です。こうなると土日は老人会や孫孝行でむしろ出にくいのかも知れません。当然ボーナスも意味をなさず7月12月に売れるというのも有りません。今の尺八界は四季はおろか週日の意味すら無くなっています。
こういう事態は10年は続くと予想されます。10年経つと大雑把に言って日本の尺八人口は今の6,7割に減りますが、60以下の比率は現在の15パーセントから30パーセント位に上がります。そうなると再び尺八は土日が意味を持ち、ウィークデーは「弱い日」に戻ります。
「秋の言の葉」は思い出深い曲です。私が邦楽の会で尺八を吹いて初めて謝礼を貰ったのが「秋の言の葉」でした。短いけれど曲想のハッキリした曲で、特に手事は比類の無い美しさです。私の師匠の青木鈴慕も中井猛先生も、「古曲は歌詞の意味をあまり深どりしないように演奏しなさい」と教えてくださいましたが、この曲はかなり歌詞を反映していて、曲は「もろに秋」です。[明治新曲」屈指の人気曲ですな。
秋はだんだんと冬に向かうので、衰えに向かう印象が強く、ために、儚さ、もの寂しさが昔からの日本人のイメージです。
ところが私が尺八を仕事にした頃は、秋は「熱い季節」でした。9月の下旬になると仕事が増え、1月の下旬まで続く尺八注文の多い季節です。箏屋の友人も、当時は「秋の3か月で喰っている」と言っていました。
それがどうして季節が関係無くなったのですかね、「今の邦楽界は一年中冬」とかの事を言ってるんじゃなくて、特別に秋だから注文が多いとか夏は少ないとかいうのが無くなってしまいました。
私の展示会は、一年前から実験的に平日を入れていますが、どうも今や平日も休日も変わらないようです。尺八吹きの85パーセントは60才より上です。こうなると土日は老人会や孫孝行でむしろ出にくいのかも知れません。当然ボーナスも意味をなさず7月12月に売れるというのも有りません。今の尺八界は四季はおろか週日の意味すら無くなっています。
こういう事態は10年は続くと予想されます。10年経つと大雑把に言って日本の尺八人口は今の6,7割に減りますが、60以下の比率は現在の15パーセントから30パーセント位に上がります。そうなると再び尺八は土日が意味を持ち、ウィークデーは「弱い日」に戻ります。
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