縄張り
- 2015/07/04
- 22:15
私の住んでいる所は釣り人には良く知られた鮎釣りの名所です。解禁される6月からは友釣りの人で賑わいます。
この友釣りというのは鮎の縄張り根性を利用したものだそうですな。鮎は自分の領域に他の鮎が入ってくると敵意をむき出しにして猛然と攻撃する、そこで他の鮎に仕掛けた針にかかってしまうと言うわけです。最初に始めた人は、どうしてそんな鮎の性質を知っていたのでしょう?
鮎は、自分の領域に鮎以外の魚、たとえば鯉や鮒が入ってきても全く無関心、縄張りを主張するのは、あくまで自分の同類の鮎だけに対してだと言うことです。
この鮎型の人間が実に多いですな。「人間は皆そうだ、ただそれを表にだすか内面にしまい込むかだけだ」などとモットモなことをおっしゃいますな、その表に出すオカタ、何処にでもいるでしょうが。
私が前に合宿で米川文子先生(二代目)の肩をお揉みしていると、青木師匠が「大橋君も名人の肩も揉んでいると尺八が上手くなるよ」と言われたので「これ以上ウマくなりたくないです、他人の嫉妬をかうから」と冗談で返したら大笑いなさいました。同じ冗談でも下手な私が言うと笑いのタネになりますが、これが仮に佐野鈴霏さん辺りが言ったなら座は静まります。
上にしろ下にしろ自分と余程にかけ離れると人は嫉妬しなくなるようです。キムタクや妻夫木には貴方も嫉妬しないでしょう、私は少しですがしています。
尺八家でもランクが同程度の人の間では相互に嫉妬の感情が有るとは思いますが、近くに接している人に聞いても「そんな所、見たこと無い」と言われるのが、山口五郎、米谷威和男といった人達で、反対に攻撃性の強い人達もいました。また年をとってからそうなって、「いったいどうしちゃったんだろう」と周囲を戸惑わせた大家もいました。誰であるかは言わぬが花ですが、私は、努力を重ねてトップのランクにのし上って、なおかつライバル達を嫉妬する人が好きです。
中途半端なランクにいたり、自分が何の努力も行動もせず他人を嫉妬するのは見苦しいだけですが、地位を確立した人の嫉妬は、より上を目指すエネルギーの発露、それも有りますが、嫉妬の内容も人間的ですし、時に高次情報であったりして、とにかく聞いていて面白い。
これが製管師となると、たとえば真山に対して羨む人はいても嫉妬した者は私の知る限り皆無です。精華堂、露秋、昌山、玉水といった古くからの老舗は別にして、真山に次ぐ財産形成に成功したと思われる容山にも嫉妬した製管師は見た事が有りません。もちろん称賛や羨望は前はよく聞きました。
これはドウいう事なのか? 製管業界が人格者揃いであるわけも無し、結局のところ知らないだけだというのが一番の理由だと思います。
私は理由が有って、他の製管師のオオヨソの年間出荷数を把握していますが、ほとんどの製管師は他人に無関心です。「知ってどうなる、知ったところで自分の売り上げが多くなるものでも無いじゃん」というのが言い分ですが、多くなります。
淘汰の進んだ今の製管業界に「どうしてだろう?」と首をひねる人はいません。売れている人、売れていない人、理由はハッキリ分かります。その理由を知ることで自分の売り上げも多くなります。
鮎のマネをしろとは言いませんが、自分の縄張りに入ってきているのが同類だと分からないというのも問題ではないですかね。
この友釣りというのは鮎の縄張り根性を利用したものだそうですな。鮎は自分の領域に他の鮎が入ってくると敵意をむき出しにして猛然と攻撃する、そこで他の鮎に仕掛けた針にかかってしまうと言うわけです。最初に始めた人は、どうしてそんな鮎の性質を知っていたのでしょう?
鮎は、自分の領域に鮎以外の魚、たとえば鯉や鮒が入ってきても全く無関心、縄張りを主張するのは、あくまで自分の同類の鮎だけに対してだと言うことです。
この鮎型の人間が実に多いですな。「人間は皆そうだ、ただそれを表にだすか内面にしまい込むかだけだ」などとモットモなことをおっしゃいますな、その表に出すオカタ、何処にでもいるでしょうが。
私が前に合宿で米川文子先生(二代目)の肩をお揉みしていると、青木師匠が「大橋君も名人の肩も揉んでいると尺八が上手くなるよ」と言われたので「これ以上ウマくなりたくないです、他人の嫉妬をかうから」と冗談で返したら大笑いなさいました。同じ冗談でも下手な私が言うと笑いのタネになりますが、これが仮に佐野鈴霏さん辺りが言ったなら座は静まります。
上にしろ下にしろ自分と余程にかけ離れると人は嫉妬しなくなるようです。キムタクや妻夫木には貴方も嫉妬しないでしょう、私は少しですがしています。
尺八家でもランクが同程度の人の間では相互に嫉妬の感情が有るとは思いますが、近くに接している人に聞いても「そんな所、見たこと無い」と言われるのが、山口五郎、米谷威和男といった人達で、反対に攻撃性の強い人達もいました。また年をとってからそうなって、「いったいどうしちゃったんだろう」と周囲を戸惑わせた大家もいました。誰であるかは言わぬが花ですが、私は、努力を重ねてトップのランクにのし上って、なおかつライバル達を嫉妬する人が好きです。
中途半端なランクにいたり、自分が何の努力も行動もせず他人を嫉妬するのは見苦しいだけですが、地位を確立した人の嫉妬は、より上を目指すエネルギーの発露、それも有りますが、嫉妬の内容も人間的ですし、時に高次情報であったりして、とにかく聞いていて面白い。
これが製管師となると、たとえば真山に対して羨む人はいても嫉妬した者は私の知る限り皆無です。精華堂、露秋、昌山、玉水といった古くからの老舗は別にして、真山に次ぐ財産形成に成功したと思われる容山にも嫉妬した製管師は見た事が有りません。もちろん称賛や羨望は前はよく聞きました。
これはドウいう事なのか? 製管業界が人格者揃いであるわけも無し、結局のところ知らないだけだというのが一番の理由だと思います。
私は理由が有って、他の製管師のオオヨソの年間出荷数を把握していますが、ほとんどの製管師は他人に無関心です。「知ってどうなる、知ったところで自分の売り上げが多くなるものでも無いじゃん」というのが言い分ですが、多くなります。
淘汰の進んだ今の製管業界に「どうしてだろう?」と首をひねる人はいません。売れている人、売れていない人、理由はハッキリ分かります。その理由を知ることで自分の売り上げも多くなります。
鮎のマネをしろとは言いませんが、自分の縄張りに入ってきているのが同類だと分からないというのも問題ではないですかね。
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