回復の芽
- 2015/07/13
- 23:55
尺八の仕事は私一代で終わるはずでした。私の一門として邦星堂の尺八を作って来た者達は、ほとんど私と同年輩ですから、何となくリタイアも同じ時期と考えていました。そしたら静かに退席、そう思っていました。
息子、甥が加わって心配ではないか? 尺八界の実情を知っている人ほどそう言います。「尺八を吹く人は増えているんですか、減っているんですか?」こういう質問を、つい10年前まで一般の尺八吹きの方達はしていましたが、今となっては、それすら懐かしい。
もう今の段階は、流や社中は衰退するかどうかでなく、その崩壊の過程や時期がかなり正確に読めるまでになりました。すでに機能停止、崩壊さらに消滅した所も有ります。全ての流や社中が日ごとに衰退していると言って良いでしょう。「オレは善養寺さんの所にいるが増えているぞ」 こういう事を言う人がいないのが尺八界の良い点で、例外と傾向を一緒にして論じないのがオトナ。
ところで尺八を始める人は減っているんでしょうか? それとも増えているのでしょうか?
既成流派に加わって尺八を始める人がほとんどいなくなった反面、主として公民館で行なわれるカルチャー講座や同好会の様な尺八の集まりに新たに加わってくる人は、もう推定が難しいほど増えています。
私の所と「悠」の永瀬さんのところを合計すればダイタイの数が分かるかと言う人もいますが、分かりません。先生が水道管で尺八を作って講習を行っているケースも非常に多いのです。日本では「悠」をすら上回ているかも知れません。
また家に有った尺八をそのまま使っている人も多くはないけどいます。
ともかく私が分からないと言う以上は、この世界で分かっている人は存在しません。こんなの尺八界の常識で、私が思い上がって揚言しているわけではありませんよ。
エッ、本当に頼みますよ、大口ではないですよ。私は謙虚さと顔だけが長所なんですからね。
ですから初めの質問の答え、心配とも言えますし心配しても仕方が無いとも言えますな。
私は本音では、この時期が過ぎると尺八が急上昇すると思っています。そう感じませんか?冬が深まるなか、もう再生の巨大なマグマが地上に頭を出している様に思います。
男女を問わず、今の若い尺八家の技量たるや尺八界がこれまで所有したレベルを大きく超えています。また、その人数の多いこと、嘘だと思ったらユーチューブで見てください。
しかも日本にとどまらず世界展開の様相をていしています。今はまだ尺八で生活できないコノ若い尺八家達が自分の生活手段を模索しはじめて、その新しい産業様式が段々確立して行くに従い、尺八は回復するに違いないと私は思います。いや、そうではないか、「確実に滅びる尺八界」と「輝かしい未来が口を開けはじめた可能性がある尺八の世界」との間で揺れる私がいます。その未来を拓く一端は私が担っている、そう思わなければやれませんよ。
流や社中は芸術産業の必然の中から出来上がったモノで、残存形態としては、あまり世界で類例の無いモノになってしまいましたが、これはこれなりに存在意義も有ったのです。時代の流れの中で消滅へ向かっていることを歎くよりも、よく今まで続いたと、むしろ喜ぶべきなのです。
「血縁による芸の精神の伝承」という様な人工概念が「幻想」と受け止められてしまう時代ですから、もう無理ですわ。
でも長い歴史の中では、次へのバトンを渡す最終コーナーで息切れしヨロメイテいるのが今だと思います。次の走者は今までで最高ですよ。しかもアンカーではないはずです。
息子、甥が加わって心配ではないか? 尺八界の実情を知っている人ほどそう言います。「尺八を吹く人は増えているんですか、減っているんですか?」こういう質問を、つい10年前まで一般の尺八吹きの方達はしていましたが、今となっては、それすら懐かしい。
もう今の段階は、流や社中は衰退するかどうかでなく、その崩壊の過程や時期がかなり正確に読めるまでになりました。すでに機能停止、崩壊さらに消滅した所も有ります。全ての流や社中が日ごとに衰退していると言って良いでしょう。「オレは善養寺さんの所にいるが増えているぞ」 こういう事を言う人がいないのが尺八界の良い点で、例外と傾向を一緒にして論じないのがオトナ。
ところで尺八を始める人は減っているんでしょうか? それとも増えているのでしょうか?
既成流派に加わって尺八を始める人がほとんどいなくなった反面、主として公民館で行なわれるカルチャー講座や同好会の様な尺八の集まりに新たに加わってくる人は、もう推定が難しいほど増えています。
私の所と「悠」の永瀬さんのところを合計すればダイタイの数が分かるかと言う人もいますが、分かりません。先生が水道管で尺八を作って講習を行っているケースも非常に多いのです。日本では「悠」をすら上回ているかも知れません。
また家に有った尺八をそのまま使っている人も多くはないけどいます。
ともかく私が分からないと言う以上は、この世界で分かっている人は存在しません。こんなの尺八界の常識で、私が思い上がって揚言しているわけではありませんよ。
エッ、本当に頼みますよ、大口ではないですよ。私は謙虚さと顔だけが長所なんですからね。
ですから初めの質問の答え、心配とも言えますし心配しても仕方が無いとも言えますな。
私は本音では、この時期が過ぎると尺八が急上昇すると思っています。そう感じませんか?冬が深まるなか、もう再生の巨大なマグマが地上に頭を出している様に思います。
男女を問わず、今の若い尺八家の技量たるや尺八界がこれまで所有したレベルを大きく超えています。また、その人数の多いこと、嘘だと思ったらユーチューブで見てください。
しかも日本にとどまらず世界展開の様相をていしています。今はまだ尺八で生活できないコノ若い尺八家達が自分の生活手段を模索しはじめて、その新しい産業様式が段々確立して行くに従い、尺八は回復するに違いないと私は思います。いや、そうではないか、「確実に滅びる尺八界」と「輝かしい未来が口を開けはじめた可能性がある尺八の世界」との間で揺れる私がいます。その未来を拓く一端は私が担っている、そう思わなければやれませんよ。
流や社中は芸術産業の必然の中から出来上がったモノで、残存形態としては、あまり世界で類例の無いモノになってしまいましたが、これはこれなりに存在意義も有ったのです。時代の流れの中で消滅へ向かっていることを歎くよりも、よく今まで続いたと、むしろ喜ぶべきなのです。
「血縁による芸の精神の伝承」という様な人工概念が「幻想」と受け止められてしまう時代ですから、もう無理ですわ。
でも長い歴史の中では、次へのバトンを渡す最終コーナーで息切れしヨロメイテいるのが今だと思います。次の走者は今までで最高ですよ。しかもアンカーではないはずです。
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