ニューディール
- 2015/09/25
- 23:24
1929年に始まった大恐慌は、今にいたるも種々のひきあいに出されるほどスゴイものでした。アメリカでは我々日本人が「戦前戦後」と言うように「大恐慌以前以後」と時代区分として使われているほどです。第二次大戦は日本人にとっては史上最大の出来事でしたが、アメリカ人にしてみれば大恐慌の方が大きな試練だったのです。
大恐慌を克服する為に、フランクリン・ルーズベルト大統領がとったのが「ニューディール政策」であったことは良く知られています。
ニューディールとは「配り直し」、つまりトランプゲームで札を配り直ししますな、そういう意味です。
私は大学時代から一貫して共産主義が嫌いでした。学生時代は中国の文化大革命の真っ最中で、当時は「人類の歴史的実験」と賛美していた「中キチさん」がタクサンいました。すでに結論の出た事ですから、今さら言うつもりも有りませんがね、今の「反中」の人って多くは昔は「中キチ」じゃないの? 洗脳されやすい人ってダイタイ同じですよ。明治の自由民権の闘士って、多くはその後、国権主義者になりましたっけ・・・。
ともかく、そのアカ嫌いの私が国交正常化して間もない中国を訪問しました。それまでは私は、中国の人って本当は共産主義が大嫌いで、毛沢東も大嫌い、ただ表に出すと収容所送りになるから口でだけ賛美していると思っていました。
案の定、中国では行く先々で現政権の賛美ばかり。真にうけるのは余程にイノセントな人ばかりですが、2週間の旅行を通じて勉強になったのは、同行した日本人の話しでした。戦前に中国に住んだ人も多く、また新聞社の旅行だったので中国事情に詳しい人達もかなりいました。その方達の意見を聞くうち、私が思っていたほどコトは単純ではないと分かりはじめました。
戦前の中国人の悲惨さから比べると現在(70年代)の暮らしは格段に良い。共産党には「大躍進政策」はじめ、数々の失政も有るが、「配り直し」という根本政策を中国国民は支持していて、毛沢東にも素朴に感謝している人が大多数。こういう事のようでした。
戦前の中国は諸外国による喰い物になっていましたし、国内的には一握りの財閥や地主に支配された国で、圧倒的多数の国民は奴隷同然の悲惨な生活を送っていました。蒋介石の国民党は基本的に地主や財閥の政権で、蒋介石が形成した新進官僚群にしても財閥未満の資本家層の利害を代弁しており、資本家解体、地主から土地を取り上げる等の再分配はけっして出来なかったでしょう。
尺八って私の若い頃は実力が余程有っても箏の先生に仕事を貰うのは大変でした。箏の会に呼ばれて尺八を吹くというのが尺八プロの仕事の柱でしたが、その多くはコンサートではなく「おさらい会」。尺八の演奏力より、それまでの「おつきあい」が肝心の世界です。もう大方の箏の社中は指定席が決まっていましたし、そこに新しく入り込んで生活を立てるなどは、満員電車の中で席に座るようなものでした。
この、箏の会によばれて尺八を吹くというのも「教授産業」の別の面にすぎないことは皆さんが先刻承知の事です。一般相手にチケットなどは売れませんので、全ては「おさらい会」に出るお弟子さんの持ち寄りです。
そして「教授産業」としての邦楽界は終焉期に入りました。そう、これから札の配り直しが始まる。
どんな事でもそうですが、トコトンまで追い込まれないと邦楽界って変わらないですね。ニューディールですめば良いですがね、トコトン駄目になってからだと改革ではなく中国みたいに革命になりまっせ、覚悟しなされや・・・。
大恐慌を克服する為に、フランクリン・ルーズベルト大統領がとったのが「ニューディール政策」であったことは良く知られています。
ニューディールとは「配り直し」、つまりトランプゲームで札を配り直ししますな、そういう意味です。
私は大学時代から一貫して共産主義が嫌いでした。学生時代は中国の文化大革命の真っ最中で、当時は「人類の歴史的実験」と賛美していた「中キチさん」がタクサンいました。すでに結論の出た事ですから、今さら言うつもりも有りませんがね、今の「反中」の人って多くは昔は「中キチ」じゃないの? 洗脳されやすい人ってダイタイ同じですよ。明治の自由民権の闘士って、多くはその後、国権主義者になりましたっけ・・・。
ともかく、そのアカ嫌いの私が国交正常化して間もない中国を訪問しました。それまでは私は、中国の人って本当は共産主義が大嫌いで、毛沢東も大嫌い、ただ表に出すと収容所送りになるから口でだけ賛美していると思っていました。
案の定、中国では行く先々で現政権の賛美ばかり。真にうけるのは余程にイノセントな人ばかりですが、2週間の旅行を通じて勉強になったのは、同行した日本人の話しでした。戦前に中国に住んだ人も多く、また新聞社の旅行だったので中国事情に詳しい人達もかなりいました。その方達の意見を聞くうち、私が思っていたほどコトは単純ではないと分かりはじめました。
戦前の中国人の悲惨さから比べると現在(70年代)の暮らしは格段に良い。共産党には「大躍進政策」はじめ、数々の失政も有るが、「配り直し」という根本政策を中国国民は支持していて、毛沢東にも素朴に感謝している人が大多数。こういう事のようでした。
戦前の中国は諸外国による喰い物になっていましたし、国内的には一握りの財閥や地主に支配された国で、圧倒的多数の国民は奴隷同然の悲惨な生活を送っていました。蒋介石の国民党は基本的に地主や財閥の政権で、蒋介石が形成した新進官僚群にしても財閥未満の資本家層の利害を代弁しており、資本家解体、地主から土地を取り上げる等の再分配はけっして出来なかったでしょう。
尺八って私の若い頃は実力が余程有っても箏の先生に仕事を貰うのは大変でした。箏の会に呼ばれて尺八を吹くというのが尺八プロの仕事の柱でしたが、その多くはコンサートではなく「おさらい会」。尺八の演奏力より、それまでの「おつきあい」が肝心の世界です。もう大方の箏の社中は指定席が決まっていましたし、そこに新しく入り込んで生活を立てるなどは、満員電車の中で席に座るようなものでした。
この、箏の会によばれて尺八を吹くというのも「教授産業」の別の面にすぎないことは皆さんが先刻承知の事です。一般相手にチケットなどは売れませんので、全ては「おさらい会」に出るお弟子さんの持ち寄りです。
そして「教授産業」としての邦楽界は終焉期に入りました。そう、これから札の配り直しが始まる。
どんな事でもそうですが、トコトンまで追い込まれないと邦楽界って変わらないですね。ニューディールですめば良いですがね、トコトン駄目になってからだと改革ではなく中国みたいに革命になりまっせ、覚悟しなされや・・・。
スポンサーサイト