八起
- 2015/12/19
- 18:16
あれはまだ父が生きていた時ですから25年も前になりますかね。父の様な零細企業の経営者40人ほどで親睦会を作っていたのです。1年にイッペン韓国とか台湾に事業視察という名目で買春ツアーをやったり、暑気払いとか忘年会の名目で豪華な泊りがけ宴会をしていました。景気が良いわけではなくて、経費で落とせる「税金遊び」に対して税務署があまりイチャモンをつけない時代だったのです。
父が歳をとって面倒になってからは宴会には私が出ることも多くなっていましたが、本当はその方が良かったのに海外ツアーの方は一度も行かしてもらえませんでした。
父にとって宴会は面倒だったのでしょうが、私は声がかかれば喜んで代理出席しました。一人3万もする豪華なコンパ二オン付宴会を断る手は有りません。父の後に社長になった弟は、よく取引先の社員に2次会をねだられて歎いていましたが、その時だけしかお付き合いしない私は気楽なものでした。
いくら遊び目的でも研修の名目で税金で落とす以上は理屈を作らなければなりません。だから宴会の前に1時間半くらい講演を入れるのです。まあ話なんか誰も聞いていないですけど、そこはそれ税務署に説明する為にも自分達の名誉欲を満たす為にも講演者はソコソコは有名人でなくては・・・。
嘘と知っていて「ソフト版トンデモ本」を出す学者や文化人は、この講演依頼をアテにしていることが多いです。さすがに「ハード版」まで出すホンモノのトンデモさんとなると零細企業とは言え一代で創業したリアリスト揃いの経営者の御眼鑑にはかないませんわ。
神仏霊魂まではソコソコ信じる者はいても、オカルトとなるとネエ・・・。「超能力でサシ値が分かるもんならオレッチがこんな苦労はしねえ」という事ですよ。面白いでしょうね、会社の営業会議で「超能力者を雇って指し値を知ろう」とか発言したら。その人の将来は100パーセント有りません。これは「超能力者」でなくても分かります。
ある時の講演者は八起会代表の野口誠一さんでした。裸一貫から身をおこし会社を大成功させ、あげく豪遊と放漫経営で会社を潰して無一文になり、そして「倒産駆け込み寺」の八起会を作った方です。私はこの人の話が一番為になった。他の人は「講演テクニック」以外はあまり感心した記憶が有りませんねえ。だって、零細企業のオヤジにはピンと来ない「グローバルな経済の動き」とか(しかもそれもハズレ)、自慢話とかで聞いたそばから忘れる程度のモンでしたわ。まだしも有名漫画家の方がコマシでしたわ。話だけは面白い人がいました。もう故人ですから仮名にしますが、はらたいら氏です。エッ、そういう名の漫画家が実際にいたって。単なる偶然ですよ。その人の話は経営には何の役にも立たなかったけど、退屈だけだけはしなかった。もっとも呼ぶ方もそれで良いと思っているんです。
野口さんの話の急所は「倒産にいたる兆候」です。経理に金を持ち逃げされたとか、手形パクリに逢った、あるいは天災に見舞われたとかでなければ、倒産は急に来るものではなく、兆候が徐々に表れてきて、やがて何度が急降下が起き、やがて破断界が来て、何度かの破断界の後に倒産が来るということです。
破断界が来ても、そこには明るい兆しも有ることが普通ですから、そこに目を向けた人が勝つ可能性が高い。
これって尺八界の今現在にピッタリでしょうが。趣味としては何を選択しようと個人の自由。企業としても何でも自由。ただ、企業の場合は、その結果は自分の財布が答えてくれるだけです。「七転び八起き」ですが、人生は何百回も転び、その都度起き上がらなければなりませんな。
尺八の流や会派は私は5年くらい前に一回目の破断界を向かえたと思います。そして起き上がってはいません。
父が歳をとって面倒になってからは宴会には私が出ることも多くなっていましたが、本当はその方が良かったのに海外ツアーの方は一度も行かしてもらえませんでした。
父にとって宴会は面倒だったのでしょうが、私は声がかかれば喜んで代理出席しました。一人3万もする豪華なコンパ二オン付宴会を断る手は有りません。父の後に社長になった弟は、よく取引先の社員に2次会をねだられて歎いていましたが、その時だけしかお付き合いしない私は気楽なものでした。
いくら遊び目的でも研修の名目で税金で落とす以上は理屈を作らなければなりません。だから宴会の前に1時間半くらい講演を入れるのです。まあ話なんか誰も聞いていないですけど、そこはそれ税務署に説明する為にも自分達の名誉欲を満たす為にも講演者はソコソコは有名人でなくては・・・。
嘘と知っていて「ソフト版トンデモ本」を出す学者や文化人は、この講演依頼をアテにしていることが多いです。さすがに「ハード版」まで出すホンモノのトンデモさんとなると零細企業とは言え一代で創業したリアリスト揃いの経営者の御眼鑑にはかないませんわ。
神仏霊魂まではソコソコ信じる者はいても、オカルトとなるとネエ・・・。「超能力でサシ値が分かるもんならオレッチがこんな苦労はしねえ」という事ですよ。面白いでしょうね、会社の営業会議で「超能力者を雇って指し値を知ろう」とか発言したら。その人の将来は100パーセント有りません。これは「超能力者」でなくても分かります。
ある時の講演者は八起会代表の野口誠一さんでした。裸一貫から身をおこし会社を大成功させ、あげく豪遊と放漫経営で会社を潰して無一文になり、そして「倒産駆け込み寺」の八起会を作った方です。私はこの人の話が一番為になった。他の人は「講演テクニック」以外はあまり感心した記憶が有りませんねえ。だって、零細企業のオヤジにはピンと来ない「グローバルな経済の動き」とか(しかもそれもハズレ)、自慢話とかで聞いたそばから忘れる程度のモンでしたわ。まだしも有名漫画家の方がコマシでしたわ。話だけは面白い人がいました。もう故人ですから仮名にしますが、はらたいら氏です。エッ、そういう名の漫画家が実際にいたって。単なる偶然ですよ。その人の話は経営には何の役にも立たなかったけど、退屈だけだけはしなかった。もっとも呼ぶ方もそれで良いと思っているんです。
野口さんの話の急所は「倒産にいたる兆候」です。経理に金を持ち逃げされたとか、手形パクリに逢った、あるいは天災に見舞われたとかでなければ、倒産は急に来るものではなく、兆候が徐々に表れてきて、やがて何度が急降下が起き、やがて破断界が来て、何度かの破断界の後に倒産が来るということです。
破断界が来ても、そこには明るい兆しも有ることが普通ですから、そこに目を向けた人が勝つ可能性が高い。
これって尺八界の今現在にピッタリでしょうが。趣味としては何を選択しようと個人の自由。企業としても何でも自由。ただ、企業の場合は、その結果は自分の財布が答えてくれるだけです。「七転び八起き」ですが、人生は何百回も転び、その都度起き上がらなければなりませんな。
尺八の流や会派は私は5年くらい前に一回目の破断界を向かえたと思います。そして起き上がってはいません。
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