ネットで変わった尺八
- 2016/01/24
- 23:28
ほんの20年前、尺八はどうだったか?都市部と地方では違いました。
地方で、ある日思い立って尺八をやろうとした人がいます。さて、これが簡単ではないのです。まず誰か教えてくれる人を探しますわな。私達なら、どんな辺鄙な田舎でも結構尺八の師匠資格を持つ人がいることを知ってます。でも流の名簿なんぞ一般の人の目には触れません。
では電話帳は? 載ってなんかいませんよ。載ってるのは大都市だけです。これは専業者でもなければ、うっかり載せると弟子より速く税務署が来るからです。
でも、良くしたもんで、誰かから話が来ます。「オラの近所に尺八を吹いている人がいるだよ」。それで師匠は解決。本当は全然解決でない事が多いのですが、それが分かるのはダイブ後になってからです。中にはズット分からないままの人もいます。
次に尺八。街の楽器屋に行きますが、尺八は何処にも売っていません。探しようが無く、そこで入門する予定の師匠に相談します。良くて製管師を紹介してもらえたでしょう。悪ければ近所の素人製管師、ひどい場合は師匠オン自ら作った尺八を与えられます。
運が良ければ良い師匠に当たり、良い師匠なら値段はともかく良い尺八に廻り遭う可能性が高いですね。でも、その師匠のグレードを事前に知るスベは有りません。何とか流師範の肩書が信用出来ないと言う事もモチロン有りますが、入門する前って流によってソフトが違うなんて普通は知りません。
民謡とか歌謡曲をイメージして入門してくる人、あるいは何となく虚無僧をイメージしている人だっていますね。
尺八についても、何となくイメージが有るようですが、ダイタイ「高いとは聞いていたけど、まさかこんな高いとは思わなかった」という感想を抱くようみたいです。
これが変ったのはインターネットの普及です。どう変わったかは言うまでの事も無いでしょうが、まだまだ変化は始まったばかりです。どうしてかと申しますと、尺八を始めたい人は年配者が多く、インターネットなんかやってない人が多いせいですね。
でも時間の問題で、この事態が進みます。まずユーチューブで尺八の実際の演奏を聴いてイメージが出来ます。すると近所の人に安易に入門するような事は少なくなります。スカイプ講習も本格化します。あらゆる事に選択肢と競争原理が働きはじめ、実演は当然、教授産業としての尺八もスーパーマーケット化します。
20年以上前に私が拙著の中で言った時は、いまだ多くの人は半信半疑でしたね。「そうなると思う」と言った人も倉橋容堂さんはじめそれなりにいましたよ。青木鈴慕先生の様に「ピンと来ないけどキミが言うんだから、そうかも知れないと思う」という感想をのべた方もいます。
今ではほとんどの人が、もうそうなるだろうと分かっていますが、まだ時期や状態については判断できない点も多いのです。でも大きな流れは間違いなくネット中心になります。
その時に私はもう一つ申しました。既得権益を持っている人が一方的に損な事態になるのではなく、既得権を持っている人が数歩リードしているのは間違いない。しかしリードは努力しないと維持出来ない。
で、今までは?言うだけヤボ。「伝統文化」の既得権維持は容易でしたよ。
地方で、ある日思い立って尺八をやろうとした人がいます。さて、これが簡単ではないのです。まず誰か教えてくれる人を探しますわな。私達なら、どんな辺鄙な田舎でも結構尺八の師匠資格を持つ人がいることを知ってます。でも流の名簿なんぞ一般の人の目には触れません。
では電話帳は? 載ってなんかいませんよ。載ってるのは大都市だけです。これは専業者でもなければ、うっかり載せると弟子より速く税務署が来るからです。
でも、良くしたもんで、誰かから話が来ます。「オラの近所に尺八を吹いている人がいるだよ」。それで師匠は解決。本当は全然解決でない事が多いのですが、それが分かるのはダイブ後になってからです。中にはズット分からないままの人もいます。
次に尺八。街の楽器屋に行きますが、尺八は何処にも売っていません。探しようが無く、そこで入門する予定の師匠に相談します。良くて製管師を紹介してもらえたでしょう。悪ければ近所の素人製管師、ひどい場合は師匠オン自ら作った尺八を与えられます。
運が良ければ良い師匠に当たり、良い師匠なら値段はともかく良い尺八に廻り遭う可能性が高いですね。でも、その師匠のグレードを事前に知るスベは有りません。何とか流師範の肩書が信用出来ないと言う事もモチロン有りますが、入門する前って流によってソフトが違うなんて普通は知りません。
民謡とか歌謡曲をイメージして入門してくる人、あるいは何となく虚無僧をイメージしている人だっていますね。
尺八についても、何となくイメージが有るようですが、ダイタイ「高いとは聞いていたけど、まさかこんな高いとは思わなかった」という感想を抱くようみたいです。
これが変ったのはインターネットの普及です。どう変わったかは言うまでの事も無いでしょうが、まだまだ変化は始まったばかりです。どうしてかと申しますと、尺八を始めたい人は年配者が多く、インターネットなんかやってない人が多いせいですね。
でも時間の問題で、この事態が進みます。まずユーチューブで尺八の実際の演奏を聴いてイメージが出来ます。すると近所の人に安易に入門するような事は少なくなります。スカイプ講習も本格化します。あらゆる事に選択肢と競争原理が働きはじめ、実演は当然、教授産業としての尺八もスーパーマーケット化します。
20年以上前に私が拙著の中で言った時は、いまだ多くの人は半信半疑でしたね。「そうなると思う」と言った人も倉橋容堂さんはじめそれなりにいましたよ。青木鈴慕先生の様に「ピンと来ないけどキミが言うんだから、そうかも知れないと思う」という感想をのべた方もいます。
今ではほとんどの人が、もうそうなるだろうと分かっていますが、まだ時期や状態については判断できない点も多いのです。でも大きな流れは間違いなくネット中心になります。
その時に私はもう一つ申しました。既得権益を持っている人が一方的に損な事態になるのではなく、既得権を持っている人が数歩リードしているのは間違いない。しかしリードは努力しないと維持出来ない。
で、今までは?言うだけヤボ。「伝統文化」の既得権維持は容易でしたよ。
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