運び屋
- 2016/02/01
- 23:39
名古屋の人は御存知でしょうが、アサヒ堂というカメラ店が有りますな。安売りで有名ですよ。この会社の跡取り息子だった後藤啓一が私の大学の3年後輩で、三弦を弾いていました。残念ながら20年近く前にクモ膜下で死にました。その死亡の連絡が有った時の衝撃は、一時私が鬱気味になったほどです。
この男とは一緒にいろんな所に遊びに行きました。私も後藤も自営のアリガタサ、20代の若造でも分不相応に金を持っていましたから、随分と面白い思いもしたものです。後藤は金だけで、私は可愛い外見と謙虚な性格で女性にもてました。楽しかったなあ・・・。
外国にもよく行きましたが、外国の場合は例外なく商売がらみでした。
香港やアメリカは私が彼のアシスタント、韓国は彼が私のサポートをしました。台湾が相乗りでした。「オマエラ何をやったんだ?」当然の疑問ですな。彼はカメラの運び屋、私がカメラ、フィルムを含む貿易商社です。ただし裏道専門です。
後藤がやっていた事には違法性は一つも有りませんでした。そもそも香港は自由貿易であり、麻薬とかピストルでもなければ、何を持ち込んでもイッサイお咎め無しです。ただ普通の人には儲けられません。彼の様に安く仕入れられませんし、先方、音に聞こえた香港商人相手に1円単位まで粘り強く売り交渉が出来るわけが無いです。
私の場合は韓国ですから、高額の関税を手荷物扱いにしてチャラにするわけです。何処の場所かは40年経っても、けっして釜山だと言えませんが、その場所の税関、空港職員などが絡んでいまして、公式に手荷物扱い、故に無税と認定したのですから何らヤマシイ事は無いのです。言い難いですが、当時の、あくまで当時のですが韓国では「袖の下」無しには何も出来なかったのです。
「袖の下」には陰惨なイメージは無く、むしろ「社会の潤滑油」と一般の人も思っていました。
アンタだって適宜スピード違反、駐車違反をしたでしょうが。こういう法律はバレたら罰金、けど厳密に皆が守ると交通がマヒするんじゃい。適当に守り適当に違反することで社会が成立しているんだす。
してみれば社会の為だとも言える。そうじゃ、ワシは韓国近代化の恩人だ。
「あさましい、自分を正当化している」って、誰だ、バカ野郎。「不幸のハガキ」を出すぞ。
まあ良い。その話はここまで。その時に後輩のカメラ屋が提案したのですが、クズ値で売られている中古カメラ、それも故障品を仕入れて修理して韓国に持ち込めば大きな儲けが出るということでした。カメラの故障は、当時はほとんどがシャッターの故障が原因で、部品を代えれば、すぐ直せるということです。その上、キレイに磨けば、韓国では新品同然の値段で売れます。いや、売れました。
尺八で中古市場が出来たのは何時からですかね。石田さんが「アンティーク尺八ね色」を作ったのは25年くらい前でしたか。出来た直後、素晴らしい発想だと思い、会いに行きました。以来、親しくお付き合いしています。石田さんは真面目で、尺八の目利きも大したものですが、その後、ネットオークションでの中古尺八の市場が成立しました。
ただ、ネットオークションで売買されている尺八には、壊れたままの物や初めから楽器であったか疑わしい物がすごく多いのです。
私の所や遼山工房には頻繁にネットオークションで買ったという尺八が持ち込まれますが、中には修理すると新品が買える値段になってしまう事も珍しく無いのです。
また、もともと素人の作った尺八は修理してまで使う意味の無いモノが多々有ります。
中国をはじめとする外国では中古尺八を入手して練習している人がたくさんいて、大きな中古市場となっていますが、尺八の名誉の為に、せめて修理をしてから売ってくださいよ。
この男とは一緒にいろんな所に遊びに行きました。私も後藤も自営のアリガタサ、20代の若造でも分不相応に金を持っていましたから、随分と面白い思いもしたものです。後藤は金だけで、私は可愛い外見と謙虚な性格で女性にもてました。楽しかったなあ・・・。
外国にもよく行きましたが、外国の場合は例外なく商売がらみでした。
香港やアメリカは私が彼のアシスタント、韓国は彼が私のサポートをしました。台湾が相乗りでした。「オマエラ何をやったんだ?」当然の疑問ですな。彼はカメラの運び屋、私がカメラ、フィルムを含む貿易商社です。ただし裏道専門です。
後藤がやっていた事には違法性は一つも有りませんでした。そもそも香港は自由貿易であり、麻薬とかピストルでもなければ、何を持ち込んでもイッサイお咎め無しです。ただ普通の人には儲けられません。彼の様に安く仕入れられませんし、先方、音に聞こえた香港商人相手に1円単位まで粘り強く売り交渉が出来るわけが無いです。
私の場合は韓国ですから、高額の関税を手荷物扱いにしてチャラにするわけです。何処の場所かは40年経っても、けっして釜山だと言えませんが、その場所の税関、空港職員などが絡んでいまして、公式に手荷物扱い、故に無税と認定したのですから何らヤマシイ事は無いのです。言い難いですが、当時の、あくまで当時のですが韓国では「袖の下」無しには何も出来なかったのです。
「袖の下」には陰惨なイメージは無く、むしろ「社会の潤滑油」と一般の人も思っていました。
アンタだって適宜スピード違反、駐車違反をしたでしょうが。こういう法律はバレたら罰金、けど厳密に皆が守ると交通がマヒするんじゃい。適当に守り適当に違反することで社会が成立しているんだす。
してみれば社会の為だとも言える。そうじゃ、ワシは韓国近代化の恩人だ。
「あさましい、自分を正当化している」って、誰だ、バカ野郎。「不幸のハガキ」を出すぞ。
まあ良い。その話はここまで。その時に後輩のカメラ屋が提案したのですが、クズ値で売られている中古カメラ、それも故障品を仕入れて修理して韓国に持ち込めば大きな儲けが出るということでした。カメラの故障は、当時はほとんどがシャッターの故障が原因で、部品を代えれば、すぐ直せるということです。その上、キレイに磨けば、韓国では新品同然の値段で売れます。いや、売れました。
尺八で中古市場が出来たのは何時からですかね。石田さんが「アンティーク尺八ね色」を作ったのは25年くらい前でしたか。出来た直後、素晴らしい発想だと思い、会いに行きました。以来、親しくお付き合いしています。石田さんは真面目で、尺八の目利きも大したものですが、その後、ネットオークションでの中古尺八の市場が成立しました。
ただ、ネットオークションで売買されている尺八には、壊れたままの物や初めから楽器であったか疑わしい物がすごく多いのです。
私の所や遼山工房には頻繁にネットオークションで買ったという尺八が持ち込まれますが、中には修理すると新品が買える値段になってしまう事も珍しく無いのです。
また、もともと素人の作った尺八は修理してまで使う意味の無いモノが多々有ります。
中国をはじめとする外国では中古尺八を入手して練習している人がたくさんいて、大きな中古市場となっていますが、尺八の名誉の為に、せめて修理をしてから売ってくださいよ。
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