見えなくても法は法
- 2016/03/06
- 22:08
山口組が二つに分裂した後、暴力団評論家や警察関係者の多くは抗争が起きる事に懐疑的でした。分裂はこれが初めてでは無く、30年前にも、田岡三代目の跡目相続のもつれから分裂し、30人近い死者を出す大抗争になりましたが、「暴対法」の有る現在は抗争事件が起きれば組の上層にまで警察の追及が及び、組織存続も危うい事態となり、それほどの危険をおかしてまで抗争はしないと見られていました。
それがここにきてキナ臭くなってきました。それも関東で火が着くと言われています。
時代は変わったものだと痛感します。私の若い頃には、「山口組には箱根の山は越えさせない」という関東の巨大組織の纏まった意志で、関東進出が出来なかったのですがね。せいぜい横浜に益田組が有るくらいで、その他といえば弟分の東声会と親戚付き合いの稲川会が友好組織でした。ところが今は気がついたら何処にでも山口組系が有るじゃないですか。私の住んでいるあたりは稲川会の強固な地盤ですから、万一にも抗争が起きるとは思いませんが、それにしても物騒な事になりましたな。
私の大学4年の時、2年下に江尻という気の荒い男がいて、よく酒を飲むと街で見知らぬ人間と殴り合いのケンカ、俗に言うゴロマキをやって顔にアオアザを作っていました。良くしたものでクラブの内ではケッシテ喧嘩はしませんでしたし、二浪していたので私と年は同じはずですが、先輩を立てて良く言う事を聞きました。なんですかね、殊に私には態度は丁寧でした。元モノホンという事で一目置かれていたんでしょうかね。
そう言えば学生時代の私はしばしば不始末をしでかした後輩に「指を詰めろ」と脅かしていました。無論脅しですわ。ですが或る時、「勘弁してください」と涙を溢した後輩がいて、「そんなフウに見ていたヤツもいたんだ」と遅まきながら気がつき以後は止めました。
ある時に江尻大先生、顔を腫らして学校に来ましたので聞くとチンピラと2対2で殴り合ったという事でした。さらに聞くと、相手は組織の名を出したということです。その上でブチノメシタと自慢していました。事態やヤクザを甘く見ていますわ。
先輩として言い聞かせましたよ。「相手は脅しで組織の名を口走っただけで、単なるヨタモンかも知れない。だがもしチンピラとはいえモノホンだったらどうするんだよ。オメエには単なる喧嘩でも相手にとっちゃセイガクにノサレて面子丸つぶれだ。次に逢ったらステゴロじゃすまねえぞ。刃物沙汰になったらどうすんだよ。ここ当分はモチロン、その盛り場には2度とアシを向けるな。事によっちゃあ、その辺でゲバ棒を振り回しているアカ学生なんか問題にもならないコワイ連中だぞ」。
オレも親切だね。人格者だと言っても過言ではない。その時はチットでも喧嘩の続きを高見の見物して娯楽にしようなんて思いませんでしたぜ・・・。
当時は「暴対法」をはじめとしたヤクザを締め上げる法律が不十分でしたから、シノギでもないのに一般人にも手を出す躾の悪いヤクザがゴロゴロしていました。
一転して尺八になりますが、現在は公民館活動などの「カルチャー」がスゴク盛んです。これって1982年に小田原で香川一朝がやった時、「公民館主催の尺八教習講座では全国初ではないか」と報道されました。
それが今は全国に幾つ有るのか分からない。おそらく百とか二百でしょう。もう既成の会や流への入門をはるかに上回る人数の新規入門者を獲得しています。
これには20年くらい前に、数年をおいて成立した二つの法律、「音楽文化振興法」と「芸術文化振興法」の存在が裏支えをしているのです。公民館の担当者が知らなくても、利用する者が条文を読んでいなくとも、法律は生きていて立派に効いているんですよ。
ですから私は断言します。ヤクザとトラブったら警察に行く。尺八の弟子を集めたかったら、マズは公民館に相談。
それがここにきてキナ臭くなってきました。それも関東で火が着くと言われています。
時代は変わったものだと痛感します。私の若い頃には、「山口組には箱根の山は越えさせない」という関東の巨大組織の纏まった意志で、関東進出が出来なかったのですがね。せいぜい横浜に益田組が有るくらいで、その他といえば弟分の東声会と親戚付き合いの稲川会が友好組織でした。ところが今は気がついたら何処にでも山口組系が有るじゃないですか。私の住んでいるあたりは稲川会の強固な地盤ですから、万一にも抗争が起きるとは思いませんが、それにしても物騒な事になりましたな。
私の大学4年の時、2年下に江尻という気の荒い男がいて、よく酒を飲むと街で見知らぬ人間と殴り合いのケンカ、俗に言うゴロマキをやって顔にアオアザを作っていました。良くしたものでクラブの内ではケッシテ喧嘩はしませんでしたし、二浪していたので私と年は同じはずですが、先輩を立てて良く言う事を聞きました。なんですかね、殊に私には態度は丁寧でした。元モノホンという事で一目置かれていたんでしょうかね。
そう言えば学生時代の私はしばしば不始末をしでかした後輩に「指を詰めろ」と脅かしていました。無論脅しですわ。ですが或る時、「勘弁してください」と涙を溢した後輩がいて、「そんなフウに見ていたヤツもいたんだ」と遅まきながら気がつき以後は止めました。
ある時に江尻大先生、顔を腫らして学校に来ましたので聞くとチンピラと2対2で殴り合ったという事でした。さらに聞くと、相手は組織の名を出したということです。その上でブチノメシタと自慢していました。事態やヤクザを甘く見ていますわ。
先輩として言い聞かせましたよ。「相手は脅しで組織の名を口走っただけで、単なるヨタモンかも知れない。だがもしチンピラとはいえモノホンだったらどうするんだよ。オメエには単なる喧嘩でも相手にとっちゃセイガクにノサレて面子丸つぶれだ。次に逢ったらステゴロじゃすまねえぞ。刃物沙汰になったらどうすんだよ。ここ当分はモチロン、その盛り場には2度とアシを向けるな。事によっちゃあ、その辺でゲバ棒を振り回しているアカ学生なんか問題にもならないコワイ連中だぞ」。
オレも親切だね。人格者だと言っても過言ではない。その時はチットでも喧嘩の続きを高見の見物して娯楽にしようなんて思いませんでしたぜ・・・。
当時は「暴対法」をはじめとしたヤクザを締め上げる法律が不十分でしたから、シノギでもないのに一般人にも手を出す躾の悪いヤクザがゴロゴロしていました。
一転して尺八になりますが、現在は公民館活動などの「カルチャー」がスゴク盛んです。これって1982年に小田原で香川一朝がやった時、「公民館主催の尺八教習講座では全国初ではないか」と報道されました。
それが今は全国に幾つ有るのか分からない。おそらく百とか二百でしょう。もう既成の会や流への入門をはるかに上回る人数の新規入門者を獲得しています。
これには20年くらい前に、数年をおいて成立した二つの法律、「音楽文化振興法」と「芸術文化振興法」の存在が裏支えをしているのです。公民館の担当者が知らなくても、利用する者が条文を読んでいなくとも、法律は生きていて立派に効いているんですよ。
ですから私は断言します。ヤクザとトラブったら警察に行く。尺八の弟子を集めたかったら、マズは公民館に相談。
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