尺貫法
- 2016/03/23
- 20:57
私の子供時代は二子玉川でしたが、まだ風呂が有った家は少なく、皆銭湯に行ってました。大きな秤が脱衣所に有りましてね、ほとんどの者が風呂あがりに体重を測っていました。私が小学校にあがった昭和32年ころまで表示は貫でした。
その頃は肉屋で買う時に奥さん連中も「何々を百メ」とかの言い方をしていたものです。「○○メ」と言うのはモンメの略した言い方です。1貫=3.75キログラム、1匁(モンメ)が3、75グラムです。
背の高さなども尺で言ってたはずですが、それは憶えていません。でも足、靴のサイズは文(モン)でした。1文というのは天保銭1文の直径24ミリだと聞いた記憶が有ります。
この靴のサイズはズイブン後まで残りました。それというのもジャイアント馬場のプロレス中継で「デタ~、16文キック~」と毎週アナウンサーが絶叫していたからです。
昭和50年に、ゴム報知新聞社という会社に勤めていた大学の同僚に頼まれて、新しく出した靴報知新聞に馬場とデストロイヤーのインタビューを私がセティングしました。靴の業界紙ですから、この事は必ずインタビューの話に出ると思いましたが、案の定出ました。「馬場さんの靴は16文だと言われていますが」。ジャイアント馬場もこの質問は予想していたようでサラリと答えました。
「アメリカサイズの16という事ですよ」。つまり14文半。暗に「16文なんて無い」と言ってるわけです。
余談ですが、馬場と坂口征二の靴のサイズは全く同じ。これは前にプロレスラーの靴を専門に作っていた杉本さんに聞きました。
この尺貫法が全面的に禁止されたのは昭和41年だということですから、それ以降に生まれた人達には私達のようなトマドイは無いんでしょうな。私の世代はこの点では「バイリンガル」です。ただ、もう尺や貫はピンときません。土地は坪のほうが良く分かります。靴は今でも「モン」が口に出てしまいます。
これが法的に禁止されたのは、建築会社が現場から古手の職人を締め出す為だとサヨク達が言っていましたが、本当なんでしょうか?
「近代的な社会にする為には世界基準にしなければならないから」という理由だとも言いますが、そうなんでしょうか?
今の世界はグラム、メートルとポンド、ヤードの二つが主流ですが、フィートとかオンスも使いますね。さて、ここでヒトリ日本を代表して頑張っているのが・・・。「尺八」って言うと思ったでしょう、それじゃ芸が無いでしょうが・・・。
今でも誰でも使っている単位、食パンはどう言います。「キマッテラー、グラムだよ」ですと。このヘソマガリ、尺八界以外では人間として通用しねえぞ。斤(キン)でしょうが。
この斤は元は中国の重さを表す単位で、最も近い時代で約600グラムです。でもパンの場合マチマチなんですよ。嘘だと思ったら知り合いのパン屋さんに聞いてみてください。エッ、知り合いにパン屋はいない、それなら私の言う事を信じなさい。
パンの1斤はイチオウの基準として340グラム有れば良いのだそうです。ダイタイの店が350グラム以上400グラム未満です。
「それで通るの?」、そう言われたって・・・。
ここでようやく尺八。尺八の「何寸管」って長さマチマチですよ。どれが正しいとかでなく、その求められている音が出せる長さがイコールその製管師の寸なんです。ですからね、「誰々の尺八と比べたらオマエのは」。長いだの短いだの言わないでよね。
だけど、ですよ。40年前には尺八の長さは限りなく100パーセントが尺と寸。30年前でも、20年前でも同じ。着実に外国人尺八家は増えていましたが、その頃の外国人は尺寸を使用していました。
そして20年くらい前から「ワン・ポイント・エイト」とか聞きなれない言葉を耳にするようになりました。今は中国や台湾、ヨーロッパなどでは、こちらが一般的だと思います。つまり、もう5パーセントくらいの尺八家がこの呼び方をしているわけです。
あと10年たって、こういう言い方をする人が物凄く増えていると良いのですがな。
その頃は肉屋で買う時に奥さん連中も「何々を百メ」とかの言い方をしていたものです。「○○メ」と言うのはモンメの略した言い方です。1貫=3.75キログラム、1匁(モンメ)が3、75グラムです。
背の高さなども尺で言ってたはずですが、それは憶えていません。でも足、靴のサイズは文(モン)でした。1文というのは天保銭1文の直径24ミリだと聞いた記憶が有ります。
この靴のサイズはズイブン後まで残りました。それというのもジャイアント馬場のプロレス中継で「デタ~、16文キック~」と毎週アナウンサーが絶叫していたからです。
昭和50年に、ゴム報知新聞社という会社に勤めていた大学の同僚に頼まれて、新しく出した靴報知新聞に馬場とデストロイヤーのインタビューを私がセティングしました。靴の業界紙ですから、この事は必ずインタビューの話に出ると思いましたが、案の定出ました。「馬場さんの靴は16文だと言われていますが」。ジャイアント馬場もこの質問は予想していたようでサラリと答えました。
「アメリカサイズの16という事ですよ」。つまり14文半。暗に「16文なんて無い」と言ってるわけです。
余談ですが、馬場と坂口征二の靴のサイズは全く同じ。これは前にプロレスラーの靴を専門に作っていた杉本さんに聞きました。
この尺貫法が全面的に禁止されたのは昭和41年だということですから、それ以降に生まれた人達には私達のようなトマドイは無いんでしょうな。私の世代はこの点では「バイリンガル」です。ただ、もう尺や貫はピンときません。土地は坪のほうが良く分かります。靴は今でも「モン」が口に出てしまいます。
これが法的に禁止されたのは、建築会社が現場から古手の職人を締め出す為だとサヨク達が言っていましたが、本当なんでしょうか?
「近代的な社会にする為には世界基準にしなければならないから」という理由だとも言いますが、そうなんでしょうか?
今の世界はグラム、メートルとポンド、ヤードの二つが主流ですが、フィートとかオンスも使いますね。さて、ここでヒトリ日本を代表して頑張っているのが・・・。「尺八」って言うと思ったでしょう、それじゃ芸が無いでしょうが・・・。
今でも誰でも使っている単位、食パンはどう言います。「キマッテラー、グラムだよ」ですと。このヘソマガリ、尺八界以外では人間として通用しねえぞ。斤(キン)でしょうが。
この斤は元は中国の重さを表す単位で、最も近い時代で約600グラムです。でもパンの場合マチマチなんですよ。嘘だと思ったら知り合いのパン屋さんに聞いてみてください。エッ、知り合いにパン屋はいない、それなら私の言う事を信じなさい。
パンの1斤はイチオウの基準として340グラム有れば良いのだそうです。ダイタイの店が350グラム以上400グラム未満です。
「それで通るの?」、そう言われたって・・・。
ここでようやく尺八。尺八の「何寸管」って長さマチマチですよ。どれが正しいとかでなく、その求められている音が出せる長さがイコールその製管師の寸なんです。ですからね、「誰々の尺八と比べたらオマエのは」。長いだの短いだの言わないでよね。
だけど、ですよ。40年前には尺八の長さは限りなく100パーセントが尺と寸。30年前でも、20年前でも同じ。着実に外国人尺八家は増えていましたが、その頃の外国人は尺寸を使用していました。
そして20年くらい前から「ワン・ポイント・エイト」とか聞きなれない言葉を耳にするようになりました。今は中国や台湾、ヨーロッパなどでは、こちらが一般的だと思います。つまり、もう5パーセントくらいの尺八家がこの呼び方をしているわけです。
あと10年たって、こういう言い方をする人が物凄く増えていると良いのですがな。
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