尺八の脱皮
- 2016/04/18
- 22:22
もう尺八の海外普及の流れは止まらない。今、柿堺さんが上海で講習会を行っています。神崎さんの亡くなったことはダメージでしたが、もう中国における尺八の拡大拡散は流れとして止まりません。
この次は6月に私が行きます。そして何年か後には尺八にとって無くてはならない国になると、希望を込めて予測します。「期待の段階だろう」って言いますかい。
そうですが、芽が出たら後は育てるのは育てる側の腕ですよ。何もしないで見ていれば、他の誰かが育てて、ついでに収穫も行いますから御心配無く。
でも、その為には変わらなくてはならない事が有ります。
割れ止め。
外国でも台湾、中国南部では日本と同じで良いでしょう。アメリカ、ヨーロッパ、そして中国北部では、あらかじめ割れ止めを入れた尺八を作る必要が有ります。
今までの日本では尺八は外形から入りましたから、割れ止めが入っている尺八は嫌がられましたが、ここのところ事情が変わって、割れていて安くなった尺八がとても良く売れています。
控室で尺八を撫でながら品評会を開いて自慢しあう、この構図が急速に過去のものとなりました。楽器として考えたら、割れている尺八って得ですもんね。安いけど性能は同じですし、何より修理さえすれば同じ所からは割れません。新品の尺八だって何時割れるか分かりませんから・・・。
漆。
かぶれの問題は甘く見ると、外国、ことにアメリカでは致命傷になりかねません。下手すると傷害罪で訴えられかねません。今有る「かぶれない漆」は、かぶれる人はかぶれますし、かぶれ防止の保護剤も極端に弱い人には効果が有りません。
ではどうするか?カシューをアメリカ向きには使わないと仕方がないでしょうよ。
返品
実際に行って事情を知っている人でないと、にわかには信じられないかも知れませんが、ほとんど無制限と言って過言でない「返品の自由」がアメリカには有ります。
例えば、何か買って1週間後に返品するとします。ただ返すだけです。べつに理由なんて聞かれません。極端な話、冬にコートが必要だとして、冬中コートの購入と返品を繰り返すと只です。これはアメリカ人の誰に聞いても「そうだ」と言います。
このリスクに耐えられないなら、アメリカで尺八を売るべきではありません。やるとしても人と人との繋がりの範囲に留まらなければなりませんがな。
決算
日本の様に後払いは通用しません。そのままになっても回収する方法が有りません。
こういう事を煩わしいと感じるならやらなければ良い。代わって誰かがやりますので・・・。今の尺八の状況では、日本国内では新規需要の発生は微々たるものです。この事は予測できなかったわけではなく、25年も前から私が繰り返して言ってきた事態が現実となっただけです。
10年前にも『邦楽ジャーナル』でこう警告しました。「(十年前起算で)これからの10年は喰えない者が続出する10年です」。そうなっただけのこと。まだ変われない人はご自由に。気の利いた者は、もう続々と羽ばたくべく脱皮を開始していますから勝手に飛びます。
この次は6月に私が行きます。そして何年か後には尺八にとって無くてはならない国になると、希望を込めて予測します。「期待の段階だろう」って言いますかい。
そうですが、芽が出たら後は育てるのは育てる側の腕ですよ。何もしないで見ていれば、他の誰かが育てて、ついでに収穫も行いますから御心配無く。
でも、その為には変わらなくてはならない事が有ります。
割れ止め。
外国でも台湾、中国南部では日本と同じで良いでしょう。アメリカ、ヨーロッパ、そして中国北部では、あらかじめ割れ止めを入れた尺八を作る必要が有ります。
今までの日本では尺八は外形から入りましたから、割れ止めが入っている尺八は嫌がられましたが、ここのところ事情が変わって、割れていて安くなった尺八がとても良く売れています。
控室で尺八を撫でながら品評会を開いて自慢しあう、この構図が急速に過去のものとなりました。楽器として考えたら、割れている尺八って得ですもんね。安いけど性能は同じですし、何より修理さえすれば同じ所からは割れません。新品の尺八だって何時割れるか分かりませんから・・・。
漆。
かぶれの問題は甘く見ると、外国、ことにアメリカでは致命傷になりかねません。下手すると傷害罪で訴えられかねません。今有る「かぶれない漆」は、かぶれる人はかぶれますし、かぶれ防止の保護剤も極端に弱い人には効果が有りません。
ではどうするか?カシューをアメリカ向きには使わないと仕方がないでしょうよ。
返品
実際に行って事情を知っている人でないと、にわかには信じられないかも知れませんが、ほとんど無制限と言って過言でない「返品の自由」がアメリカには有ります。
例えば、何か買って1週間後に返品するとします。ただ返すだけです。べつに理由なんて聞かれません。極端な話、冬にコートが必要だとして、冬中コートの購入と返品を繰り返すと只です。これはアメリカ人の誰に聞いても「そうだ」と言います。
このリスクに耐えられないなら、アメリカで尺八を売るべきではありません。やるとしても人と人との繋がりの範囲に留まらなければなりませんがな。
決算
日本の様に後払いは通用しません。そのままになっても回収する方法が有りません。
こういう事を煩わしいと感じるならやらなければ良い。代わって誰かがやりますので・・・。今の尺八の状況では、日本国内では新規需要の発生は微々たるものです。この事は予測できなかったわけではなく、25年も前から私が繰り返して言ってきた事態が現実となっただけです。
10年前にも『邦楽ジャーナル』でこう警告しました。「(十年前起算で)これからの10年は喰えない者が続出する10年です」。そうなっただけのこと。まだ変われない人はご自由に。気の利いた者は、もう続々と羽ばたくべく脱皮を開始していますから勝手に飛びます。
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