当たって砕けろ
- 2016/05/02
- 08:28
神彰という人を憶えている人は、もう少ないでしょう。作家の有吉佐和子の元ご主人、有吉玉青の父と言ったほうが通りが良いかもしれません。居酒屋チェーン「北の家族」の創業者でも有りますが、もともと興行師として身を起こした人です。
私らの子供時代はボリショイサーカスが大人気でしたが、同じ「ソ連モノ」としてレニングラードフィルハーモニーをよんだ時は、ソ連は国威を示すためにジェット旅客機で来ましたが、当時は日本の空も支配していたアメリカ空軍に認めさせてしまいました。昭和33年当時ではジェット旅客機を持っていたのはソ連だけでしたし、「ソ連モノ」も異例中の異例なんですよ。
私は若い頃、プロレスの興行師になろうと思っていましたから、この人は「師匠」でした。
話は長くなりましたが、この人が無名で金も信用も無い若者だったのが一躍名を挙げたのはドンコサック合唱団の招聘成功です。いきなり根回し無しでアメリカまで国際電話をかけて、この当時世界一と言われていた白系ロシア人の合唱団の来日公演を実現してしまいました。
ソ連とのパイプを作ったのも、門前払いを何十度くらっても、まだ国交の無かったソ連代表部に通いつめた事が評価されたと言います。この人の場合もそうですが、若者が身一つで事を成そうとと思ったら、「ダメ元」、「当たって砕けろ」、「全ての戸をノックする」。こういう方法より他には無いのでは・・・。
昭和40年代までは「当たって砕けろ」で政界や財界の大物の扉も時として開いたと言います。昭和50年頃でも、無名の若者がツテを求めると気楽に紹介状を書いてくれる人もいました。
私のプロレスのチケット売りの経験でも、国会議員までは容易に繋がりました。ボクシングでもジム経営の元チャンピオンクラスでも飛び込みでオーケー、あるラインを越えていた人以外はダイタイ大丈夫でした。そして、このラインより上の人は時代を遡るほど数が少なくなったようです。昔は、人が今みたいに警戒心を持たなかったですね。
それより大きいのが、この事こそは若者の特権だという事です。金と信用の無い者には冷たいのが世の常ですが、若者と美人はこれに当てはまらない、つくずくそう思いませんか?
尺八はかなりラインが低く設定されています。例えば、超多忙の藤原道山の弟子になろうとしたら、かなりハードルが高いですが、そういう例外を除いて、例えば人間国宝(今は健康上の理由で無理)に弟子入りしようとすれば、何の問題も無く、オーケーが出ます。
私の若い頃は、ノンアポイントで家のチャイムを鳴らすと、菊原初子、三代都山、井上道子といった人達が直接出てきましたし、中之島欣一、富山清琴、米川文子、米川敏子という人達にも簡単に電話が繋がりました。
今思えば礼儀知らずだったと分かります。でも、皆さんとても親切に接してくれました。若い者だからです。
色が着いていない、利害関係が絡み合っていない、警戒心がいらない、そんな若者の特権こそ「当たって砕けろ」だと思います。それに、若い時は相手に「ノー」と言われても何も失いはしないでしょう。
だからこそ、大学邦楽は実は大変な潜在パワーを持っているのですよ。ここに、いち早く気がついた人が、プラスチック尺八の悠で今も活躍している永瀬憲治さんでした。
私らの子供時代はボリショイサーカスが大人気でしたが、同じ「ソ連モノ」としてレニングラードフィルハーモニーをよんだ時は、ソ連は国威を示すためにジェット旅客機で来ましたが、当時は日本の空も支配していたアメリカ空軍に認めさせてしまいました。昭和33年当時ではジェット旅客機を持っていたのはソ連だけでしたし、「ソ連モノ」も異例中の異例なんですよ。
私は若い頃、プロレスの興行師になろうと思っていましたから、この人は「師匠」でした。
話は長くなりましたが、この人が無名で金も信用も無い若者だったのが一躍名を挙げたのはドンコサック合唱団の招聘成功です。いきなり根回し無しでアメリカまで国際電話をかけて、この当時世界一と言われていた白系ロシア人の合唱団の来日公演を実現してしまいました。
ソ連とのパイプを作ったのも、門前払いを何十度くらっても、まだ国交の無かったソ連代表部に通いつめた事が評価されたと言います。この人の場合もそうですが、若者が身一つで事を成そうとと思ったら、「ダメ元」、「当たって砕けろ」、「全ての戸をノックする」。こういう方法より他には無いのでは・・・。
昭和40年代までは「当たって砕けろ」で政界や財界の大物の扉も時として開いたと言います。昭和50年頃でも、無名の若者がツテを求めると気楽に紹介状を書いてくれる人もいました。
私のプロレスのチケット売りの経験でも、国会議員までは容易に繋がりました。ボクシングでもジム経営の元チャンピオンクラスでも飛び込みでオーケー、あるラインを越えていた人以外はダイタイ大丈夫でした。そして、このラインより上の人は時代を遡るほど数が少なくなったようです。昔は、人が今みたいに警戒心を持たなかったですね。
それより大きいのが、この事こそは若者の特権だという事です。金と信用の無い者には冷たいのが世の常ですが、若者と美人はこれに当てはまらない、つくずくそう思いませんか?
尺八はかなりラインが低く設定されています。例えば、超多忙の藤原道山の弟子になろうとしたら、かなりハードルが高いですが、そういう例外を除いて、例えば人間国宝(今は健康上の理由で無理)に弟子入りしようとすれば、何の問題も無く、オーケーが出ます。
私の若い頃は、ノンアポイントで家のチャイムを鳴らすと、菊原初子、三代都山、井上道子といった人達が直接出てきましたし、中之島欣一、富山清琴、米川文子、米川敏子という人達にも簡単に電話が繋がりました。
今思えば礼儀知らずだったと分かります。でも、皆さんとても親切に接してくれました。若い者だからです。
色が着いていない、利害関係が絡み合っていない、警戒心がいらない、そんな若者の特権こそ「当たって砕けろ」だと思います。それに、若い時は相手に「ノー」と言われても何も失いはしないでしょう。
だからこそ、大学邦楽は実は大変な潜在パワーを持っているのですよ。ここに、いち早く気がついた人が、プラスチック尺八の悠で今も活躍している永瀬憲治さんでした。
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