風格
- 2016/05/31
- 23:35
風格って何でしょう?私が20代の半ばの頃ですよ、山口五郎先生は40をチョット出たばかり、そう今の藤原道山さんくらいでしたね。でも落ち着いた物腰といい悠揚迫らざる雰囲気といい、何とも言い難い風格を感じたものです。
ちょうどその頃です、初めて北原篁山先生と言葉を交わしました。私の企画した演奏会に出ていただくので、その打ち合わせの為で、ご自宅にお邪魔しましたが、お話しの中で北原先生のお年が50歳だと知りました。その時の感想は失礼ながら「エラク年をとっているなあ」というモノでした。勿論、風格を感じましたとも。帰りには、当時は貴重品だった「ジョ二赤」を1本いただきましたが、「持って行きなさい」の一言にも何とも余裕を感じましたね。
私達の若い頃は、人は年齢に合わせて服装も物腰もそう見える様につくろったものです。女性だと髪型や化粧、着物の柄まで違えていました。
男も年齢相応というよりは、それ以上の貫禄や風格を出そうと考えて行動したようです。ですから昔の停年退職年齢、55ともなれば中年というよりジジイでしたね。これは栄養だけの事では無いですね。
私は前々から聞かれれば「坂田梁山さんのファン」と言ってきました。もう30年近く前になりますが、初めてこの方の演奏に接した時、「ついに尺八にも、この水準の吹奏家が出たか」と思いました。
4年前に京都で久しぶりにお会いして、「お幾つになられました?」とお聞きすると、「54になりました」との返事に驚きました。うかつにも初めて坂田さんの尺八を聴いてからの年月の経過を失念していました。それほどに若若しかったのです。
今の人って若いですねえ。少なくとも「年より上に見えるようにしよう」とは誰も考えないみたいです。
7月には2年ごとに開いている高校の同期会が有ります。いつも出席者は70人ほどですが、そこには財界、官界、法曹界で名を成した連中も参加しています。政界はいないのが不思議ですが、芸術分野ではいます。
誰だ? オイ、本気で聞くんかい。オレ、オレだよ。オレ以外に誰がいる?尺八界最大の零細企業を率いているんじゃぞ。
まあ、それは置くとして、そういう連中は、たとえばテレビなんかだと高橋英樹だとか杉良太郎だとかが演じている、冷徹で沈着、決断力と強い意志、時に人情家、時に冷酷、そういう立位置の人間です。
ンナわけねえだろう。しこたま酒の入った2次会になると、まるっきりガキでっせ。そういうの見ていると安倍総理も神様よりエライ黒田日銀総裁もーだってそうでがしょう、神様は金は作れない。その証拠に賽銭を欲しがるけど、黒田さんは何兆でも自分で作れまっせー本当はこうなんじゃねえのとか思わせます。
こういう点に幻想が持てなくなったのは年をくったから?いや、俗に言う「全共闘世代」の前と後とでは世の中の見方がまるで違っています。
偉人、立派な人を別の角度からも見てしまう様になったのですよ。今さら言いませんがね、上流階級や社会の指導者と言うモノの実質の無い低い知性と未熟な世界観、イザとなった時のブザマさを見てしまって「風格」とは自然に滲み出るものであり、格好だけのものはメッキと認識したからです。まして家柄というような本人の能力と関係無いものには価値を見出さなくなりました。ですから「成金」という人達に対する感覚も前までの世代とは180度違います。私達は「実際の知識を持つ、一代でのし上った能力を持った人」と捉えます。
もう私も尺八界に半世紀近くいますので、邦楽や尺八の大家達のウラも少しは知っています。では尊敬しているか?と言われれば、勿論尊敬しています。
でも技術を離れた部分では、親しみの持てる一人の先輩という感じです。風格の無い方もいましたが、幸いなことに大家でイヤな奴って、これまで会った事が無いんですよ。
ちょうどその頃です、初めて北原篁山先生と言葉を交わしました。私の企画した演奏会に出ていただくので、その打ち合わせの為で、ご自宅にお邪魔しましたが、お話しの中で北原先生のお年が50歳だと知りました。その時の感想は失礼ながら「エラク年をとっているなあ」というモノでした。勿論、風格を感じましたとも。帰りには、当時は貴重品だった「ジョ二赤」を1本いただきましたが、「持って行きなさい」の一言にも何とも余裕を感じましたね。
私達の若い頃は、人は年齢に合わせて服装も物腰もそう見える様につくろったものです。女性だと髪型や化粧、着物の柄まで違えていました。
男も年齢相応というよりは、それ以上の貫禄や風格を出そうと考えて行動したようです。ですから昔の停年退職年齢、55ともなれば中年というよりジジイでしたね。これは栄養だけの事では無いですね。
私は前々から聞かれれば「坂田梁山さんのファン」と言ってきました。もう30年近く前になりますが、初めてこの方の演奏に接した時、「ついに尺八にも、この水準の吹奏家が出たか」と思いました。
4年前に京都で久しぶりにお会いして、「お幾つになられました?」とお聞きすると、「54になりました」との返事に驚きました。うかつにも初めて坂田さんの尺八を聴いてからの年月の経過を失念していました。それほどに若若しかったのです。
今の人って若いですねえ。少なくとも「年より上に見えるようにしよう」とは誰も考えないみたいです。
7月には2年ごとに開いている高校の同期会が有ります。いつも出席者は70人ほどですが、そこには財界、官界、法曹界で名を成した連中も参加しています。政界はいないのが不思議ですが、芸術分野ではいます。
誰だ? オイ、本気で聞くんかい。オレ、オレだよ。オレ以外に誰がいる?尺八界最大の零細企業を率いているんじゃぞ。
まあ、それは置くとして、そういう連中は、たとえばテレビなんかだと高橋英樹だとか杉良太郎だとかが演じている、冷徹で沈着、決断力と強い意志、時に人情家、時に冷酷、そういう立位置の人間です。
ンナわけねえだろう。しこたま酒の入った2次会になると、まるっきりガキでっせ。そういうの見ていると安倍総理も神様よりエライ黒田日銀総裁もーだってそうでがしょう、神様は金は作れない。その証拠に賽銭を欲しがるけど、黒田さんは何兆でも自分で作れまっせー本当はこうなんじゃねえのとか思わせます。
こういう点に幻想が持てなくなったのは年をくったから?いや、俗に言う「全共闘世代」の前と後とでは世の中の見方がまるで違っています。
偉人、立派な人を別の角度からも見てしまう様になったのですよ。今さら言いませんがね、上流階級や社会の指導者と言うモノの実質の無い低い知性と未熟な世界観、イザとなった時のブザマさを見てしまって「風格」とは自然に滲み出るものであり、格好だけのものはメッキと認識したからです。まして家柄というような本人の能力と関係無いものには価値を見出さなくなりました。ですから「成金」という人達に対する感覚も前までの世代とは180度違います。私達は「実際の知識を持つ、一代でのし上った能力を持った人」と捉えます。
もう私も尺八界に半世紀近くいますので、邦楽や尺八の大家達のウラも少しは知っています。では尊敬しているか?と言われれば、勿論尊敬しています。
でも技術を離れた部分では、親しみの持てる一人の先輩という感じです。風格の無い方もいましたが、幸いなことに大家でイヤな奴って、これまで会った事が無いんですよ。
スポンサーサイト