倹約の喜び
- 2016/06/02
- 22:53
1975年ですから、もう40年以上になります。法政大学三曲会の指導をしていただいていた藤田都志先生に呼ばれたので、先生の目黒の御自宅に伺いました。
世間話もそこそこに本題となったのですが、「ネエ大橋さん、今度の演奏会の事だけど、貴方とは親しい仲だからハッキリ言います。5万円は下さいね。私も羽賀(幹子)さん、吉川(富子)さんに口をきいた手前が有るのよ」。この御三方で「さわらび会」といううニットを組んでいて、私は出演をお願いしていました。一人5万円は予定していた金額です。
当時は大学卒の初任給が手取り7万くらいの時代です。新幹線で大阪に4千円で行けました。
「欲張りで言ってるんじゃないのよ。演奏会の前には美容院に行くでしょ、それと糸を絹糸に張り替えるんです。それだけで、どちらも1万円ずつかかるでしょ、あと、運ぶのもタクシーがいるし、付き添ってくれるお弟子さんにだって、まさかタダというわけにはいきませんし・・・」。
ナルホド、お箏は、まして女性は大変ですな。あらためてキモに銘じましたよ。
そこへ行くと尺八は良いですな。自分一人でも気安く動けるし・・・。金をかけなかろうと思えば、かなりケチることが出来ます。
たとえば宿。私は海外仕事の時は、それは水準以上の所に泊まりますよ。安宿はコワイ場所に有るのが普通ですからね。特に体が不自由になってからはそうです。オヤジ狩りに遭って、これ以上不幸になりたくない。でも国内展示会なんかは、私はスタッフに嫌がられながら格安ホテルをネットで探す事に、このところ熱意を燃やしています。これがホントの限界への挑戦です。
ビジネスホテルの1人部屋、最低でも風呂とトイレが部屋に備わっている事。この条件で各中心都市でも最低1泊3500円が有るんですよ。エレベーターが無いのはベツに客の健康を考えてではありませんぜ。
「今どきこんなホテルがよく有ったもんだ」と林嵐山などは言いますが、何を言いやがる、テメエの学生時代に泊まった宿を考えてみろ。大学4年の時に一緒に韓国に行って、夜遅かったのでバスターミナルの近くで見つけた宿。窓も無し、真っ暗な廊下を手探りでトイレまで行ったぞ。朝、明るくなってから見まわしたら、なんでえマワリはボロ小屋ばかり、スラムの真っただ中じゃねえか。
それを少しばかり金も地位も出来たからって、この思い上がりよう。そんなだから「梅毒庵」などという不名誉なアダナが着くんだ。
ダイイチ展示会は4人で動くのが普通ですから、1部屋2千円違っても一泊で8千円も違うぞ。平均3泊として、その差は天文学的なものになる。
それに較べたらオバケもオヤジ狩りも怖くない・・・。
トモカクですな、例外だとしても、この3500円という値段はビジネスホテルの料金としては創生期、そう昭和40年代前半の水準です。どうやってこれで利益を出すんでしょう?
、ビジネスホテル経営はどこも苦しい。潰れる所、大手に買収される所が頻発しています。そこで一つ考えなければならない事は、この超格安ホテルは予約も大変なほど客が入って入るという事実です。
そして、その一方で徹底的な合理化の目線が入った大手ビジネスホテルチエーンのホテルもそこそこの値段でかなり入っています。
これって気がつかなければヨッポドどうかしていますよ。今の尺八の構図とソックリではありませんか。2流以下の技術で値段だけ1流、そんな所が生き残ることは有りません。それが情報化社会です。
世間話もそこそこに本題となったのですが、「ネエ大橋さん、今度の演奏会の事だけど、貴方とは親しい仲だからハッキリ言います。5万円は下さいね。私も羽賀(幹子)さん、吉川(富子)さんに口をきいた手前が有るのよ」。この御三方で「さわらび会」といううニットを組んでいて、私は出演をお願いしていました。一人5万円は予定していた金額です。
当時は大学卒の初任給が手取り7万くらいの時代です。新幹線で大阪に4千円で行けました。
「欲張りで言ってるんじゃないのよ。演奏会の前には美容院に行くでしょ、それと糸を絹糸に張り替えるんです。それだけで、どちらも1万円ずつかかるでしょ、あと、運ぶのもタクシーがいるし、付き添ってくれるお弟子さんにだって、まさかタダというわけにはいきませんし・・・」。
ナルホド、お箏は、まして女性は大変ですな。あらためてキモに銘じましたよ。
そこへ行くと尺八は良いですな。自分一人でも気安く動けるし・・・。金をかけなかろうと思えば、かなりケチることが出来ます。
たとえば宿。私は海外仕事の時は、それは水準以上の所に泊まりますよ。安宿はコワイ場所に有るのが普通ですからね。特に体が不自由になってからはそうです。オヤジ狩りに遭って、これ以上不幸になりたくない。でも国内展示会なんかは、私はスタッフに嫌がられながら格安ホテルをネットで探す事に、このところ熱意を燃やしています。これがホントの限界への挑戦です。
ビジネスホテルの1人部屋、最低でも風呂とトイレが部屋に備わっている事。この条件で各中心都市でも最低1泊3500円が有るんですよ。エレベーターが無いのはベツに客の健康を考えてではありませんぜ。
「今どきこんなホテルがよく有ったもんだ」と林嵐山などは言いますが、何を言いやがる、テメエの学生時代に泊まった宿を考えてみろ。大学4年の時に一緒に韓国に行って、夜遅かったのでバスターミナルの近くで見つけた宿。窓も無し、真っ暗な廊下を手探りでトイレまで行ったぞ。朝、明るくなってから見まわしたら、なんでえマワリはボロ小屋ばかり、スラムの真っただ中じゃねえか。
それを少しばかり金も地位も出来たからって、この思い上がりよう。そんなだから「梅毒庵」などという不名誉なアダナが着くんだ。
ダイイチ展示会は4人で動くのが普通ですから、1部屋2千円違っても一泊で8千円も違うぞ。平均3泊として、その差は天文学的なものになる。
それに較べたらオバケもオヤジ狩りも怖くない・・・。
トモカクですな、例外だとしても、この3500円という値段はビジネスホテルの料金としては創生期、そう昭和40年代前半の水準です。どうやってこれで利益を出すんでしょう?
、ビジネスホテル経営はどこも苦しい。潰れる所、大手に買収される所が頻発しています。そこで一つ考えなければならない事は、この超格安ホテルは予約も大変なほど客が入って入るという事実です。
そして、その一方で徹底的な合理化の目線が入った大手ビジネスホテルチエーンのホテルもそこそこの値段でかなり入っています。
これって気がつかなければヨッポドどうかしていますよ。今の尺八の構図とソックリではありませんか。2流以下の技術で値段だけ1流、そんな所が生き残ることは有りません。それが情報化社会です。
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