動く事態
- 2016/06/04
- 23:03
十年ちょっと前、中国で初めに大規模な、と言っても50人以上ですが、尺八吹きのグループが出来たのは意外にも四川省の重慶でした。
重慶は第二次世界大戦中、ここに中華民国の臨時首府が置かれており、日本軍の無差別空襲を受けていました。その為、しばしば中国人から「日本は何かと言うとアメリカの無差別爆撃を非難するが、一方的な被害者ズラをするな」と言われる、いわくつきの場所です。
この重慶に尺八の纏まったグループが出来た頃、まだ上海、北京と言ったところには尺八吹きはほとんどいませんでした。
神崎憲さんが生きていた時、2014年には北京、2015年には広東、香港で展示会をやる計画でした。私が、重慶は?と聞きますと、「あそこは無理です。もうプロの中国人製管師がいます」というのが神崎さんの返事でした。
プロ製管師のいる場所で展示会がうてないものなら、尺八がある程度盛んな場所では何処も展示会がやれないことになりゃしませんかね。本当は、重慶では神崎さんはお払い箱になっていたようです。
中国人は子弟関係の感覚が日本と異なりますので、そのまま番頭格の者に乗っ取られたようです。
今、四川は柿堺香さんの弟子の台湾人、王錦徳(マイケル・ワン)の教室が学生層を主体に広がりつつあります。ここは私には今のところ縁が無いですね。王さんと私とは別に仲は悪くないですが、まだ重慶まで出かけるくらいなら、中国の日本に近い都市で良い場所がかなり有ります。
神崎さんが亡くなってしまい、中国圏の展示会は白紙状態に戻りましたが、去年、台湾で出張販売が復活し、新たなエージェントで今年から展示会が再開しました。
台湾だけでなく、ここ2ヶ月で中国も再構築が具体化してきました。広東、香港には新しいエージェントが見つかり、今年の暮か遅くとも来年初めには展示会を行ないます。
来週火曜日から上海に行きますが、目的は幾つかの候補の中から、正式にエージェントを決める為です。ここ2週間自薦、他薦は多く、一昨日にも昨日も有りました。
この信じ難いほどの中国における尺八熱はどういう事なのか?尺八が商売になると中国人達が認識し始めたという事は当然有るでしょう。
しかし、ここにきてエージェントの申し出が急激に増えたのは、やはり台湾展示会の為でしょう。その大入り満員の様子は、台北展示会の翌日にはユーチューブにアップされていました。
もう、中国と台湾は人的、あるいは経済的な交流は濃密なものになっています。台北からは中国各都市にひきもきらず旅客機が飛んでいますし、言葉が同じなので、その情報もインターネットで相互に共有しています。
3,4万円の音声自動翻訳機が、プロ通訳の水準に達するのが2020年頃と言われています。その結果、大方の職業通訳の人が失業する事態は避けられないでしょうが、島国で言葉のハンデイの有る日本人には有利な事が多いですね。
この産業構造の根底からの変化を尺八が見過ごしていてどうするのかと思います。
重慶は第二次世界大戦中、ここに中華民国の臨時首府が置かれており、日本軍の無差別空襲を受けていました。その為、しばしば中国人から「日本は何かと言うとアメリカの無差別爆撃を非難するが、一方的な被害者ズラをするな」と言われる、いわくつきの場所です。
この重慶に尺八の纏まったグループが出来た頃、まだ上海、北京と言ったところには尺八吹きはほとんどいませんでした。
神崎憲さんが生きていた時、2014年には北京、2015年には広東、香港で展示会をやる計画でした。私が、重慶は?と聞きますと、「あそこは無理です。もうプロの中国人製管師がいます」というのが神崎さんの返事でした。
プロ製管師のいる場所で展示会がうてないものなら、尺八がある程度盛んな場所では何処も展示会がやれないことになりゃしませんかね。本当は、重慶では神崎さんはお払い箱になっていたようです。
中国人は子弟関係の感覚が日本と異なりますので、そのまま番頭格の者に乗っ取られたようです。
今、四川は柿堺香さんの弟子の台湾人、王錦徳(マイケル・ワン)の教室が学生層を主体に広がりつつあります。ここは私には今のところ縁が無いですね。王さんと私とは別に仲は悪くないですが、まだ重慶まで出かけるくらいなら、中国の日本に近い都市で良い場所がかなり有ります。
神崎さんが亡くなってしまい、中国圏の展示会は白紙状態に戻りましたが、去年、台湾で出張販売が復活し、新たなエージェントで今年から展示会が再開しました。
台湾だけでなく、ここ2ヶ月で中国も再構築が具体化してきました。広東、香港には新しいエージェントが見つかり、今年の暮か遅くとも来年初めには展示会を行ないます。
来週火曜日から上海に行きますが、目的は幾つかの候補の中から、正式にエージェントを決める為です。ここ2週間自薦、他薦は多く、一昨日にも昨日も有りました。
この信じ難いほどの中国における尺八熱はどういう事なのか?尺八が商売になると中国人達が認識し始めたという事は当然有るでしょう。
しかし、ここにきてエージェントの申し出が急激に増えたのは、やはり台湾展示会の為でしょう。その大入り満員の様子は、台北展示会の翌日にはユーチューブにアップされていました。
もう、中国と台湾は人的、あるいは経済的な交流は濃密なものになっています。台北からは中国各都市にひきもきらず旅客機が飛んでいますし、言葉が同じなので、その情報もインターネットで相互に共有しています。
3,4万円の音声自動翻訳機が、プロ通訳の水準に達するのが2020年頃と言われています。その結果、大方の職業通訳の人が失業する事態は避けられないでしょうが、島国で言葉のハンデイの有る日本人には有利な事が多いですね。
この産業構造の根底からの変化を尺八が見過ごしていてどうするのかと思います。
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