邪道
- 2016/06/17
- 21:33
イチローが世界最多安打記録を更新しました。でもホームランバッターとしてなら王貞治です。通算868本塁打という途方もない記録の持ち主です。
この王選手、初めの頃は打席に立つと相手側のファンから「オー、オー、三振王」とヤジがトンだものです。昭和25年以前に生まれた人は皆憶えていますよ。
劇的にホームランを量産しはじめたのは「一本足打法」に変えてからです。もし腹をくくって一か八かのポーズ変換が無ければ、ありふれた一流選手で終わったでしょう。「一本足打法」を初めてやった時は、おそらく皆は「何をやってんじゃ」と思ったはずです。
ところで尺八でポーズが変わると音が変わるのでしょうか?どうも違うみたいです。20年くらい前、田嶋直士さんが斜めに尺八を構えるポーズに変えました。でも音色は変わらなかった。唇の息が出るところの形が変わらないからです。
尺八はメリカリで音程がダイナミックにも微妙にも変わるという優れた機能を持っています。それを効率的に行うには、真っ直ぐに構えるよりも斜めの方が良いのです。たとえば音量を少しずつ小さくしていって、ついに消す場合を考えてみましょう。音が小さくなるにつれて音程も下がります。ですから少しずつ尺八を斜めにして行って音程を確保するのが一般的な奏法です。
初めから斜めに構える事で音程を下げることも楽になります。
田嶋さんは無骨な剛のイメージが有りますが、その実、対応が非常に柔軟です。まさかそのせいでは無いと思いますが、彼は柔道三段です。お断りしときますが、学生時代に三段を取得するのは大変なんですよ。
その柔軟な思考で10年前には「コロンブスの卵」的な発想で新しい吹き方を編み出しました。メッた状態が基本ポーズなのです。「音が低くなるだろう」って、モットモな疑問です。低くならないようにアゴと尺八の間に隙間を開けているのです。
それで音を高くしたい時は、ますますメリを大きくして、アゴの隙間をより一層大きくするのです。開口部を大きくするのがカリ、小さくするのがメリの原理ですから、「逆転の発想」です。
音を低くする場合はカリをかけてアゴと尺八との隙間を塞ぐのです。これの講習会も開きましたが、受講した人達はチンプンカンプンでしたね。
主流のポーズになるとは私も思いませんが、決まりきったと思っていた尺八の吹き方にも一石を投じる大胆な発想です。
このように尺八でもまだまだ新たな発見や変わる余地が有るんですよ。もっともっとダイナミックに変われるんです。その為には自由な発想で自分勝手に何でもやる事です。人が驚く循環奏法にしても、「やれてもあまり役に立たない」ではなくて、「やれて悪い事って無いでしょ」と考えるのが普通です。
「邪道」は今や死語ですが、この心地良い響きを持つ言葉をもっと聞きたいものです。
イチロー選手は「何かにチャレンジする度に人から笑われてきた悔しい歴史が自分の中に有る」というような事を言ってましたが、世代の違いを感じます。
どんな事をやったって何か言う人はいますよ。悔しさをバネにする。どうせ言うだけのヤツとせせら笑う。言葉は所詮は風と無視する。反応は様々でしょうが、私達の世代だと、チャレンジに対して笑う人がいると、「無視出来ないんだ、反応が有った」と喜ぶ者が多いと思うのですが・・・。
「全共闘世代」だからとチャいまっせ。年を重ねたからこそです。
この王選手、初めの頃は打席に立つと相手側のファンから「オー、オー、三振王」とヤジがトンだものです。昭和25年以前に生まれた人は皆憶えていますよ。
劇的にホームランを量産しはじめたのは「一本足打法」に変えてからです。もし腹をくくって一か八かのポーズ変換が無ければ、ありふれた一流選手で終わったでしょう。「一本足打法」を初めてやった時は、おそらく皆は「何をやってんじゃ」と思ったはずです。
ところで尺八でポーズが変わると音が変わるのでしょうか?どうも違うみたいです。20年くらい前、田嶋直士さんが斜めに尺八を構えるポーズに変えました。でも音色は変わらなかった。唇の息が出るところの形が変わらないからです。
尺八はメリカリで音程がダイナミックにも微妙にも変わるという優れた機能を持っています。それを効率的に行うには、真っ直ぐに構えるよりも斜めの方が良いのです。たとえば音量を少しずつ小さくしていって、ついに消す場合を考えてみましょう。音が小さくなるにつれて音程も下がります。ですから少しずつ尺八を斜めにして行って音程を確保するのが一般的な奏法です。
初めから斜めに構える事で音程を下げることも楽になります。
田嶋さんは無骨な剛のイメージが有りますが、その実、対応が非常に柔軟です。まさかそのせいでは無いと思いますが、彼は柔道三段です。お断りしときますが、学生時代に三段を取得するのは大変なんですよ。
その柔軟な思考で10年前には「コロンブスの卵」的な発想で新しい吹き方を編み出しました。メッた状態が基本ポーズなのです。「音が低くなるだろう」って、モットモな疑問です。低くならないようにアゴと尺八の間に隙間を開けているのです。
それで音を高くしたい時は、ますますメリを大きくして、アゴの隙間をより一層大きくするのです。開口部を大きくするのがカリ、小さくするのがメリの原理ですから、「逆転の発想」です。
音を低くする場合はカリをかけてアゴと尺八との隙間を塞ぐのです。これの講習会も開きましたが、受講した人達はチンプンカンプンでしたね。
主流のポーズになるとは私も思いませんが、決まりきったと思っていた尺八の吹き方にも一石を投じる大胆な発想です。
このように尺八でもまだまだ新たな発見や変わる余地が有るんですよ。もっともっとダイナミックに変われるんです。その為には自由な発想で自分勝手に何でもやる事です。人が驚く循環奏法にしても、「やれてもあまり役に立たない」ではなくて、「やれて悪い事って無いでしょ」と考えるのが普通です。
「邪道」は今や死語ですが、この心地良い響きを持つ言葉をもっと聞きたいものです。
イチロー選手は「何かにチャレンジする度に人から笑われてきた悔しい歴史が自分の中に有る」というような事を言ってましたが、世代の違いを感じます。
どんな事をやったって何か言う人はいますよ。悔しさをバネにする。どうせ言うだけのヤツとせせら笑う。言葉は所詮は風と無視する。反応は様々でしょうが、私達の世代だと、チャレンジに対して笑う人がいると、「無視出来ないんだ、反応が有った」と喜ぶ者が多いと思うのですが・・・。
「全共闘世代」だからとチャいまっせ。年を重ねたからこそです。
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