肖像
- 2016/06/19
- 18:03
昔、演奏会に行ってパンフレットを開くたびに宮城の両御大、喜代子先生と数江先生の写真を「この人達はいったい何年前の写真をずっと使用しているんだろう?」と微笑ましくナガメタものです。日本三曲協会の演奏会や新年会の度に実際をまじかで拝見していましたので、そこからの推定で30年前か?
松島の瑞巌寺に残る伊達政宗の木像には目が二つとも彫られていると聞いたことがあります。同じように、明の建国者・朱元璋の肖像が2種類残っていますが、その1枚に描かれているのは、ふくよかで温厚、大度を文字通り絵に描いた中華皇帝。だけど、もう1枚に画かれているのは、あばたズラでギョロ目、ヒシャゲタ顔の、いかにも陰険そうな痩せた男。どっちが実物に近いか言うまでも無いですわな。願望の所在を何より雄弁に語っています。
徳川家康も良く見る太った狸オヤジの肖像とは別に、痩せていて、憔悴したような人物画が有ります。こっちの方は、武田信玄と対峙していた苦闘時代のものらしいですから同情します、精神を病むほど苦労してたんですね。
精神科のお医者さんに言わせると、織田信長や上杉謙信、豊臣秀吉などは明らかに精神病を患っていたらしいですが、もっともな事です。度重なる裏切り裏切られ、命や周囲の人達の運命を賭け物にしての間断無い博打の連続、絶え間のない緊張、日常的な殺人。精神に異常をきたして当然です。
ある小説家でしたか、足利六代将軍義教の画像を見て、「この絵の人物の目は現実を見ていない」と感想を述べていましたが、ナルホドそういう感じです。画家も超一流となると本質を写せるものと感心します。
今は写真が有りますからね。その昔は、若い時の美男美女も年をとって証明するスベが無いですね。学生時代に英語の講義で読んだシェークスピアの『ソネット』に「結婚しなさい。若い時の貴方の美男ぶりは息子が証明してくれる」という一節が有りましたが、ナンでいウチのボウズ共は一向に証明してねえじゃないか。もっとも、今さら若い時に美男であってもブ男であっても関係有りませんがね・・・。
その写真ですが、尺八家はもう少し宣材写真に気を使った方が良いのでは。そりゃ尺八界ですから顔がどうであれ関係無いとも言えますし、三橋さんとか道山とか大河内さんとか例外的にしか美男子はいないのも事実です。
でも尺八のプロとは言え、いちおう人気商売でしょうが。ホント、そういう点、もうチョット工夫した方が良いですよ。『邦楽ジャーナル』の表紙写真を見ていて、いつもそう思います。
その点、素晴らしいのは中村明一さん。細かい神経を使っていて、見るたびに感心します。彼の卓抜な頭の良さが覗えます。
松島の瑞巌寺に残る伊達政宗の木像には目が二つとも彫られていると聞いたことがあります。同じように、明の建国者・朱元璋の肖像が2種類残っていますが、その1枚に描かれているのは、ふくよかで温厚、大度を文字通り絵に描いた中華皇帝。だけど、もう1枚に画かれているのは、あばたズラでギョロ目、ヒシャゲタ顔の、いかにも陰険そうな痩せた男。どっちが実物に近いか言うまでも無いですわな。願望の所在を何より雄弁に語っています。
徳川家康も良く見る太った狸オヤジの肖像とは別に、痩せていて、憔悴したような人物画が有ります。こっちの方は、武田信玄と対峙していた苦闘時代のものらしいですから同情します、精神を病むほど苦労してたんですね。
精神科のお医者さんに言わせると、織田信長や上杉謙信、豊臣秀吉などは明らかに精神病を患っていたらしいですが、もっともな事です。度重なる裏切り裏切られ、命や周囲の人達の運命を賭け物にしての間断無い博打の連続、絶え間のない緊張、日常的な殺人。精神に異常をきたして当然です。
ある小説家でしたか、足利六代将軍義教の画像を見て、「この絵の人物の目は現実を見ていない」と感想を述べていましたが、ナルホドそういう感じです。画家も超一流となると本質を写せるものと感心します。
今は写真が有りますからね。その昔は、若い時の美男美女も年をとって証明するスベが無いですね。学生時代に英語の講義で読んだシェークスピアの『ソネット』に「結婚しなさい。若い時の貴方の美男ぶりは息子が証明してくれる」という一節が有りましたが、ナンでいウチのボウズ共は一向に証明してねえじゃないか。もっとも、今さら若い時に美男であってもブ男であっても関係有りませんがね・・・。
その写真ですが、尺八家はもう少し宣材写真に気を使った方が良いのでは。そりゃ尺八界ですから顔がどうであれ関係無いとも言えますし、三橋さんとか道山とか大河内さんとか例外的にしか美男子はいないのも事実です。
でも尺八のプロとは言え、いちおう人気商売でしょうが。ホント、そういう点、もうチョット工夫した方が良いですよ。『邦楽ジャーナル』の表紙写真を見ていて、いつもそう思います。
その点、素晴らしいのは中村明一さん。細かい神経を使っていて、見るたびに感心します。彼の卓抜な頭の良さが覗えます。
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