クラス会

今日は２年ぶりの高校クラス会でした。３０年間くらい忙しくて出席できなかったんですがね、１０年くらい前から皆勤しています。
１学年３６０人ほどで毎回７０人が出席しますから、まあ良い成績ですよね。
２年ぶりで会うと、まずその間の物故者の名前読み上げと黙祷です。今回は２人でした。もうそういう年なんですね。

いろいろ話しましたがね、どこも景気の良い話は聞きませんや。そういう中にあっても比較的なんとかなってるのが特殊な技術職です。
明治初期から続く家紋の染屋は、歌舞伎とかお茶の大所を押えているのですが、それで安泰であるほど現代は甘くない。普通の人相手の染み抜きがかなり来るそうです。技術が有るので一度の客がリピーターになり、クチコミで広がりというわけです。
週刊誌でヌードカメラマンをやっていて私はじめ皆の羨望を集めていたヤツですが、腕が有るので今はフリーでやってます。
公認会計士をやっていたやつは高給で商社に再就職。アナウンサーはフリーになって所得倍増。特殊建築は仕事が途切れない。高校時代、私より勉強できなかったヤツ、自分が勉強嫌いだったので勉強嫌いの気持ちが分かるとかで大きな塾の経営者。今になって「学校の勉強」の不必要性を皆の前でスピーチする８４才の恩師は定年後は演劇評論家として名を成した。

はっきり言うと中国や東南アジアと競合しなくて良いオンリーワンは強いですね。私は尺八ですが、もう間もなく中国と、そしてその後は東南アジアと競争する関係になります。
もちろん尺八の海外普及が止まり、市場が大きくならなければ海外尺八製作者も出てこなくなります。でも誰も幸せにならない。
大きく発展すれば激しい生き残り競争になる。縮んで行けば誰も生き残れない。
「業界全体で考えるべき問題」なんかではありません。だって尺八の良さ、組合なんて無いですもの。「業界全体の意志」なんて嘘クサいモノなんか有りません。
個々人が勝手に自己責任で動けば良いのです。

クラス会の皆を見ると、親の仕事を継いだ者達は立ち行かなくなった連中が多いですね。ですから皆に羨ましがられています。もともと利口者、サッサと見切りをつけて売却。東京の有難さ、大金を手にして左団扇。さもなければ建物だけ壊して不動産管理業です。
ともあれクラス会ってイチオウ境遇もマトモなヤツしか出てきません。それと嫌われ者は誰も連絡先を知らず連絡も有りません。だけど酔いの回った二次会以降になると、国際的に名を知られた者も少なくないのに、どうして元のガキ、バカに戻るの・・・。