稽古と実際
- 2016/07/09
- 22:13
昔から疑問だったのですが、居合って有りますな、あれって本当に実戦で役にたつのでしょうか?尺八を吹いている人の中には、居合の高段者が何人もいます。その人達に会うたびに聞くのですが、どうも要領を得ません。
私の尺八外の友人にも剣道七段がいますが、その男が言うには、「それを言ったら、そもそも剣道と実際の切り合いとは違うよ」との事ですが、野郎、白状しやがったな。
ダイタイ段なんてものは「功労賞」の意味合いが有る。その何よりの証拠にオレでも尺八九段だ。柔道だって本当に強いのは四段五段。六段は良いとして、「七段ヨロヨロ、八段ヨタヨタ、九段車椅子、十段寝たっきり」とか私の若い頃言われていましたぜ。
剣道七段のオメエにしても、ヒョットしてオレより弱いんじゃねえか? オット脱線脱線・・・。
閑話休題(たまには教養を見せないと)。
江戸時代になっては、武士のほとんど全員が生涯一度も実際にで刀を抜いて切り合いをするなんて事は無かった。ですから平和な時代になって時を経ると、剣を扱う技術は剣道という別のものに変わりました。
剣道となるとルールも必要ですし、けがをしない為の防具は鎧の様に身動きに苦労するシロモノではないですね。軽い竹刀もケガ防止の為で、真剣ならあんな軽々とは動かせないですよ。
誰にも分かる通り剣道の勝ち負けは、ダイタイが相打ちですから、もしあれが真剣だったら勝った方も無事ではすみません。
とりあえず居合はおいといて、私の客に示現流の使い手がいます。薩摩に伝わる示現流は実戦剣法で防御というものが無いので有名です。振りかぶって切り下ろす、一撃のみ。
重い刀で撃ち下ろし、相手が受けても勢いでそのまま切ってしまうとの事です。
ただ、その人に言わせると、もし一撃が失敗すると二撃以降はメチャメチャに振り回すのだと言います。こういうのが実際の戦闘らしいです。すると、むしろ居合こそ実戦向きだと言えますな。
西南戦争の時ですが、白兵戦になり薩摩武士が「猿叫」と言われた叫び声をあげて突入してくると、農民兵は恐怖のあまり壊乱して逃げ惑ったと言います。
そこで政府が投入したのが、通称「警視庁抜刀隊」。戊辰戦争で幕府側についた剣士達、会津の佐川官兵衛とか新選組の生き残りの斉藤一とか有名ですな、こういった実戦で経験を積んだ人達でした。
実戦で役立つのは、ルールで編み上げられた形ではなく、スピード、力、一瞬の判断力、決断力、そして何より度胸でしょう。
ですから尺八を吹く人に剣道家が多いわけが分かるような・・・。尺八も稽古の時に吹いているのと、実際、それもギャラを貰って吹くのとは違います。
そして、同じギャラを貰って吹くのでも邦楽界とそれ以外の場では、また違いますでしょう。尺八のプロは実際の演奏の場が生き死にのセッショです。刀での切り合いの様に、負ければその場で死んだりカタワになったりするわけでは無いものの、着実に結果は出て、悪くすると失業、最悪ならノタレ死です。
尺八は稽古が相当程度に実際に反映します。ただ度胸が無いと実力は発揮できないし、咄嗟の機転もききません。
その揺らがない心の拠り所に、剣道家は尺八を吹くのでしょう。その反対のケースが何故無いのか?まあ、置いておきましょうよ、ホントに効果が有るかドウカより、道(ドウ)に通じる精神形成に尺八が役立つ。そういう部分でも尺八が見られている、見られる事が有る、こういう楽器って何か他に有りますかね。
ですから、このイメージでも尺八は吹く人を獲得できているのです。
私の尺八外の友人にも剣道七段がいますが、その男が言うには、「それを言ったら、そもそも剣道と実際の切り合いとは違うよ」との事ですが、野郎、白状しやがったな。
ダイタイ段なんてものは「功労賞」の意味合いが有る。その何よりの証拠にオレでも尺八九段だ。柔道だって本当に強いのは四段五段。六段は良いとして、「七段ヨロヨロ、八段ヨタヨタ、九段車椅子、十段寝たっきり」とか私の若い頃言われていましたぜ。
剣道七段のオメエにしても、ヒョットしてオレより弱いんじゃねえか? オット脱線脱線・・・。
閑話休題(たまには教養を見せないと)。
江戸時代になっては、武士のほとんど全員が生涯一度も実際にで刀を抜いて切り合いをするなんて事は無かった。ですから平和な時代になって時を経ると、剣を扱う技術は剣道という別のものに変わりました。
剣道となるとルールも必要ですし、けがをしない為の防具は鎧の様に身動きに苦労するシロモノではないですね。軽い竹刀もケガ防止の為で、真剣ならあんな軽々とは動かせないですよ。
誰にも分かる通り剣道の勝ち負けは、ダイタイが相打ちですから、もしあれが真剣だったら勝った方も無事ではすみません。
とりあえず居合はおいといて、私の客に示現流の使い手がいます。薩摩に伝わる示現流は実戦剣法で防御というものが無いので有名です。振りかぶって切り下ろす、一撃のみ。
重い刀で撃ち下ろし、相手が受けても勢いでそのまま切ってしまうとの事です。
ただ、その人に言わせると、もし一撃が失敗すると二撃以降はメチャメチャに振り回すのだと言います。こういうのが実際の戦闘らしいです。すると、むしろ居合こそ実戦向きだと言えますな。
西南戦争の時ですが、白兵戦になり薩摩武士が「猿叫」と言われた叫び声をあげて突入してくると、農民兵は恐怖のあまり壊乱して逃げ惑ったと言います。
そこで政府が投入したのが、通称「警視庁抜刀隊」。戊辰戦争で幕府側についた剣士達、会津の佐川官兵衛とか新選組の生き残りの斉藤一とか有名ですな、こういった実戦で経験を積んだ人達でした。
実戦で役立つのは、ルールで編み上げられた形ではなく、スピード、力、一瞬の判断力、決断力、そして何より度胸でしょう。
ですから尺八を吹く人に剣道家が多いわけが分かるような・・・。尺八も稽古の時に吹いているのと、実際、それもギャラを貰って吹くのとは違います。
そして、同じギャラを貰って吹くのでも邦楽界とそれ以外の場では、また違いますでしょう。尺八のプロは実際の演奏の場が生き死にのセッショです。刀での切り合いの様に、負ければその場で死んだりカタワになったりするわけでは無いものの、着実に結果は出て、悪くすると失業、最悪ならノタレ死です。
尺八は稽古が相当程度に実際に反映します。ただ度胸が無いと実力は発揮できないし、咄嗟の機転もききません。
その揺らがない心の拠り所に、剣道家は尺八を吹くのでしょう。その反対のケースが何故無いのか?まあ、置いておきましょうよ、ホントに効果が有るかドウカより、道(ドウ)に通じる精神形成に尺八が役立つ。そういう部分でも尺八が見られている、見られる事が有る、こういう楽器って何か他に有りますかね。
ですから、このイメージでも尺八は吹く人を獲得できているのです。
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