チョイと気をつけようっと・・・
- 2016/10/22
- 22:59
前はハワイ大学に東洋文化を教える学科が有り、そこで邦楽の講座も有ったのですが、今はどうなっているのでしょうか?1980年にハワイ大学で尺八を教えていたライリー・リーさんを訪ねた時には二十数人のアメリカ人がリーさんの弟子になっていました。
リーさんとは一別以来でしたので、夜はパット夫人も一緒にホノルルの日本料理屋で食事を摂った後、パットさんは家に残してきた双子の赤ちゃんの世話をするために早々に帰宅し、我々は小さなバーに移動しました。
勘定の段になり、私とリーさんと互いに「自分が勘定する」と譲らず、3,4回「ディス イズ オン ミー」と言い合いまして、結局彼が払ってくれましたが、その前の私がワリカンを提案しました。「レッツ ゴー ダッチ」。
この言葉が日常の会話英語として適当なのかは今も知りませんが、英語の中には、こういう具合にオランダをバカにする言葉が有ります。ダッチワイフ、ダッチペーパーetc。
オランダだけではなくフランスも同様です。よく知られた例だとフレンチキスとか・・・。
今ですと、イギリスがEUを離脱したとは言え、なおヨーロッパは一つの大きな纏まりの有る地域との印象が有ります。マーストリヒト条約が有るので、何処にでも住めますし何処でも職を求められます。シェンゲン協定のおかげで一度通関すれば、後はパスポートがいりませんし、前みたいに国境を越える度にチョコチョコ通貨を交換する面倒も無くなりました。
でも、ほんの半世紀前までは相互に相手を侮蔑する言葉を普通語として使っていたのです。世の中は相互主義ですから、フランス語の中にもイギリスをコケにした言葉が存在するそうです。
私の大学時代の法政大学三曲会は男の部員には全員アダナがついていて、先輩だろうとOBだろうと構わずアダナで呼び合い互いを侮りあっていました。
今だってそうですわ。ゴリラ、熊、ネズミ男、毛虫、ハゲ、キツネ、狸、、珍念、カッパ、糞尿山、梅毒庵など当然のこと一つとして名誉なモノは有りません。
たとえば頭の禿げた背の低い先輩、間の悪い事に名前が稔ですから、70のオジサンが他人のいる前で公然と「珍念さん」と呼ばれます。
ただ、会の公式のミーティングなどの場ではアダナはイッサイ口にせず、そういう処に最高学府に籍を置く者の良識が垣間見えました。互いをコケにしあうのは親しい者同士だから許されていましたがね。
話変わって、こうして今みたいに尺八が国際化してくると、チョットした気使いが必要になる場合が有ります。あまり神経質になってもドウカと思いますが、タブン今でもイスラエル公演でワーグナーを演奏する音楽家はいないのでは、と思うんですよ。タイだってミュージカルの「王様と私」はまだ上演出来ないそうですし、何気ない気持ちでも相手に不快感を与える事も有りますね。
村岡実さんの台湾公演の録音テープを現地で聴いた事が有りますが、「麦と兵隊」が入っていたんですよね。台湾ですから良いようなものの、中国ですとチョットね・・・。
上田流本曲の「満洲の春」に咬み付く中国人はいないと思いますが、国際感覚が誰よりも有る上野宏秀山さんが、オチャメで都山流の『楽報』のシンガポールの尺八紹介の記事に「昭南島」と見出しを付けたからといって、これが現地ではシャレにならない事は、長くシンガポールで生活する頭脳明晰な上野さんですから誰よりも知っています。私の大学時代までは東南アジア全域は反日感情が強く、中でも占領時に民間人の大虐殺が有ったシンガポールはフィリピンと並んで特に強かったですね。
日本だけの、それも読む人は年配の人が多いので、上野さんは一種の「レトロ感」を出すために使ったのでしょう。
今ってとても大切な時期だと思うんですよ。「オマエだって差別語を平気で使うじゃないか」という指摘が有る、エ~、もう少し実際に実害の有る話なんですわ。「言葉狩り」とは次元のずれる話なんですわ。
もう少しの時間が経てば大丈夫だと思うんですよ。今はお互いに気をつけましょう。
リーさんとは一別以来でしたので、夜はパット夫人も一緒にホノルルの日本料理屋で食事を摂った後、パットさんは家に残してきた双子の赤ちゃんの世話をするために早々に帰宅し、我々は小さなバーに移動しました。
勘定の段になり、私とリーさんと互いに「自分が勘定する」と譲らず、3,4回「ディス イズ オン ミー」と言い合いまして、結局彼が払ってくれましたが、その前の私がワリカンを提案しました。「レッツ ゴー ダッチ」。
この言葉が日常の会話英語として適当なのかは今も知りませんが、英語の中には、こういう具合にオランダをバカにする言葉が有ります。ダッチワイフ、ダッチペーパーetc。
オランダだけではなくフランスも同様です。よく知られた例だとフレンチキスとか・・・。
今ですと、イギリスがEUを離脱したとは言え、なおヨーロッパは一つの大きな纏まりの有る地域との印象が有ります。マーストリヒト条約が有るので、何処にでも住めますし何処でも職を求められます。シェンゲン協定のおかげで一度通関すれば、後はパスポートがいりませんし、前みたいに国境を越える度にチョコチョコ通貨を交換する面倒も無くなりました。
でも、ほんの半世紀前までは相互に相手を侮蔑する言葉を普通語として使っていたのです。世の中は相互主義ですから、フランス語の中にもイギリスをコケにした言葉が存在するそうです。
私の大学時代の法政大学三曲会は男の部員には全員アダナがついていて、先輩だろうとOBだろうと構わずアダナで呼び合い互いを侮りあっていました。
今だってそうですわ。ゴリラ、熊、ネズミ男、毛虫、ハゲ、キツネ、狸、、珍念、カッパ、糞尿山、梅毒庵など当然のこと一つとして名誉なモノは有りません。
たとえば頭の禿げた背の低い先輩、間の悪い事に名前が稔ですから、70のオジサンが他人のいる前で公然と「珍念さん」と呼ばれます。
ただ、会の公式のミーティングなどの場ではアダナはイッサイ口にせず、そういう処に最高学府に籍を置く者の良識が垣間見えました。互いをコケにしあうのは親しい者同士だから許されていましたがね。
話変わって、こうして今みたいに尺八が国際化してくると、チョットした気使いが必要になる場合が有ります。あまり神経質になってもドウカと思いますが、タブン今でもイスラエル公演でワーグナーを演奏する音楽家はいないのでは、と思うんですよ。タイだってミュージカルの「王様と私」はまだ上演出来ないそうですし、何気ない気持ちでも相手に不快感を与える事も有りますね。
村岡実さんの台湾公演の録音テープを現地で聴いた事が有りますが、「麦と兵隊」が入っていたんですよね。台湾ですから良いようなものの、中国ですとチョットね・・・。
上田流本曲の「満洲の春」に咬み付く中国人はいないと思いますが、国際感覚が誰よりも有る上野宏秀山さんが、オチャメで都山流の『楽報』のシンガポールの尺八紹介の記事に「昭南島」と見出しを付けたからといって、これが現地ではシャレにならない事は、長くシンガポールで生活する頭脳明晰な上野さんですから誰よりも知っています。私の大学時代までは東南アジア全域は反日感情が強く、中でも占領時に民間人の大虐殺が有ったシンガポールはフィリピンと並んで特に強かったですね。
日本だけの、それも読む人は年配の人が多いので、上野さんは一種の「レトロ感」を出すために使ったのでしょう。
今ってとても大切な時期だと思うんですよ。「オマエだって差別語を平気で使うじゃないか」という指摘が有る、エ~、もう少し実際に実害の有る話なんですわ。「言葉狩り」とは次元のずれる話なんですわ。
もう少しの時間が経てば大丈夫だと思うんですよ。今はお互いに気をつけましょう。
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