喰う覚悟
- 2016/11/25
- 21:47
我が家の30年来のお隣、Hさんは元は東京で芸能プロダクションの社長をしていました。温厚な紳士で、その奥さんは偶然ですが子供時代は私と同じ街で過ごしました。とは言っても、狭い町で年齢が近いので何度も顔を合わせているはずですが、相互に記憶が有りません。
その御主人は、引退後も昔の人脈で町のお祭りには毎年、若い女性の演歌歌手達を出演させています。前はコロンビアトップの経営する事務所の歌手が多かったですね。
また、これはビジネスではなしに言わばライフワークとして、年に何度か舞台公演をやっています。ニール・サイモンに惚れ込んでいますが、80年代から「サイモン物」の公演を手掛けていますから、相当早いですね。私も「映画に出たい」の初回公演を家内、箏弾きの義妹、義妹とも友人の中村明一さんと一緒に見に行きました。
俳優の大半は芸能活動では生活できていません。これは作家、画家、音楽家など同じです。でも、生活の為に他の職業を持つにしろ、後の3つは生活の足しにはなりますわね。だけど俳優というヤツは他にやれる職を狭く限定してしまうのですよ。稽古に時間を取られ、公演中はチョイ役にしろ毎日劇場に行かなくてはなりませんから、結果アルバイト程度の仕事しか出来ません。
俳優で今は売れている北村総一朗さんの話では「40まで風呂の無いアパートに住んでいた」そうです。同じく「最後の大部屋俳優」と言われた福本清三さんは当時年収400万円台だったと言います。一部に誤解してる人がいるようですが、生命保険で喰ってるのとチャイまっせ。確かに「5万回斬り殺されてる」そうですから、ナルホド、保険金の受け取りも莫大ですな・・・。
いずれ芸術家とは90パーセントの人が収入には恵まれません。では何で? 好きだからでしょう。そして「成功の夢」が有るんでしょうね。
劇団の大半は赤字経営だと言われますが、「大半?そうかな、うちを除いて全部じゃないのかな」、そうノタマワッタのは25年くらい前、劇団四季の人です。
でも、何処の劇団主催者にしろ「赤字で良い」と思っているわけではないはずです。赤字なりに必死で「何とかしよう」としていると思うんです。自分達のやっている事を1日でも長く続ける為に。そして1歩でも前に進むために。邦楽みたいにアマッタレテいないですよ。
15年前に芸術文化基本法が成立した時です。文化庁から日本三曲協会にワザワザ説明の為に役人がきたんですよ。「予算がついているから尺八や箏も分捕れ。ボヤボヤしてると演劇や他の音楽畑に取られるぞ」。そういう趣旨で親切きわまる手続き説明でした。文化庁も本心から邦楽をボンクラ揃いだと思い、親身に伝統邦楽を心配してくれたのです。
それで?言うまでも無いですわな。なにしろ「食えないのが当たり前」というオカタの集団ですからね・・・。
でも若い尺八プロ達は喰えてはいないけど、その境遇に甘んじてもいないですわね。もう前の人の言う様な事では駄目だ。それが意識の共通項になりました。
ですから自分で良いと思う事を勝手にやる。そこから新時代は始まりました。
その御主人は、引退後も昔の人脈で町のお祭りには毎年、若い女性の演歌歌手達を出演させています。前はコロンビアトップの経営する事務所の歌手が多かったですね。
また、これはビジネスではなしに言わばライフワークとして、年に何度か舞台公演をやっています。ニール・サイモンに惚れ込んでいますが、80年代から「サイモン物」の公演を手掛けていますから、相当早いですね。私も「映画に出たい」の初回公演を家内、箏弾きの義妹、義妹とも友人の中村明一さんと一緒に見に行きました。
俳優の大半は芸能活動では生活できていません。これは作家、画家、音楽家など同じです。でも、生活の為に他の職業を持つにしろ、後の3つは生活の足しにはなりますわね。だけど俳優というヤツは他にやれる職を狭く限定してしまうのですよ。稽古に時間を取られ、公演中はチョイ役にしろ毎日劇場に行かなくてはなりませんから、結果アルバイト程度の仕事しか出来ません。
俳優で今は売れている北村総一朗さんの話では「40まで風呂の無いアパートに住んでいた」そうです。同じく「最後の大部屋俳優」と言われた福本清三さんは当時年収400万円台だったと言います。一部に誤解してる人がいるようですが、生命保険で喰ってるのとチャイまっせ。確かに「5万回斬り殺されてる」そうですから、ナルホド、保険金の受け取りも莫大ですな・・・。
いずれ芸術家とは90パーセントの人が収入には恵まれません。では何で? 好きだからでしょう。そして「成功の夢」が有るんでしょうね。
劇団の大半は赤字経営だと言われますが、「大半?そうかな、うちを除いて全部じゃないのかな」、そうノタマワッタのは25年くらい前、劇団四季の人です。
でも、何処の劇団主催者にしろ「赤字で良い」と思っているわけではないはずです。赤字なりに必死で「何とかしよう」としていると思うんです。自分達のやっている事を1日でも長く続ける為に。そして1歩でも前に進むために。邦楽みたいにアマッタレテいないですよ。
15年前に芸術文化基本法が成立した時です。文化庁から日本三曲協会にワザワザ説明の為に役人がきたんですよ。「予算がついているから尺八や箏も分捕れ。ボヤボヤしてると演劇や他の音楽畑に取られるぞ」。そういう趣旨で親切きわまる手続き説明でした。文化庁も本心から邦楽をボンクラ揃いだと思い、親身に伝統邦楽を心配してくれたのです。
それで?言うまでも無いですわな。なにしろ「食えないのが当たり前」というオカタの集団ですからね・・・。
でも若い尺八プロ達は喰えてはいないけど、その境遇に甘んじてもいないですわね。もう前の人の言う様な事では駄目だ。それが意識の共通項になりました。
ですから自分で良いと思う事を勝手にやる。そこから新時代は始まりました。
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