アマチュア新時代
- 2016/11/26
- 22:41
今は地方では日に日に尺八のプロ演奏家の仕事の場が無くなっていってる。私の住んでいる小田原を中心とする西湘地区では、5年前に香川一朝が他界してからというもの、もうギャラの発生する尺八の仕事は有りません。謝礼はギャラのレベルではなく、多くは「行って帰って」、つまり持参した御祝いと同額です。
地元箏曲家による特別な演奏会にはプロが来ていますが、薄謝。仕事という待遇ではありません。どうしてか?
一番の理由は、どの糸方の会も会員が減り、もう気前よくギャラをはずめないのです。
そして2番目の理由として実に高度な技術力を駆使するアマチュアが何処の地方にもいる。その事が大きい。たとえば宮城や岩手で演奏会をやるとします。もう東京から尺八のプロを交通費を払ってまで呼ぶ必要はありません。大友憧山に匹敵する演奏家は中央部でも探すのは一苦労です。それどころか、もう30年も前に、ネプチューンから「機会が有れば仙台からだけど大友さんを呼んでよ。凄いから」と逆招聘を薦められていたくらいです。
近畿地方でプロ尺八家がギャラを貰って吹くとします。その前幕に林隆一がノーギャラで吹いていたとして、平静な心で謝礼袋を受け取れますかね。演奏だけでなく、林隆一さんの一流の耳と辛辣極まる舌にさらされますから。
広島で、プロもたじろぐ実力抜群の山本観山が謝礼ゼロでやってしまっては、プロはギャラ提示できませんよ。ただ山本さんの場合、林隆一さんと違って温厚な紳士ですから、過酷な批評の対象にされる心配だけはないですけどね。
京都では「小山菁山がプロを立ち行かなくした」と言われた時代が有ります。税理士で収入の心配の無い小山さんがギャラを「幾らでも良いのです」と言ってしまったら、プロは条件提示できませんて。「オレは小山さん以上の地歌尺八を吹いて見せる」と本気で啖呵をきれるプロって日本に一人でもいるんでしょうか?
こういう現象は日本の各地で起きています。今は、かつての様に名前で客を呼べる(本当に呼べたかどうかは別にして)尺八家っていないでしょう。藤原道山を別にして。
それに、客も入らない会に高いギャラの上、ギャラより高いかも知れないアゴアシ代まで出すより、アマの上手な人に演奏を依頼するのは理に合っていますよ。
尺八実演史百年、ようやく分厚いアマチュア層を形成する所まできました。もうセミプロでは失礼だ。プロをすら凌駕するアマです。
今、私の所に中国から本格的な合作の話が来ていますが、何百万か何千万か知りませんが、笛、洞簫の奏者を対象に、尺八の製作と演奏の本格的習得を目的とすると言うだけに、私も本気で協力したいと思います。
でも条件の擦り合わせは必要です。
問題となるのはギャラ。製作は良いですよ、私の所ですから。行くたびに尺八展示会を開けば良いのですし、他にも手は有ります。
ここで問題はとなるのは「定期的に演奏家を派遣して欲しい」との先方からの希望です。金銭的ウラズケは長く続ける為には必要です。
私の提示は何パターンか有ります。
基本は洞簫、笛の愛好家を対象にした講習会を開く事以外には有りません。。故神崎憲さんの言うように一人3千円の講習料で30人ならアゴアシのみのボランティア。行く人を探す事は出来ても長くは続けられない。
50人集められればヤットまともな話が出来ます。そして30人ずつを3か所で集められれば、ようやくプロ演奏家にも話を持って行ける段階の話になります。
でも、ここまでの条件でも承諾してくれるプロって、尺八普及に本気で取り組んでいるKSK、古屋、真玉、柿堺の御三方くらいしか、とりあえずは私にはアテが有りません。
中国を代表する笛のプロが中心になっている(と言う)話ですから、まず笛、洞簫の愛好家でも演奏家でも50人集められるかどうかで先方の本気度を計ろうと思います。
50人では集まる金額は15万円。交通費全部と滞在費用が五日として5万と5万で10万円。私の秘策で4~5万はカバー出来ますから、この最も可能性の高い段階でアマチュア尺八家の協力を仰ぐ事が出来ます。と言うより、ここまでではアマにしか頼めませんよ。
中国人相手には独占市場化とか社中化は無理なのですが、そういう点でもアマだと最初から社中化は考慮の他なので良いかも知れません。
ですから本気でアマチュアの時代が来ているとも思うのです。
地元箏曲家による特別な演奏会にはプロが来ていますが、薄謝。仕事という待遇ではありません。どうしてか?
一番の理由は、どの糸方の会も会員が減り、もう気前よくギャラをはずめないのです。
そして2番目の理由として実に高度な技術力を駆使するアマチュアが何処の地方にもいる。その事が大きい。たとえば宮城や岩手で演奏会をやるとします。もう東京から尺八のプロを交通費を払ってまで呼ぶ必要はありません。大友憧山に匹敵する演奏家は中央部でも探すのは一苦労です。それどころか、もう30年も前に、ネプチューンから「機会が有れば仙台からだけど大友さんを呼んでよ。凄いから」と逆招聘を薦められていたくらいです。
近畿地方でプロ尺八家がギャラを貰って吹くとします。その前幕に林隆一がノーギャラで吹いていたとして、平静な心で謝礼袋を受け取れますかね。演奏だけでなく、林隆一さんの一流の耳と辛辣極まる舌にさらされますから。
広島で、プロもたじろぐ実力抜群の山本観山が謝礼ゼロでやってしまっては、プロはギャラ提示できませんよ。ただ山本さんの場合、林隆一さんと違って温厚な紳士ですから、過酷な批評の対象にされる心配だけはないですけどね。
京都では「小山菁山がプロを立ち行かなくした」と言われた時代が有ります。税理士で収入の心配の無い小山さんがギャラを「幾らでも良いのです」と言ってしまったら、プロは条件提示できませんて。「オレは小山さん以上の地歌尺八を吹いて見せる」と本気で啖呵をきれるプロって日本に一人でもいるんでしょうか?
こういう現象は日本の各地で起きています。今は、かつての様に名前で客を呼べる(本当に呼べたかどうかは別にして)尺八家っていないでしょう。藤原道山を別にして。
それに、客も入らない会に高いギャラの上、ギャラより高いかも知れないアゴアシ代まで出すより、アマの上手な人に演奏を依頼するのは理に合っていますよ。
尺八実演史百年、ようやく分厚いアマチュア層を形成する所まできました。もうセミプロでは失礼だ。プロをすら凌駕するアマです。
今、私の所に中国から本格的な合作の話が来ていますが、何百万か何千万か知りませんが、笛、洞簫の奏者を対象に、尺八の製作と演奏の本格的習得を目的とすると言うだけに、私も本気で協力したいと思います。
でも条件の擦り合わせは必要です。
問題となるのはギャラ。製作は良いですよ、私の所ですから。行くたびに尺八展示会を開けば良いのですし、他にも手は有ります。
ここで問題はとなるのは「定期的に演奏家を派遣して欲しい」との先方からの希望です。金銭的ウラズケは長く続ける為には必要です。
私の提示は何パターンか有ります。
基本は洞簫、笛の愛好家を対象にした講習会を開く事以外には有りません。。故神崎憲さんの言うように一人3千円の講習料で30人ならアゴアシのみのボランティア。行く人を探す事は出来ても長くは続けられない。
50人集められればヤットまともな話が出来ます。そして30人ずつを3か所で集められれば、ようやくプロ演奏家にも話を持って行ける段階の話になります。
でも、ここまでの条件でも承諾してくれるプロって、尺八普及に本気で取り組んでいるKSK、古屋、真玉、柿堺の御三方くらいしか、とりあえずは私にはアテが有りません。
中国を代表する笛のプロが中心になっている(と言う)話ですから、まず笛、洞簫の愛好家でも演奏家でも50人集められるかどうかで先方の本気度を計ろうと思います。
50人では集まる金額は15万円。交通費全部と滞在費用が五日として5万と5万で10万円。私の秘策で4~5万はカバー出来ますから、この最も可能性の高い段階でアマチュア尺八家の協力を仰ぐ事が出来ます。と言うより、ここまでではアマにしか頼めませんよ。
中国人相手には独占市場化とか社中化は無理なのですが、そういう点でもアマだと最初から社中化は考慮の他なので良いかも知れません。
ですから本気でアマチュアの時代が来ているとも思うのです。
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