竹の色着け
- 2017/01/23
- 22:52
10数年前ですが「客から預かって修理していた黒い尺八が段々と色が薄れてきたので元に戻すには?」という相談を弟からうけました。
尺八を人工的に黒くするに方法は幾つか有ります。誰でも知っているのは、時間をかけて囲炉裏などの煙で燻す方法、煤竹です。これは、やり方でとても綺麗に仕上がります。ですが時間がかかり今日では入手が困難です。
手っ取り早いのは炭窯で燻す方法ですが、この方法ははっきり言って駄目ですね。材質がスカスカになるんですよ。もっともそれで音がどうにかなるものでは無いですから、別に関係無いとも言えるんですがね、それにしても強い燻製臭と艶の無い肌合いは、私としては使う気にならないですね。
後は湿った桜の葉で燻す、ヘヤカラーで染める、漆に混ぜる茶粉で煮る、硝酸を塗りバーナーで炙る、極く細かい紙ヤスリを竹の表面にかけ漆を少しずつ摺り込む。これらが竹に色を着ける代表的な方法ですが、その尺八はいずれとも違っていました。
その尺八を見るとピンと来るものが有りました。どうやらオハグロらしいので、弟に聞くと客は歯科医とのこと、「間違いない、これはオハグロだよ」。
オハグロ(鉄漿)は、たぶん実際に身近な人が使っているのを見ていたのは、私達の代まででしょう。私の同年輩の者でも3人に2人は「使っていた者を見た事が無い」と言います。私の場合は昭和35年に死んだ祖母が使っていました。祖母に訊いて私は作り方も知っています。
法政大学三曲会の合宿では、酔いつぶれた人間は非人道的かつ過酷なイタズラの対象になりました。顔にマジックで性器を落書きされなんて序の口。
① 布団蒸し 高橋(河童)に言わせると「死ぬかと思った」。そりゃそうだ、李氏朝鮮では刑罰の第一ですもの。細切れにされる凌恥処死や性器を切り取られる宮刑より重いんでっせ。
② 人事不省になるまで酔っぱらって、夜中に道端で寝てたヤツ。翌朝、警察から電話。「昨夜発生した強姦事件の犯人の疑いがかかっている」。泣きながら出頭して警察で笑われてオシマイ。本人の談「大学を辞めようと思った」。
③ 酔い潰れて、こっそり予約してあった別の民宿に運ばれたヤツ。翌朝目が覚めたら全然見た事も無い場所にいた。「犯人に殺意を覚えた」との事。
まだまだ、こんなものではありませんがね。でも不思議なのはヒドイ扱いを受けた者で卒業前にクラブを辞めた者っていないんですよ。基本的に仲が良いですからね。
ある時に例によって酔いつぶれたヤツにイタズラをしかけました。眠ている間にオハグロで歯を染めようという事になりました。まず古釘を米酢で煮るのです。これがA液。そして番茶を濃く煮だす。これがB液です。AとBを混ぜるとメデタク出来上がり。歯に塗るとチョットやソットでは落ちませんや。結局、断念にいたったのは宿に古釘が無かったのです。
オハグロで竹を染めるという化粧はマアマア自然には見えるんですがね。でも、今はもう何にしろ染色はハヤラナイです。煤竹は30年前に私が売って売って売りまくりました。でも、同時に欠陥も分かりました。使い込んでも最初と変わらず面白くないんですよ。真っ黒だと個性に欠けて厭きるんですな。
尺八って上手に使いこむと外観は段々と風格が出てくるんです。使い手に取って一緒に成長する楽器って、可愛くないですかね・・・。
尺八を人工的に黒くするに方法は幾つか有ります。誰でも知っているのは、時間をかけて囲炉裏などの煙で燻す方法、煤竹です。これは、やり方でとても綺麗に仕上がります。ですが時間がかかり今日では入手が困難です。
手っ取り早いのは炭窯で燻す方法ですが、この方法ははっきり言って駄目ですね。材質がスカスカになるんですよ。もっともそれで音がどうにかなるものでは無いですから、別に関係無いとも言えるんですがね、それにしても強い燻製臭と艶の無い肌合いは、私としては使う気にならないですね。
後は湿った桜の葉で燻す、ヘヤカラーで染める、漆に混ぜる茶粉で煮る、硝酸を塗りバーナーで炙る、極く細かい紙ヤスリを竹の表面にかけ漆を少しずつ摺り込む。これらが竹に色を着ける代表的な方法ですが、その尺八はいずれとも違っていました。
その尺八を見るとピンと来るものが有りました。どうやらオハグロらしいので、弟に聞くと客は歯科医とのこと、「間違いない、これはオハグロだよ」。
オハグロ(鉄漿)は、たぶん実際に身近な人が使っているのを見ていたのは、私達の代まででしょう。私の同年輩の者でも3人に2人は「使っていた者を見た事が無い」と言います。私の場合は昭和35年に死んだ祖母が使っていました。祖母に訊いて私は作り方も知っています。
法政大学三曲会の合宿では、酔いつぶれた人間は非人道的かつ過酷なイタズラの対象になりました。顔にマジックで性器を落書きされなんて序の口。
① 布団蒸し 高橋(河童)に言わせると「死ぬかと思った」。そりゃそうだ、李氏朝鮮では刑罰の第一ですもの。細切れにされる凌恥処死や性器を切り取られる宮刑より重いんでっせ。
② 人事不省になるまで酔っぱらって、夜中に道端で寝てたヤツ。翌朝、警察から電話。「昨夜発生した強姦事件の犯人の疑いがかかっている」。泣きながら出頭して警察で笑われてオシマイ。本人の談「大学を辞めようと思った」。
③ 酔い潰れて、こっそり予約してあった別の民宿に運ばれたヤツ。翌朝目が覚めたら全然見た事も無い場所にいた。「犯人に殺意を覚えた」との事。
まだまだ、こんなものではありませんがね。でも不思議なのはヒドイ扱いを受けた者で卒業前にクラブを辞めた者っていないんですよ。基本的に仲が良いですからね。
ある時に例によって酔いつぶれたヤツにイタズラをしかけました。眠ている間にオハグロで歯を染めようという事になりました。まず古釘を米酢で煮るのです。これがA液。そして番茶を濃く煮だす。これがB液です。AとBを混ぜるとメデタク出来上がり。歯に塗るとチョットやソットでは落ちませんや。結局、断念にいたったのは宿に古釘が無かったのです。
オハグロで竹を染めるという化粧はマアマア自然には見えるんですがね。でも、今はもう何にしろ染色はハヤラナイです。煤竹は30年前に私が売って売って売りまくりました。でも、同時に欠陥も分かりました。使い込んでも最初と変わらず面白くないんですよ。真っ黒だと個性に欠けて厭きるんですな。
尺八って上手に使いこむと外観は段々と風格が出てくるんです。使い手に取って一緒に成長する楽器って、可愛くないですかね・・・。
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