右翼
- 2017/02/19
- 20:54
一昨日久しぶりに右翼から電話がありました。何時ものパターンです。「自分がその地域の担当である、本来なら直接挨拶に伺い協賛金をお願いするのがスジだが、いきなり街宣車で伺ったら貴方も迷惑でしょう。だから云々」、そういういつも通りの芸の無い口上で、それで「年に2万円だけ付き合っては貰えないだろうか」と言うものでした。
相手が話し終わるまで、例によって適当にアイズチを打って聞き流します。質問したり間違っても反論などはモッテノホカです。
「弱きを助け強きを挫く、この右翼の本分を我々は守り…」。 (そうだっけ、ちっとも知らなかった)
「日本人の誇りを・・・」。 (早く終わってよ)。それで一段落したら、「お断りします。では失礼します」。これで終了です。
相手も何とかして私を土俵に上げようとイロイロ言ってきます。相手が質問してきても、「良く分からない」以外は言いません。これまででも右翼、同和を名乗る団体からの電話は10回以上有りましたが、キッパリ断り相手とは会話しないのが対処法だと警察関係の友人は皆がクチを揃えて言います。
この右翼からの電話で一つだけですが、耳新しい話が有りました。現在、右翼団体って850有るんですってよ。右翼って自分で名乗れば右翼でしょうし、子分も街宣車も無しで協賛金を募る「電話だけ右翼」だったら原理的に資本ゼロで今晩からでも開業出来ますもんね。別に違法じゃないしアタイも落ちぶれたらやってみようかしら。せっかく大学時代に右翼と言われていたんだし・・・。
昔は、共産主義反対、安保賛成、天皇(天皇制ではなく)維持。これを一つでも口にすればメデタク「右翼」に成れました。私なんか三つともでしょう、これは「金筋右翼」ですよ。
私の若い頃の右翼と言えば何と言っても赤尾敏でしたね。有楽町駅前、数寄屋橋、そこへ行けば毎日実物を見れました。主張はともかく、その勤勉さには頭が下がります。
この人は、ともかくも思想の主張が有って、職業右翼やヤクザの隠れ蓑としての右翼団体ではなかったと思います。高名だったわりには金が全く無かったそうですし。
共産主義の脅威が実際に有った昭和55年くらいまでは、「右翼イコール反共」でしたから保守系政治家も付き合いは絶対に必要でしたし、それなりに右翼も役にたったんですがね・・・。
現在は「暴対法」でシノギが出来なくなったヤクザが看板替えをしていますが、これは今に始まった事ではなく、大評判になった「仁義なき戦い」の幕引きも、大同団結して政治結社・共政会を結成する事でしたし、「山一抗争」の時も一和会の大親分、加茂田重政が政治結社を作って離脱しようとした事が有ります。
昨今、ヤクザは経済的に追い詰められています。ヤクザのシノギの主たるものは、地上げ、ミカジメ、賭博、債権回収、売春斡旋、覚醒剤などですが、警察の圧力で日に日にその道は狭まっていってます。最近、神戸山口組の中核組織である山健組の若頭補佐が金銭苦から自殺しましたが、前だったら考えられない事ですよ。
かつてヤクザがよく口にした自己評価、「戦後の治安や政治の安定は我々が有っての事。サンザン我々を利用した奴らが今になって手の平を返しやがる」。
これが本当の事だとは、今の60代以上の人間は皆知っています。前記の加茂田重政や山健組の初代・山本健一はじめ地元では極めて評判の良いヤクザもいるので、これはつまりは彼らが単なる犯罪者集団ではない事を示しています。
でも、たとえ嘗てがどうであれ、それを今さら言ってどうすんのよ。ヤクザが暴力団と正式名称を変えられ、その営業活動の悉くが違法と認定されてしまっている現在、もう「昔ながらのスジ」を通せば生きていけないでしょう。生きて行くには姿を変えて右翼になるか、マフィア化して生きるか、正業につくか、宗教法人の仮面を被った所すら有ると聞きます。
ヤクザを見習えとは言いませんがね、「尺八は日本の伝統。師弟のスジを通すのが人間としての道、正統な芸を守るのが何より大事」と言う尺八のオカタ。反論も論争もしません。部分的には賛同もするし、場合によっては御賛助もいたしましょう。
だけど、「たとえ姿を変えようとも生き延びよう」と考える人達がいる以上は、この尺八界は大丈夫だと思います。
何にしろ他に収入の道の無いプロにとって、仮に筋目がそれほど大事だとしても、生活も大事ですからね、そりゃ必死で考えますよ。
相手が話し終わるまで、例によって適当にアイズチを打って聞き流します。質問したり間違っても反論などはモッテノホカです。
「弱きを助け強きを挫く、この右翼の本分を我々は守り…」。 (そうだっけ、ちっとも知らなかった)
「日本人の誇りを・・・」。 (早く終わってよ)。それで一段落したら、「お断りします。では失礼します」。これで終了です。
相手も何とかして私を土俵に上げようとイロイロ言ってきます。相手が質問してきても、「良く分からない」以外は言いません。これまででも右翼、同和を名乗る団体からの電話は10回以上有りましたが、キッパリ断り相手とは会話しないのが対処法だと警察関係の友人は皆がクチを揃えて言います。
この右翼からの電話で一つだけですが、耳新しい話が有りました。現在、右翼団体って850有るんですってよ。右翼って自分で名乗れば右翼でしょうし、子分も街宣車も無しで協賛金を募る「電話だけ右翼」だったら原理的に資本ゼロで今晩からでも開業出来ますもんね。別に違法じゃないしアタイも落ちぶれたらやってみようかしら。せっかく大学時代に右翼と言われていたんだし・・・。
昔は、共産主義反対、安保賛成、天皇(天皇制ではなく)維持。これを一つでも口にすればメデタク「右翼」に成れました。私なんか三つともでしょう、これは「金筋右翼」ですよ。
私の若い頃の右翼と言えば何と言っても赤尾敏でしたね。有楽町駅前、数寄屋橋、そこへ行けば毎日実物を見れました。主張はともかく、その勤勉さには頭が下がります。
この人は、ともかくも思想の主張が有って、職業右翼やヤクザの隠れ蓑としての右翼団体ではなかったと思います。高名だったわりには金が全く無かったそうですし。
共産主義の脅威が実際に有った昭和55年くらいまでは、「右翼イコール反共」でしたから保守系政治家も付き合いは絶対に必要でしたし、それなりに右翼も役にたったんですがね・・・。
現在は「暴対法」でシノギが出来なくなったヤクザが看板替えをしていますが、これは今に始まった事ではなく、大評判になった「仁義なき戦い」の幕引きも、大同団結して政治結社・共政会を結成する事でしたし、「山一抗争」の時も一和会の大親分、加茂田重政が政治結社を作って離脱しようとした事が有ります。
昨今、ヤクザは経済的に追い詰められています。ヤクザのシノギの主たるものは、地上げ、ミカジメ、賭博、債権回収、売春斡旋、覚醒剤などですが、警察の圧力で日に日にその道は狭まっていってます。最近、神戸山口組の中核組織である山健組の若頭補佐が金銭苦から自殺しましたが、前だったら考えられない事ですよ。
かつてヤクザがよく口にした自己評価、「戦後の治安や政治の安定は我々が有っての事。サンザン我々を利用した奴らが今になって手の平を返しやがる」。
これが本当の事だとは、今の60代以上の人間は皆知っています。前記の加茂田重政や山健組の初代・山本健一はじめ地元では極めて評判の良いヤクザもいるので、これはつまりは彼らが単なる犯罪者集団ではない事を示しています。
でも、たとえ嘗てがどうであれ、それを今さら言ってどうすんのよ。ヤクザが暴力団と正式名称を変えられ、その営業活動の悉くが違法と認定されてしまっている現在、もう「昔ながらのスジ」を通せば生きていけないでしょう。生きて行くには姿を変えて右翼になるか、マフィア化して生きるか、正業につくか、宗教法人の仮面を被った所すら有ると聞きます。
ヤクザを見習えとは言いませんがね、「尺八は日本の伝統。師弟のスジを通すのが人間としての道、正統な芸を守るのが何より大事」と言う尺八のオカタ。反論も論争もしません。部分的には賛同もするし、場合によっては御賛助もいたしましょう。
だけど、「たとえ姿を変えようとも生き延びよう」と考える人達がいる以上は、この尺八界は大丈夫だと思います。
何にしろ他に収入の道の無いプロにとって、仮に筋目がそれほど大事だとしても、生活も大事ですからね、そりゃ必死で考えますよ。
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