税金の季節
- 2017/03/06
- 17:59
ようやく今日、納税書類が上がりまして、税理士に提出しました。この確定申告というやつ、新年になると早々に鬱陶しくなります。毎年2月は書類作成にかなりの時間をとられます。
隠す意味が無いですから言いますが、私が個人として去年払った税金は大体120万円でした。「日頃大口をたたいている尺八界のトップがそんなもんか」と云う人もいますでしょうし、「今の邦楽状況で結構稼いでいるじゃん」と感心して下さる方だっているはずです。いずれにしろ高額所得者では有りませんが、言いたいことは別に有ります。
もし、日本の勤労者の85パーセントを占める給与生活者だったら、この私と同程度の所得であれば税金支払い額は4分の3程度です。「その分、経費を使って良い思いをしているだろう」と言われる事が有りますが、半分本当で半分は違っています。
接待費や福利厚生費とは、そんな大した額では無いし、それより無制限に経費で落ちるわけではありません。
私達自営業は税金についても無知ではいられません。「いくらでも払うぞ」と言っていた時代が製管師に有ったとすれば、それは30年も前に終わっています。またイッサイの証拠を残さないでステバチかステバチを装って「話し合い納税」にもちこむ捨て身技は年々通用しなくなっていますし、前だって一回だけの有効手段でしかないです。
ですから、自分だけの範囲であれ、自分を守る為に税金の知識は必須なのです。税理士とは決して自分からは合法的「脱税」の提案はしません。自分で考えてプロの指導を受けるのです。でも私達のは所詮生兵法にすぎません。だからいつも税理士から修正を受けます。
税金は必要なもので義務だとは誰でも認めるでしょう。でも洋の東西を問わず誰でも納税は大嫌いなのです。その証拠に、増税を掲げた選挙は負けますもんね。納税は給与生活者では会社が代行しているので、いつの間にか感覚が薄れていくらしいですな。でも私達は一度自分のポッケに入ったモノを出すわけですからね。それに、より重要な点は私達には給与所得控除が無いのです。この控除の有難さすら税法に知識の薄い給与生活者は知らない様で、私達自営が優遇されていると思っている様です。ちょっと税法を学べば全く逆だと分かるはずですがね。
さて税務署が「御目溢し」をしなくなって、邦楽は窮地に陥りつつ有ります。最近、業者から御祝儀や「付き合い広告」が集まり難くなったでしょう。
私も税理士に言われましたよ。
「大橋さん、この人に大部お金を使っていますが、その割には取引が無いですね」。 私はその人の尺八演奏を高く評価しているんです。尺八って人気が無いですけど、そういう音楽は関わっている人間が支える必要が有りますぜ。
「それならポケットマネーでやりなさい。税務署に変な興味を持たれますよ」。確かに、演奏家への応援は領収書が無いのが普通ですし、やる気になれば本格的な脱税が可能です。
取引に通じない出金だと、痛くもない腹を探られる様になったんですよ。流や社中が高齢化して、しかも新規入門者が獲得出来ていない現状では、製管師も昔のように良い顔をしない事も事実ですけどね・・・。
「太筋スポンサー」がいなくなった戦後の邦楽を支えたのは、一般の弟子と業者です。この二つがもう今では駄目になっています。これからは諸事にわたって尺八界はガチ売りでしか生きられないですよ。
物事は考えようです。人の好意を当てにした産業構造なんかが続くはずがないんです。そこが分かって緊張感を持って挑む事で、より強い尺八界になるに決まっています。勿論その過程で潰れる所が続出しますし、現に今もそうです。だけど昔には回帰しない以上は受け入れるしかないでしょう。
隠す意味が無いですから言いますが、私が個人として去年払った税金は大体120万円でした。「日頃大口をたたいている尺八界のトップがそんなもんか」と云う人もいますでしょうし、「今の邦楽状況で結構稼いでいるじゃん」と感心して下さる方だっているはずです。いずれにしろ高額所得者では有りませんが、言いたいことは別に有ります。
もし、日本の勤労者の85パーセントを占める給与生活者だったら、この私と同程度の所得であれば税金支払い額は4分の3程度です。「その分、経費を使って良い思いをしているだろう」と言われる事が有りますが、半分本当で半分は違っています。
接待費や福利厚生費とは、そんな大した額では無いし、それより無制限に経費で落ちるわけではありません。
私達自営業は税金についても無知ではいられません。「いくらでも払うぞ」と言っていた時代が製管師に有ったとすれば、それは30年も前に終わっています。またイッサイの証拠を残さないでステバチかステバチを装って「話し合い納税」にもちこむ捨て身技は年々通用しなくなっていますし、前だって一回だけの有効手段でしかないです。
ですから、自分だけの範囲であれ、自分を守る為に税金の知識は必須なのです。税理士とは決して自分からは合法的「脱税」の提案はしません。自分で考えてプロの指導を受けるのです。でも私達のは所詮生兵法にすぎません。だからいつも税理士から修正を受けます。
税金は必要なもので義務だとは誰でも認めるでしょう。でも洋の東西を問わず誰でも納税は大嫌いなのです。その証拠に、増税を掲げた選挙は負けますもんね。納税は給与生活者では会社が代行しているので、いつの間にか感覚が薄れていくらしいですな。でも私達は一度自分のポッケに入ったモノを出すわけですからね。それに、より重要な点は私達には給与所得控除が無いのです。この控除の有難さすら税法に知識の薄い給与生活者は知らない様で、私達自営が優遇されていると思っている様です。ちょっと税法を学べば全く逆だと分かるはずですがね。
さて税務署が「御目溢し」をしなくなって、邦楽は窮地に陥りつつ有ります。最近、業者から御祝儀や「付き合い広告」が集まり難くなったでしょう。
私も税理士に言われましたよ。
「大橋さん、この人に大部お金を使っていますが、その割には取引が無いですね」。 私はその人の尺八演奏を高く評価しているんです。尺八って人気が無いですけど、そういう音楽は関わっている人間が支える必要が有りますぜ。
「それならポケットマネーでやりなさい。税務署に変な興味を持たれますよ」。確かに、演奏家への応援は領収書が無いのが普通ですし、やる気になれば本格的な脱税が可能です。
取引に通じない出金だと、痛くもない腹を探られる様になったんですよ。流や社中が高齢化して、しかも新規入門者が獲得出来ていない現状では、製管師も昔のように良い顔をしない事も事実ですけどね・・・。
「太筋スポンサー」がいなくなった戦後の邦楽を支えたのは、一般の弟子と業者です。この二つがもう今では駄目になっています。これからは諸事にわたって尺八界はガチ売りでしか生きられないですよ。
物事は考えようです。人の好意を当てにした産業構造なんかが続くはずがないんです。そこが分かって緊張感を持って挑む事で、より強い尺八界になるに決まっています。勿論その過程で潰れる所が続出しますし、現に今もそうです。だけど昔には回帰しない以上は受け入れるしかないでしょう。
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