芽が出なくても
- 2017/03/11
- 20:06
昔、北海道の阿寒湖に行った時の事、湖畔のラーメン屋に入って昼飯を食べました。他に客もいなかったので、つい店のオヤジと長話になりました。オヤジ言うには、息子が大鵬部屋の相撲取りだと、それで何か有ったら気にかけて欲しい、そういう様な事をクドクドと言ってました。まだ番付けの下の下なので、将来が心配なのでしょう。その後も、その子の名前を聞いた事はないので、芽が出ずに廃業したのだと思います。
相撲に入って廃業した人の数は大変なものだと思いますが、その割には元力士は私の周りでは、あまり目につきません。東京にいた頃は随分と知り合いにいたんですよ。プロレスラーを除くと、ほとんどがチャンコ料理屋でした。でも、それ以外は?引退した後でも体格が体格ですから、目だつはずですがね。法政大学三曲会にも池田さんや永田菅堂などブタの様に太ったヤツが何人かいましたが、それは単なるデブであって、相撲体型ではありません。
野球やサッカーですとねえ、引退してからだって少年相手や学校で指導する等で別に道を探せると思うんです。ボクシングだと体格までは普通人ですよね、ですから一般人に紛れて普通に仕事しています。プロレスは引退が有るような無いような。でも、ある程度に顔が売れていたら借金をしてスナックとか飲食店を開業していますね。
だけど相撲だとツブシがきかないでしょ。相撲の辛さは若い時に胃を大きくされてしまう事です。体や胃腸を元に戻すのは大変です。でも目につかない事からして、それなりに正常近くに戻しているのでしょう。
一つ救いが有るとすれば、物にならなくて廃業するにしても極く若いという点です。ある程度の年齢になっている人の場合は、少しは名が知られていてタニマチもそれなりにいますから飲食店くらい開けるでしょう。でも、それだってワンチャレンジです。私の住んでいる町でも前は引退力士がチャンコ屋を開業しましたが、2年はもたなかったと思います。その後でどうなったか他人事ですが気にかかりました。
引退、もっとはっきり言うと芽が出なかった後での道。そこに見通しが有りさえすれば若い人がチャレンジしやすいでしょう。ここを尺八の場合で探ってみてみましょうよ。
まず尺八の場合だとプロを諦める時はかなり歳を喰っているという事がネックです。10年やっても尺八プロの見込みが立たなくて普通の仕事に就くとします。経験も無い人の中途就職ですから、当然非正規、運良く正規社員だとしても給与は低いと思います。「若い時の夢の代償」としては高すぎますから、途方にくれるのが怖くて若い人が容易くチャレンジしないのでしょう。ではどうするか?
20年前ですと尺八は特技たりえなかった。勤め人になってしまったら、近所の御隠居さん相手にセイゼイ,2、3人の弟子を教えて、月2万程度を稼げればオンの字でしたが、実はそれすら難しかった。「人削り」で仕事の形態が変わってしまったので、外の事はのナカナカ予定通リには行きませんでしたからね。
それがここに来て霧が晴れ始めました。35才の非正規の中途採用で正規社員より年収で2百万円少ないとしましょうよ、これ百万円なら詰められますよ。
もうキッパリと尺八教授はシルバービジネスだと割り切るんですよ。それでカルチャー講習に出るんです。言っときますけど本格志向でカルチャーセンターでやるようなら、これまでの繰り返しです。「本物を追及すれば必ず分かってもらえる」と言うならそうしなさいな。否定しないどころか部分的には尊敬します。でも、それなら私の話を聞く必要も有りません。私は尺八での金の稼ぎ方を言ってるんであって、価値観などには容喙しません。はっきり言いますが、私といえども、これまで駄目だった「本格志向」で生活する方法などは皆目見当がつきません。
カルチャーの開始方法はこれまでも書いて来ました。相手に「修行勉強」を求めないという事も言いましたよね。尺八を「何の音楽経験も無い人がイイカゲンな気持ちで始められる楽器」と捉えるのです。ユメユメ冗談か何かの逆説だと採りなさんな。「イイカゲンな気持ち」で始められない様な楽器に未来なんかネエよ。尺八の場合、これまでは、やってる事はイイカゲンのくせに口でだけは「芸術教育勅語」が有りました。
ともかく今ほど65才過ぎの人が「伝統文化」に気持ちが向き始めた時って無かったんじゃないの? 後はセオリーを外さなければ良いのですからね。年百万が現時点での目安ですが、その先が急激に開ける可能性だって出てきました。
相撲に入って廃業した人の数は大変なものだと思いますが、その割には元力士は私の周りでは、あまり目につきません。東京にいた頃は随分と知り合いにいたんですよ。プロレスラーを除くと、ほとんどがチャンコ料理屋でした。でも、それ以外は?引退した後でも体格が体格ですから、目だつはずですがね。法政大学三曲会にも池田さんや永田菅堂などブタの様に太ったヤツが何人かいましたが、それは単なるデブであって、相撲体型ではありません。
野球やサッカーですとねえ、引退してからだって少年相手や学校で指導する等で別に道を探せると思うんです。ボクシングだと体格までは普通人ですよね、ですから一般人に紛れて普通に仕事しています。プロレスは引退が有るような無いような。でも、ある程度に顔が売れていたら借金をしてスナックとか飲食店を開業していますね。
だけど相撲だとツブシがきかないでしょ。相撲の辛さは若い時に胃を大きくされてしまう事です。体や胃腸を元に戻すのは大変です。でも目につかない事からして、それなりに正常近くに戻しているのでしょう。
一つ救いが有るとすれば、物にならなくて廃業するにしても極く若いという点です。ある程度の年齢になっている人の場合は、少しは名が知られていてタニマチもそれなりにいますから飲食店くらい開けるでしょう。でも、それだってワンチャレンジです。私の住んでいる町でも前は引退力士がチャンコ屋を開業しましたが、2年はもたなかったと思います。その後でどうなったか他人事ですが気にかかりました。
引退、もっとはっきり言うと芽が出なかった後での道。そこに見通しが有りさえすれば若い人がチャレンジしやすいでしょう。ここを尺八の場合で探ってみてみましょうよ。
まず尺八の場合だとプロを諦める時はかなり歳を喰っているという事がネックです。10年やっても尺八プロの見込みが立たなくて普通の仕事に就くとします。経験も無い人の中途就職ですから、当然非正規、運良く正規社員だとしても給与は低いと思います。「若い時の夢の代償」としては高すぎますから、途方にくれるのが怖くて若い人が容易くチャレンジしないのでしょう。ではどうするか?
20年前ですと尺八は特技たりえなかった。勤め人になってしまったら、近所の御隠居さん相手にセイゼイ,2、3人の弟子を教えて、月2万程度を稼げればオンの字でしたが、実はそれすら難しかった。「人削り」で仕事の形態が変わってしまったので、外の事はのナカナカ予定通リには行きませんでしたからね。
それがここに来て霧が晴れ始めました。35才の非正規の中途採用で正規社員より年収で2百万円少ないとしましょうよ、これ百万円なら詰められますよ。
もうキッパリと尺八教授はシルバービジネスだと割り切るんですよ。それでカルチャー講習に出るんです。言っときますけど本格志向でカルチャーセンターでやるようなら、これまでの繰り返しです。「本物を追及すれば必ず分かってもらえる」と言うならそうしなさいな。否定しないどころか部分的には尊敬します。でも、それなら私の話を聞く必要も有りません。私は尺八での金の稼ぎ方を言ってるんであって、価値観などには容喙しません。はっきり言いますが、私といえども、これまで駄目だった「本格志向」で生活する方法などは皆目見当がつきません。
カルチャーの開始方法はこれまでも書いて来ました。相手に「修行勉強」を求めないという事も言いましたよね。尺八を「何の音楽経験も無い人がイイカゲンな気持ちで始められる楽器」と捉えるのです。ユメユメ冗談か何かの逆説だと採りなさんな。「イイカゲンな気持ち」で始められない様な楽器に未来なんかネエよ。尺八の場合、これまでは、やってる事はイイカゲンのくせに口でだけは「芸術教育勅語」が有りました。
ともかく今ほど65才過ぎの人が「伝統文化」に気持ちが向き始めた時って無かったんじゃないの? 後はセオリーを外さなければ良いのですからね。年百万が現時点での目安ですが、その先が急激に開ける可能性だって出てきました。
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