九州展示会が終わっての事
- 2017/04/08
- 21:50
九州展示会が終わりました。それで結果はと言うと、鹿児島8本、福岡10本、北九州市6本、計24本。これが3か所で売れた尺八の合計です。
これがどういう数字であれ、前、そう10年前には福岡で2日間でこれ以上売れました。2005年には北九州市の小倉で2日間やり売れた尺八は29本でした。大雑把に言って展示会では嘗ての6割しか出ないという事です。それどころか、もうすでに尺八は市場としては壊滅している県が幾つも有ります。新しく加入してくる人がいないので、今いる平均73才の人達がいなくなると消滅してしまう地域です。勿論、私はそういった場所では展示会を開催しませんが、それでも良く事情が分からない為に痛い目に逢う事も有ります。3か所開催にしているのは、そのリスクを低くする為に外なりません。
日頃の注文も、私の所くらい「流や社中に属さないで尺八を吹こう」と考えている人達を取り込んでいる所は他には無いですが、それでも15年前から比べると、やはり6割です。それを昔は無かった海外需要が年百本程度は補っていますが、私の邦星堂と言えども退潮は明らかです。
では見通しは暗いのかと問われれば「否」です。中国からは「邦星堂の尺八なら有れば有るだけ送ってくれ」と言われ、生産が間に合わないのです。
「総量は減っているんだろう。それでどうして?」とは至極モットモな疑問です。理由は簡単、私をはじめ嘗てあれほど強力だった龍水、欧秀、拙外といったスタッフ達が70近くなって昔の様に生産出来なくなってしまったんですよ。甥と長男では到底カバーできません。
このままでは旺盛な海外需要にブレーキをかける事になりかねません。ひいては、せっかく「日本的思考」を離れて無秩序に羽ばたいて、大きな可能性が見えてきた尺八が失速する事だって有り得ます。まさか昔の様に、尺八の可能性を極く狭く限定していた「矮小な尺八界」に戻るとまでは、いくら私でも思わないですが、それより新しい時代局面に対応できなくて起こる全体的な地盤沈下が心配です。何故なら日本においてだって99パーセントの人は尺八になんか興味が無いんですもの。
幸い今では尺八の海外生産が年毎に増えて来ています。「誰かに習ったの?」と外国人製管師に訊くと「イイエ」と皆が嗤います。そう尺八製作って吹く技術と研究心さえあれば習わなくても出来る程度のものなんです。それに製管師の多くが技術公開を拒んでいる現実が有るからこそ外国人は独学でやるのですが、それでは情報不足で、あるラインを越えられません。だからこそ「トッピな発想」を尺八製作に持ちこんでいる割には大した事が出来ないでいます。
もっと情報公開をして外国人製管師を殖やす事が海外市場を大きくして、結果として自分の市場も大きく出来ると思うんです。ですから、私は誰であれ尺八製作の希望をお持ちの人には、これまでも相談に乗っていましたが、どうやら中国での尺八製作が本格化しそうですな。
今来ている話、もう少し具体化したら公表します。
これがどういう数字であれ、前、そう10年前には福岡で2日間でこれ以上売れました。2005年には北九州市の小倉で2日間やり売れた尺八は29本でした。大雑把に言って展示会では嘗ての6割しか出ないという事です。それどころか、もうすでに尺八は市場としては壊滅している県が幾つも有ります。新しく加入してくる人がいないので、今いる平均73才の人達がいなくなると消滅してしまう地域です。勿論、私はそういった場所では展示会を開催しませんが、それでも良く事情が分からない為に痛い目に逢う事も有ります。3か所開催にしているのは、そのリスクを低くする為に外なりません。
日頃の注文も、私の所くらい「流や社中に属さないで尺八を吹こう」と考えている人達を取り込んでいる所は他には無いですが、それでも15年前から比べると、やはり6割です。それを昔は無かった海外需要が年百本程度は補っていますが、私の邦星堂と言えども退潮は明らかです。
では見通しは暗いのかと問われれば「否」です。中国からは「邦星堂の尺八なら有れば有るだけ送ってくれ」と言われ、生産が間に合わないのです。
「総量は減っているんだろう。それでどうして?」とは至極モットモな疑問です。理由は簡単、私をはじめ嘗てあれほど強力だった龍水、欧秀、拙外といったスタッフ達が70近くなって昔の様に生産出来なくなってしまったんですよ。甥と長男では到底カバーできません。
このままでは旺盛な海外需要にブレーキをかける事になりかねません。ひいては、せっかく「日本的思考」を離れて無秩序に羽ばたいて、大きな可能性が見えてきた尺八が失速する事だって有り得ます。まさか昔の様に、尺八の可能性を極く狭く限定していた「矮小な尺八界」に戻るとまでは、いくら私でも思わないですが、それより新しい時代局面に対応できなくて起こる全体的な地盤沈下が心配です。何故なら日本においてだって99パーセントの人は尺八になんか興味が無いんですもの。
幸い今では尺八の海外生産が年毎に増えて来ています。「誰かに習ったの?」と外国人製管師に訊くと「イイエ」と皆が嗤います。そう尺八製作って吹く技術と研究心さえあれば習わなくても出来る程度のものなんです。それに製管師の多くが技術公開を拒んでいる現実が有るからこそ外国人は独学でやるのですが、それでは情報不足で、あるラインを越えられません。だからこそ「トッピな発想」を尺八製作に持ちこんでいる割には大した事が出来ないでいます。
もっと情報公開をして外国人製管師を殖やす事が海外市場を大きくして、結果として自分の市場も大きく出来ると思うんです。ですから、私は誰であれ尺八製作の希望をお持ちの人には、これまでも相談に乗っていましたが、どうやら中国での尺八製作が本格化しそうですな。
今来ている話、もう少し具体化したら公表します。
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