尺八の現地生産
- 2017/04/15
- 21:36
今日いらした方は神奈川県西部の尺八カルチャーで20人くらい教えています。「教えてくれ」と人がいくらでも来るそうです。ただし無料。有料になると見事に閑古鳥が鳴くそうです。つまりカルチャーでは尺八はそういう扱いです。老人センターにも頻繁に演奏に行きますが、はじめ古典をやって顰蹙をかったそうです。これが今の尺八の傾向の一面です。
「無料カルチャーの人達にも、せめて尺八は買ってもらいたい。竹製で1本3~4万なら何とか説得出来ると思う」と言われました。尺八を長い間吹いてきた人だって、今や「10万円」だと言うと悩んだ末に買わない時代ですから、大半の製管師が開店休業の苦境に在るのは当然です。
20年前に4百人以上の顧客を持っていた人でなければ、今はやっていけっこないですよ。単純計算で20年前に4百だったら現在は半分というのが順当な所でしょう。しかも20年前だと顧客5人につき1本が年間に出る尺八数でしたが、広く「行き渡り現象」の起きた現在では7,8人に1本ですね。
年30本以下の数少ない販売数で生活するには、高い価格でも容認する余程にディ―プなファンを獲得するオンリーワン技術が無いと無理ですし、それでも海外市場を持たない限り、もう10年しないで行き詰まります。
今さらになって、こう言うのも去年くらいから尺八の海外生産が活発化する兆候が出て来たからです。
もともと現地生産の尺八は有ったのです。アメリカでは需要の大半をアメリカ人製管師が賄っているまでになりましたし、台湾でも年にすると30本くらいは台湾製尺八ですかね。1本だいたい日本円で6~10万です。中国製管の実態は良く分かりませんが、それでも年間百本以下ということは無いでしょう。
こういう事態になったのも日本の製管師は地理的、あるいはコミニケート能力の問題が有って、現在では、それが重大なハンデイとなっています。尺八みたいにショッチュウ修理や手直しが必要な楽器は、現地市場が大きくなれば、もう現地生産に主流が移るのは当たり前です。
7月には台湾から製管の本格習得の為に洞簫製作の第一人者が来ます。もうかなり分かっているので、半月の滞在予定は最後のツメです。
台湾だけでなく技術未熟の中国製管師でも、「インターネット知識ではなく本格的に習得したい」と言う人が続々と出て来ています。それだけ尺八は「商売になる」と狙われているんですよ。何ら不思議な事ではありません。これまでの「製造販売」の一般的な歴史に遅まきながら尺八も参加したにすぎません。
こういう現況に対しては様々な見解が有るでしょう。でも、こういう事を「素晴らしい時代の到来」と捉える私みたいな者も、また存在している以上は、反対の見解の人の数と関係無く、事態は進みます。
「無料カルチャーの人達にも、せめて尺八は買ってもらいたい。竹製で1本3~4万なら何とか説得出来ると思う」と言われました。尺八を長い間吹いてきた人だって、今や「10万円」だと言うと悩んだ末に買わない時代ですから、大半の製管師が開店休業の苦境に在るのは当然です。
20年前に4百人以上の顧客を持っていた人でなければ、今はやっていけっこないですよ。単純計算で20年前に4百だったら現在は半分というのが順当な所でしょう。しかも20年前だと顧客5人につき1本が年間に出る尺八数でしたが、広く「行き渡り現象」の起きた現在では7,8人に1本ですね。
年30本以下の数少ない販売数で生活するには、高い価格でも容認する余程にディ―プなファンを獲得するオンリーワン技術が無いと無理ですし、それでも海外市場を持たない限り、もう10年しないで行き詰まります。
今さらになって、こう言うのも去年くらいから尺八の海外生産が活発化する兆候が出て来たからです。
もともと現地生産の尺八は有ったのです。アメリカでは需要の大半をアメリカ人製管師が賄っているまでになりましたし、台湾でも年にすると30本くらいは台湾製尺八ですかね。1本だいたい日本円で6~10万です。中国製管の実態は良く分かりませんが、それでも年間百本以下ということは無いでしょう。
こういう事態になったのも日本の製管師は地理的、あるいはコミニケート能力の問題が有って、現在では、それが重大なハンデイとなっています。尺八みたいにショッチュウ修理や手直しが必要な楽器は、現地市場が大きくなれば、もう現地生産に主流が移るのは当たり前です。
7月には台湾から製管の本格習得の為に洞簫製作の第一人者が来ます。もうかなり分かっているので、半月の滞在予定は最後のツメです。
台湾だけでなく技術未熟の中国製管師でも、「インターネット知識ではなく本格的に習得したい」と言う人が続々と出て来ています。それだけ尺八は「商売になる」と狙われているんですよ。何ら不思議な事ではありません。これまでの「製造販売」の一般的な歴史に遅まきながら尺八も参加したにすぎません。
こういう現況に対しては様々な見解が有るでしょう。でも、こういう事を「素晴らしい時代の到来」と捉える私みたいな者も、また存在している以上は、反対の見解の人の数と関係無く、事態は進みます。
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