尺八業の矜持
- 2017/06/07
- 23:06
南京で古楽器商を営むエリカ・ジョ(曹)さんが上海に尺八センターを開きました。尺八の展示販売、講習、実演はもとより古い尺八の展示、歴史、現状、製管など、あるゆるを展示公開する場所の設置です。
これは、これまで日本では出来なかった。それを中国で、と言うより中国だから実現できました。
曹さんは7月から8月にかけて、日本に協力をあおぎに来ます。私は曹さんの希望する人に会えるようセッテングいたしますし、車で各方面に案内するつもりですが、彼から特に意見を求められない限り、言うがまま、ガイドに徹するつもりでいます。
日本尺八界の矮小な論理で、中国尺八界をコントロール出来ると考えるならば、それは見当違いですし、せっかくの「尺八の雄飛」の芽をつむことになります。
ただ、太古の昔から基本的に個人主義者である中国人ですから、まあ杞憂でしょう。時代錯誤の組織論に顔で頷いても本気で賛同するわきゃないですわな。
大切な事は機会均等、自由競争です。公平な競争の無い世界が発展するわけないですよ。
ただ、ここに困った点が有ります。古管です。私は志村哲先生と「ねいろ」の石田さんを紹介するつもりですし、先方も「是非に」と言っています。神田可游さんは私とは互いに関係を持たないので、邦楽ジャーナルの田中社長を紹介して、彼から紹介してもらうという事で話が付きました。
ただ、古管はアブナイ。曹さんの集めている古管を南京で見ましたが、随分とイカガワシイ尺八が混じっていました。どういう経路で中国に出回ったかは不明ですが、このあたりの交通整理が必要です。
今の日本で、少なくとも志村、神田、石田の御三方から「本物ともニセモノとも断定できない」という評価を得れば、とりあえずは他から異議は出ないでしょう。でも、テレビ等での古管評価で、何も知らない人が信じられない根拠で評価している現状が有る以上は、放置すると後世に禍根を残すと思います。テレビはショーとしてですから別に怒ってはいないですよ。
でも、この点について私がアドヴァイス出来るのは上記御三方の協力を得る事くらいでしかありません。
私が心配するのは古管の海外流出でも日本尺八界の信用失墜でもありません。中国で起きている「日本古物ブーム」の高まりも、たかが尺八がどうであれ、それによって水がさされるとも思っていない。
尺八を扱う者として、機会均等、自由競争、優勝劣敗、適者生存などは当然に希望しますが、、この点に関しては、仮に一時の跛行現象は起きても、現実主義者揃いの中国ですから、極めて早期に実現するでしょう。
でも、残る闇の部分が古管です。ここでは競争原理が働かない。信用信頼だけの世界です。そして、そういう所だけは嘘と真が不分明な尺八界が、これまでともかくも胸を張れた数少ない部分です。尺八に携わる人達は潔癖でしたからね。ですから、ここまで崩れたくない。
この機会に「古管判定のルールの設定」について、私も率直に上記の方々と話しあってみようと思います。
これは、これまで日本では出来なかった。それを中国で、と言うより中国だから実現できました。
曹さんは7月から8月にかけて、日本に協力をあおぎに来ます。私は曹さんの希望する人に会えるようセッテングいたしますし、車で各方面に案内するつもりですが、彼から特に意見を求められない限り、言うがまま、ガイドに徹するつもりでいます。
日本尺八界の矮小な論理で、中国尺八界をコントロール出来ると考えるならば、それは見当違いですし、せっかくの「尺八の雄飛」の芽をつむことになります。
ただ、太古の昔から基本的に個人主義者である中国人ですから、まあ杞憂でしょう。時代錯誤の組織論に顔で頷いても本気で賛同するわきゃないですわな。
大切な事は機会均等、自由競争です。公平な競争の無い世界が発展するわけないですよ。
ただ、ここに困った点が有ります。古管です。私は志村哲先生と「ねいろ」の石田さんを紹介するつもりですし、先方も「是非に」と言っています。神田可游さんは私とは互いに関係を持たないので、邦楽ジャーナルの田中社長を紹介して、彼から紹介してもらうという事で話が付きました。
ただ、古管はアブナイ。曹さんの集めている古管を南京で見ましたが、随分とイカガワシイ尺八が混じっていました。どういう経路で中国に出回ったかは不明ですが、このあたりの交通整理が必要です。
今の日本で、少なくとも志村、神田、石田の御三方から「本物ともニセモノとも断定できない」という評価を得れば、とりあえずは他から異議は出ないでしょう。でも、テレビ等での古管評価で、何も知らない人が信じられない根拠で評価している現状が有る以上は、放置すると後世に禍根を残すと思います。テレビはショーとしてですから別に怒ってはいないですよ。
でも、この点について私がアドヴァイス出来るのは上記御三方の協力を得る事くらいでしかありません。
私が心配するのは古管の海外流出でも日本尺八界の信用失墜でもありません。中国で起きている「日本古物ブーム」の高まりも、たかが尺八がどうであれ、それによって水がさされるとも思っていない。
尺八を扱う者として、機会均等、自由競争、優勝劣敗、適者生存などは当然に希望しますが、、この点に関しては、仮に一時の跛行現象は起きても、現実主義者揃いの中国ですから、極めて早期に実現するでしょう。
でも、残る闇の部分が古管です。ここでは競争原理が働かない。信用信頼だけの世界です。そして、そういう所だけは嘘と真が不分明な尺八界が、これまでともかくも胸を張れた数少ない部分です。尺八に携わる人達は潔癖でしたからね。ですから、ここまで崩れたくない。
この機会に「古管判定のルールの設定」について、私も率直に上記の方々と話しあってみようと思います。
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