機会均等
- 2017/08/07
- 20:10
今月の3日から昨日6日まで、中国人の相手で、彼らの希望する製管師の所を車でまわりました。
これには事情が有ります。彼らが作った上海の尺八センター、そこで展示販売する尺八が思うように入手出来ない。メールを送っても無視される。そこで私が「何とかしてほしい」と相談されました。
彼らの希望した製管師は尾崎澤山、引地容山、三塚泉州、そして地無し尺八の弾真空です。当然どの人とも私は面識が有りますので、「それなら私が口利きをしましょう」と事前にアポイントをとって回りました。
それ以外に邦楽ジャーナルの田中さん、目白の懐かしい三浦のオバちゃん、上海のセンターでは古管の展示も有るので「ね色」の石田さん、そして私の関係3か所ですから、とてもハードなツアーでした。
彼らは東京に来る前に、大阪で永廣真山、小林一城、星梵竹と会ってきており、また私の処へ来る直前には群馬の木村筦山の所に行っていますし、今回はスケジュール的に無理でしたが、ジョン・ネプチューンと三浦龍畝も紹介してほしいと言われました。
どうです、このメンバー。これが中国で要望が多い銘柄なのです。中国人って良く知ってますでしょ・・・。
一緒に回って分かった事。みんな外国からのメールには容易く反応しない。もっとはっきり言えば無視に近い状態だという現実です。どうして返信しないのか訊きましたとも。
皆が、これまで外国との取引でイヤな思いをしていました。ですから、信用に欠ける外国の「一見さんメール」には反応しなくなったのです。
幸い面談して良く説明して、全員と基本的な合意には達しまして、私も顔が立ちました。
簡単に言うと、前払い、定価の25~30%引き、返品不可。これで中国に送る事が可能というのが私の案内した全員の提示条件でした。
「こんな条件なら取引が成立して当たり前だ」と思いますか?ここまでの合意にすら、私が口添えしても平均して1人2時間かかったのですよ。
送ったメールが無視されるので、これまで外国人には、日本に来て直接に製管師を訪問する以外には買う手段の無かった業界最優秀の銘柄尺八が、上海のセンターのホームページにアップされた写真で全世界の人が購入出来ることになりました。写真を見て世界中何処からでも、写真の尺八を注文すれば、前払いですが実物が1週間で手元に届くのです。「気に入らない場合はどうする?」って。その場合はセンターの責任で次の人に売る。この銘柄を写真で見ていてさえ返品するような人なら、余程に下手かまたはウマ過ぎるのですから、やはり大変でしょうが日本に来て買うしかないでしょう。そういう製管師が揃いました。
それに私や関西勢は委託展示にも応じています。
つくずく私って人格者だと思いませんか?競争相手を増やすだけで、自分には一銭の得にもならないことに骨を折るのですから。とは言え実は自分にも得になります。世界の人が自由に誰の尺八でも買えてこその「尺八の世界展開」です。その結果、尺八の市場が、これまでの何倍にも膨れ上がる可能性が有ります。
個人の伝手や会派の都合で、決まりきった銘柄しか入手出来ないなんて全くナンセンスです。自由な市場で自由な競争が有ってこそ楽器は狭い籠から出て羽ばたけるのです。商業主義や競争の無い所に努力は必要無く、したがって品質の向上も有りません。
ですから、今回、私なりに大きな仕事をしたと思っています。
それに競争に負ける心配が無いからこそ機会均等・自由競争を推し進められる。まあ、自慢と自己賛美は私の取柄ですから我慢していただくとして、上海の尺八センターは予想以上の規模で、写真を見て皆が驚いていました。
驚くのは、今年の年末には蘇州にも同規模の物がオープンする事です。社長の曹さんはまだ30歳ですが、その能力、度胸、覇気、40年前の私とそっくりです。
それは置いておいて、私自身は10年内外で尺八の中心は人口的にも市場規模でも中国に移るのではないかと思っています。流や会が、まだ残骸であるにしろ残っている日本と、初めから無い中国とでは伸びしろが違います。
でも、10年や20年では演奏と製管は、なお日本に追いつけません。
これには事情が有ります。彼らが作った上海の尺八センター、そこで展示販売する尺八が思うように入手出来ない。メールを送っても無視される。そこで私が「何とかしてほしい」と相談されました。
彼らの希望した製管師は尾崎澤山、引地容山、三塚泉州、そして地無し尺八の弾真空です。当然どの人とも私は面識が有りますので、「それなら私が口利きをしましょう」と事前にアポイントをとって回りました。
それ以外に邦楽ジャーナルの田中さん、目白の懐かしい三浦のオバちゃん、上海のセンターでは古管の展示も有るので「ね色」の石田さん、そして私の関係3か所ですから、とてもハードなツアーでした。
彼らは東京に来る前に、大阪で永廣真山、小林一城、星梵竹と会ってきており、また私の処へ来る直前には群馬の木村筦山の所に行っていますし、今回はスケジュール的に無理でしたが、ジョン・ネプチューンと三浦龍畝も紹介してほしいと言われました。
どうです、このメンバー。これが中国で要望が多い銘柄なのです。中国人って良く知ってますでしょ・・・。
一緒に回って分かった事。みんな外国からのメールには容易く反応しない。もっとはっきり言えば無視に近い状態だという現実です。どうして返信しないのか訊きましたとも。
皆が、これまで外国との取引でイヤな思いをしていました。ですから、信用に欠ける外国の「一見さんメール」には反応しなくなったのです。
幸い面談して良く説明して、全員と基本的な合意には達しまして、私も顔が立ちました。
簡単に言うと、前払い、定価の25~30%引き、返品不可。これで中国に送る事が可能というのが私の案内した全員の提示条件でした。
「こんな条件なら取引が成立して当たり前だ」と思いますか?ここまでの合意にすら、私が口添えしても平均して1人2時間かかったのですよ。
送ったメールが無視されるので、これまで外国人には、日本に来て直接に製管師を訪問する以外には買う手段の無かった業界最優秀の銘柄尺八が、上海のセンターのホームページにアップされた写真で全世界の人が購入出来ることになりました。写真を見て世界中何処からでも、写真の尺八を注文すれば、前払いですが実物が1週間で手元に届くのです。「気に入らない場合はどうする?」って。その場合はセンターの責任で次の人に売る。この銘柄を写真で見ていてさえ返品するような人なら、余程に下手かまたはウマ過ぎるのですから、やはり大変でしょうが日本に来て買うしかないでしょう。そういう製管師が揃いました。
それに私や関西勢は委託展示にも応じています。
つくずく私って人格者だと思いませんか?競争相手を増やすだけで、自分には一銭の得にもならないことに骨を折るのですから。とは言え実は自分にも得になります。世界の人が自由に誰の尺八でも買えてこその「尺八の世界展開」です。その結果、尺八の市場が、これまでの何倍にも膨れ上がる可能性が有ります。
個人の伝手や会派の都合で、決まりきった銘柄しか入手出来ないなんて全くナンセンスです。自由な市場で自由な競争が有ってこそ楽器は狭い籠から出て羽ばたけるのです。商業主義や競争の無い所に努力は必要無く、したがって品質の向上も有りません。
ですから、今回、私なりに大きな仕事をしたと思っています。
それに競争に負ける心配が無いからこそ機会均等・自由競争を推し進められる。まあ、自慢と自己賛美は私の取柄ですから我慢していただくとして、上海の尺八センターは予想以上の規模で、写真を見て皆が驚いていました。
驚くのは、今年の年末には蘇州にも同規模の物がオープンする事です。社長の曹さんはまだ30歳ですが、その能力、度胸、覇気、40年前の私とそっくりです。
それは置いておいて、私自身は10年内外で尺八の中心は人口的にも市場規模でも中国に移るのではないかと思っています。流や会が、まだ残骸であるにしろ残っている日本と、初めから無い中国とでは伸びしろが違います。
でも、10年や20年では演奏と製管は、なお日本に追いつけません。
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