女流
- 2017/09/16
- 11:14
日本の世界に誇る偉観として、古代において女流文学というものがジャンルとして成立していたという事が有ります。万葉集にも夥しい女性の歌が入っていますし、平安時代にいたっては女性の方が文学の主流とも言えるくらいです。この様なことは世界の何処にも見られません。
では、ひるがえって中国や朝鮮では女流文化人っていなかったのでしょうか?私はそうとばかりは言えないと思うんですよ。たとえばですが、中国古典文学の中で「才女」として、しばしば名が挙がる人達がいます。卓文君、班昭、蔡文姫、謝道蘊なんかです。でも、「じゃ、この人達の代表的な作品は?」と言われたら学者だって答えられませんよ。「統べて柳絮の・・・」とか言ったって、それ、作品じゃないでしょう。最近、再評価されている宋の李清照がいくらか知られているくらいではないですか。
でも、まとまった作品が無かったわけじゃないと思うんですよ。清の上流階級の生活を描いた有名な『紅楼夢』には、家の奥で女性達が活発に詩や歌をやり取りする様子が書いてあります。
同様に、朝鮮でも妓生達の才気溢れる「サロン文学」が語り草として伝わっています。ひとっころ李氏朝鮮の宮廷を題材にした「韓流時代ドラマ」が流行りましたから見た人も多いと思います。
でも、これらの事は「ジャンル」として文学史の上で確立したものではないですよね。何故か?「女だけの世界」として男が無関心だったからでしょう。
尺八って、多くの人のイメージでは今でも「男の楽器」ですよね。私の学生時代にも3年に一人くらいはクラブに女性は入って来てたんですよ。でも、昭和60年までで2年を超えてクラブに在籍した人はいなかった。当時にあって、その一番の原因は矢張り「シャクハチ」という言葉だと思うんです。
当時の事ですから、大学に入って邦楽クラブに入る、箏が有るから、ここまではいます。でも尺八を吹こうと考える娘ですから、スレッカラシの阿婆擦れはマアいませんや。その純情な娘が2年生になって準純情娘にやや成長しても、やはりシャクハチの別の意味、(そうよ、「女が男のチンボを咥える」のよ。他の意味が有っか?何じゃと、「露悪趣味」じゃと。バカ野郎、このブログの読者には外国人だっているんじゃ)、を知ってしまうと平静ではいられませんや。
勿論、尺八を吹く女性そのものは大正時代からいたのです。その多くが花柳界の女性で、つまりは宴席での芸ですから、「ジャンル」とはなりませんでした。中国や朝鮮の女性文学と同じく、狭い空間に閉ざされたままで外部世界に浸透しないのです。
尺八で女性が活躍しはじめたのは、私の知る限り平成になってからです。今は素晴らしい演奏者が多数出るまでになりました。パーセンテージの上からは、まだ男主流の状態ですが、それも時間の問題ですし、新しく尺八が広まった外国では、女性が尺八を吹く事が当たり前です。本当に有難い時代になったものです。
そして、ここが本題なのですが、今、上海の尺八センターである一音無心から日本から招聘したい尺八家の一覧が届きました。早期に招きたいメンバー20名弱の中に何人かの女性が入っています。
11月初めに正式にブッキングルートが決まるまでは、あまり先走しった事は言えませんが、いずれにしろ女性尺八家が中国に招かれるという事は嬉しい。
中国はじめ外国では女性尺八吹きが多いので、今の優れた技量を持つ女性尺八家が行けば、それは大きな刺激になりますよ。
優れた技量を持つ女性尺八家も、「特殊なケース」と受け止められる環境下では大きく羽ばたけません。女性のプロが当たり前に存在しうる世界の確立。まず、その足掛かりに今回の中国サイドからの申し出はビッグチャンスだと思うんですよ。
では、ひるがえって中国や朝鮮では女流文化人っていなかったのでしょうか?私はそうとばかりは言えないと思うんですよ。たとえばですが、中国古典文学の中で「才女」として、しばしば名が挙がる人達がいます。卓文君、班昭、蔡文姫、謝道蘊なんかです。でも、「じゃ、この人達の代表的な作品は?」と言われたら学者だって答えられませんよ。「統べて柳絮の・・・」とか言ったって、それ、作品じゃないでしょう。最近、再評価されている宋の李清照がいくらか知られているくらいではないですか。
でも、まとまった作品が無かったわけじゃないと思うんですよ。清の上流階級の生活を描いた有名な『紅楼夢』には、家の奥で女性達が活発に詩や歌をやり取りする様子が書いてあります。
同様に、朝鮮でも妓生達の才気溢れる「サロン文学」が語り草として伝わっています。ひとっころ李氏朝鮮の宮廷を題材にした「韓流時代ドラマ」が流行りましたから見た人も多いと思います。
でも、これらの事は「ジャンル」として文学史の上で確立したものではないですよね。何故か?「女だけの世界」として男が無関心だったからでしょう。
尺八って、多くの人のイメージでは今でも「男の楽器」ですよね。私の学生時代にも3年に一人くらいはクラブに女性は入って来てたんですよ。でも、昭和60年までで2年を超えてクラブに在籍した人はいなかった。当時にあって、その一番の原因は矢張り「シャクハチ」という言葉だと思うんです。
当時の事ですから、大学に入って邦楽クラブに入る、箏が有るから、ここまではいます。でも尺八を吹こうと考える娘ですから、スレッカラシの阿婆擦れはマアいませんや。その純情な娘が2年生になって準純情娘にやや成長しても、やはりシャクハチの別の意味、(そうよ、「女が男のチンボを咥える」のよ。他の意味が有っか?何じゃと、「露悪趣味」じゃと。バカ野郎、このブログの読者には外国人だっているんじゃ)、を知ってしまうと平静ではいられませんや。
勿論、尺八を吹く女性そのものは大正時代からいたのです。その多くが花柳界の女性で、つまりは宴席での芸ですから、「ジャンル」とはなりませんでした。中国や朝鮮の女性文学と同じく、狭い空間に閉ざされたままで外部世界に浸透しないのです。
尺八で女性が活躍しはじめたのは、私の知る限り平成になってからです。今は素晴らしい演奏者が多数出るまでになりました。パーセンテージの上からは、まだ男主流の状態ですが、それも時間の問題ですし、新しく尺八が広まった外国では、女性が尺八を吹く事が当たり前です。本当に有難い時代になったものです。
そして、ここが本題なのですが、今、上海の尺八センターである一音無心から日本から招聘したい尺八家の一覧が届きました。早期に招きたいメンバー20名弱の中に何人かの女性が入っています。
11月初めに正式にブッキングルートが決まるまでは、あまり先走しった事は言えませんが、いずれにしろ女性尺八家が中国に招かれるという事は嬉しい。
中国はじめ外国では女性尺八吹きが多いので、今の優れた技量を持つ女性尺八家が行けば、それは大きな刺激になりますよ。
優れた技量を持つ女性尺八家も、「特殊なケース」と受け止められる環境下では大きく羽ばたけません。女性のプロが当たり前に存在しうる世界の確立。まず、その足掛かりに今回の中国サイドからの申し出はビッグチャンスだと思うんですよ。
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