今回、21日の土曜に彦根で展示会をやりました。丁度その日です、隣の東近江市でモモクロのライブが有り、普段は1時間1本しか電車が来ない無人駅の近くの会場に2日で3万人の人がつめかけました。流石
はももいろクローバーZです。5人が4人になっても動員力は変わらないですね。まさに「箱推し」健在。
5年前です。新横浜で展示会をやったおり、朝食を摂りにホテルを出ると、駅からの道を後から後から凄い数の人が流れてきました。まさか尺八の展示会に来た人だなんて、いくらオレでも思うわきゃないですわな。私って、そんなに図々しくないですよ。それで人に訊きましたよ。そしたらモモクロのライブが横浜スタジアムで有るんですと。
林鈴麟さん「チョット、大橋さん、どこへ行くんですか?」、石内蛍童「鯛山センセイ、ナニついて行こうとしてるんですか。これから展示会ですよ」。
一瞬我を忘れた事は事実だが、男なら事情がどうであれ、時には「モノノフ」にならなければいけない場合が有る・・・。
モモクロの支持層は広い。男女を問わず子供から青春期の若者。中年、さらには私の様に彼女達よりホンのチョットだけ年上の世代から上は90歳近い人(何だいイイトシをして、恥ずかしくないのかよ)までがファンです。どうして誰にでも支持されるのか?一言で言うと、ひたむきさ、活気、面白さ、耳に着く楽しいメロディー、活発なダンス、訓練精度の高さ、友達感覚、感謝の御辞儀、周りを笑顔にする、ファン同士が交流する。
「一言じゃないじゃないか」って、愚か者、ももいろクローバー様の魅力を一言なんかで言えるわけがねえだろう。これって全部これまでの尺八と真反対じゃねえかよ・・・。だから尺八が落ちぶれたのも一言なんかじゃ言えねえんだよ。
それにしても路上ライブからスタートして、よくここまでの存在にまでなったものです。彼女達は和のモチーフを大切にして、その為に和楽器を使う事も有ります。その延長として東京オリンピックの開会式のパフォーマンスががターゲットに入っています。他にも嵐とか乃木坂とか取りざたされていますが、これこそ今の日本の音楽文化でしょう。尺八を吹いているオジイチャン達だって、少し前とは違い今はロカビリー、ビートルズ世代ですもんね、スンナリ喉に落ちるでしょう。
モモクロがメンバーそれぞれイメージカラーを持っていることは知ってますよね。
百田、
玉井、
佐々木、
高城。前は
早見と
有実もいましたな。
真似したわけではないのですが、ウチの一門にもシンボルカラーが有ります。
龍水、
風道、
一朝、
嵐翠、
龍山、
雪童、そして助っ人の竹勇(白)はそのまま。変更は
蛍童、
銀鈴で、新しくデビューする
白水にはグレーを与えました。
、
別に色に意味など有りません。ただ識別を容易にする為だけです。展示会で並べても客が吹いてゴチャゴチャにしますもの。並べ直すのに便利だからです。
色に超自然の意味を見出すのは「陰陽五行説」に基ずく迷信ですわ。中国の歴代王朝は例えば唐が
土、宋が
火、清が
水という具合に、それぞれ色を持っています。「五行相克」の思想ですが、ナニ適当な理屈をつけて都合の良いように作り変えているんです。中でも王莽は「五行相生」とか理屈を新しく作って、過去の王朝に遡って大規模な変更をしました。それに協力した学者が劉歆です。
「尺八とは単に笛を意味する言葉」だと前に書きました。音の基本・黄鍾は1尺8寸の笛の筒音であり、象徴的な表現が名詞化しました。言わば6尺がフンドシ、3尺が獄門台を表す様なモノですよ。少し違うかな?
1尺8寸の長さは漢の制定から隋までの6百年で約8パーセント長くなっていますから、黄鍾は原理的に初めより少し低いわけです。そして「1尺8寸の笛の筒音が黄鍾」。この制定をしたのも劉歆です。
唐の時代になると、いきなり1尺は20パーセントも長くなります。それだと前の時代の習慣が残っているので、生活する上で不便が有り、そこで小尺というモノを作って、前王朝・隋の尺も制度として残しました。ですから古代尺八の黄鍾管は小尺の1尺8寸なのです。
スポンサーサイト