反則指示
- 2018/05/27
- 18:02
今度の暴行事件。これまで日本でアメリカンフットボールがこれほど話題になった事は無かったと思います。アメリカンフットボールは、かなり危険な競技で、球技でありながら格闘技の要素ももっています。
アメリカではあらゆるスポーツジャンルの中で人気ナンバーワンです。ただカナダとアメリカ以外では人気が無く、日本では「知られざるスポーツ」と言って良いでしょう。その証拠にアメリカンフットボールの選手の名前、過去に遡っても良いですけど、誰か1人でも言えますか?
日本人の中で、アメリカンフットボールの選手の名前を少しでも知っているとすれば、それはむしろプロレスファン達です。かなりの人数がプロレスラーに転向しましたものね。
昔、ネプチューン海山と話していてプロレスの話になった事が有りました。1980年代までのアメリカですと、プロレスの興行形態が日本と異なっていた為に、全米の誰もが知っているプロレスラーとかはいませんでしたし、それよりプロレスそのものもマイナーでした。メジャー化した1950年代とか1990年代とは違います。ですからネプチューンも「興味無いし知らないよ。でもアーニー・ラッドは知っている」と言いました。日本では「黒い毒蜘蛛」と呼ばれた、ジャイアント馬場そっくりの黒人の巨漢選手です。
「そうだよな、ラッドはアメフトの大スターだったし、それにサンディエゴ・チャージャーズだから貴方の地元ですもんね」と答えた事を覚えています。{彼の出身地はオークランドですが当時はサンディエゴで通っていました。}
アメフトは、その突進力を生かしたショルダータックルでプロレスに新しい魅力を加えました。何しろ初めての実験ケースのウエイン・マンがいきなり世界チャンピオンです。「いくらショーだって、やりすぎだ」と戦前においてすら顰蹙をかったと言います。私達の年代の者はサンフランシスコ・フォーティナイナーズのレオ・ノメリー二を憶えているでしょう。タックルで百キロを越えたレスラーが本当に吹き飛ばされるんです。おそらくはオートバイが低速でぶつかって来たのと同等の衝撃が有るのでしょう。
蓄積される体へのダメージは、ボクシングとまではいかなくともプロレスの比ではない事は素人の私でも分かります。プロレスラーとして大成功した人も多いですが、その成功者の大半は高校大学でアマレスもやっていました。それほどに一般化した競技だと言う事です。私も「大学のアメフト部のコーチで年俸8億円とる人がいる」と聞き驚いてしまいました。
今度の事件は多分、監督の指示は有ったんでしょうし、それより程度問題で逸脱行為そのものは日常茶飯事なのでしょう。タックルをかけた後のテレビ画像を見れば誰でもそう思いますよ。周りが慌てている様子が無いですからね。でも、全然警戒していないところを後ろからタックルを喰らったら堪ったもんじゃないですね。
今はまだ仕掛けた学生に同情が集まっていますが、監督やコーチの本音は「潰せとは指示したが、あんなアカラサマな事をやるバカがいるか。下手くそメ」と言う所ではないですかな?テレビのニュース番組は報道と同時にショーでもありますので、その辺り本当は分かっていて建前を言うのですがね。
プロ野球やサッカーでも故意かミスか分からないキワドイ事で乱闘になったりします。「プロ野球選手ならビーンボールを恐れていては商売にならない」と言われますが、これで大怪我をした人も事実いましたし、選手寿命を絶たれた人だっています。球技でさえこうですから、まして格闘技では「本気で潰す」は有ると皆が思っています。はっきりと口に出して証言した被害者は何人もいますしね。
でも、それが故意だとすれば、やはりスポーツマンシップに反するでしょう。「勝つために多少はルール違反をしても良い」というのは私は「有り」だと思います。でもファンに呆れられたりしたら駄目。まして相手に怪我をさせるなんてモッテノホカです。そのライン引きではないかと思うんですよ。
上の人に理不尽な指示をされた時はサラリーマンの人はどう対処しているんですか?尺八界なら無いと思いますか?これから私が言う事は尺八に関する実話です。
西日本のある製管師が、住居からは離れた西日本の某大都市で展示会をやりました。その当日、5人ほどの集団が入場して、大勢の客の前で口々に並んでいる尺八を酷評しました。全員がそこの都市を地盤とする製管師の吹奏の弟子です。その師匠から直接的な支持が有ったかどうかは分かりません。多分その製管師の人柄からいって無かったと思います。
こういう変な事は、ホンの十数年前までの尺八界ではシバシバ耳にしました。演奏間際になって尺八家がゴネて条件アップをさせた。気に入らない者が出ている演奏会に出演予定の弟子にストップをかけた。会を止めた人の所へ師匠の意を受けた弟子が行き「免状の返還と免状料の倍返し」を要求した。もっと酷いヒドイケース(師匠の命令で事件にかかわらされた弟子がノイローゼになり、自殺か事故か分からないが若くして死亡した)も有ります。いずれも人に知られた尺八家のケースです。
尺八では、こういう強い支配力を師匠が発揮する事は今は有りません。こういう反則に類する指示は昔は大なり小なり有ったものです。今は無いのは、尺八の教授産業の面が落ちぶれて、「師匠の無理な要求をきいたって何も良い事なんか無い」と皆が思う様な時代になった事も有るし、師匠にそこまでの感情を持たなくなったことも有ると思います。
でも、芸でも勝負事でも程度こそあれ、強く(うまく)なる為には無理は有りましょう。「それでも良い」と言う人だっておりましょう。今の何にでも優しさを求める風潮、これが先に行って、はたして良いことか悪いことか、テレビなんかの大衆迎合では片付かない問題だと思います。「スポコン」を支持している者だって、まだいるんですよ。だってオトナなんだから自分で判断すれば良いと思うんです。
アメリカではあらゆるスポーツジャンルの中で人気ナンバーワンです。ただカナダとアメリカ以外では人気が無く、日本では「知られざるスポーツ」と言って良いでしょう。その証拠にアメリカンフットボールの選手の名前、過去に遡っても良いですけど、誰か1人でも言えますか?
日本人の中で、アメリカンフットボールの選手の名前を少しでも知っているとすれば、それはむしろプロレスファン達です。かなりの人数がプロレスラーに転向しましたものね。
昔、ネプチューン海山と話していてプロレスの話になった事が有りました。1980年代までのアメリカですと、プロレスの興行形態が日本と異なっていた為に、全米の誰もが知っているプロレスラーとかはいませんでしたし、それよりプロレスそのものもマイナーでした。メジャー化した1950年代とか1990年代とは違います。ですからネプチューンも「興味無いし知らないよ。でもアーニー・ラッドは知っている」と言いました。日本では「黒い毒蜘蛛」と呼ばれた、ジャイアント馬場そっくりの黒人の巨漢選手です。
「そうだよな、ラッドはアメフトの大スターだったし、それにサンディエゴ・チャージャーズだから貴方の地元ですもんね」と答えた事を覚えています。{彼の出身地はオークランドですが当時はサンディエゴで通っていました。}
アメフトは、その突進力を生かしたショルダータックルでプロレスに新しい魅力を加えました。何しろ初めての実験ケースのウエイン・マンがいきなり世界チャンピオンです。「いくらショーだって、やりすぎだ」と戦前においてすら顰蹙をかったと言います。私達の年代の者はサンフランシスコ・フォーティナイナーズのレオ・ノメリー二を憶えているでしょう。タックルで百キロを越えたレスラーが本当に吹き飛ばされるんです。おそらくはオートバイが低速でぶつかって来たのと同等の衝撃が有るのでしょう。
蓄積される体へのダメージは、ボクシングとまではいかなくともプロレスの比ではない事は素人の私でも分かります。プロレスラーとして大成功した人も多いですが、その成功者の大半は高校大学でアマレスもやっていました。それほどに一般化した競技だと言う事です。私も「大学のアメフト部のコーチで年俸8億円とる人がいる」と聞き驚いてしまいました。
今度の事件は多分、監督の指示は有ったんでしょうし、それより程度問題で逸脱行為そのものは日常茶飯事なのでしょう。タックルをかけた後のテレビ画像を見れば誰でもそう思いますよ。周りが慌てている様子が無いですからね。でも、全然警戒していないところを後ろからタックルを喰らったら堪ったもんじゃないですね。
今はまだ仕掛けた学生に同情が集まっていますが、監督やコーチの本音は「潰せとは指示したが、あんなアカラサマな事をやるバカがいるか。下手くそメ」と言う所ではないですかな?テレビのニュース番組は報道と同時にショーでもありますので、その辺り本当は分かっていて建前を言うのですがね。
プロ野球やサッカーでも故意かミスか分からないキワドイ事で乱闘になったりします。「プロ野球選手ならビーンボールを恐れていては商売にならない」と言われますが、これで大怪我をした人も事実いましたし、選手寿命を絶たれた人だっています。球技でさえこうですから、まして格闘技では「本気で潰す」は有ると皆が思っています。はっきりと口に出して証言した被害者は何人もいますしね。
でも、それが故意だとすれば、やはりスポーツマンシップに反するでしょう。「勝つために多少はルール違反をしても良い」というのは私は「有り」だと思います。でもファンに呆れられたりしたら駄目。まして相手に怪我をさせるなんてモッテノホカです。そのライン引きではないかと思うんですよ。
上の人に理不尽な指示をされた時はサラリーマンの人はどう対処しているんですか?尺八界なら無いと思いますか?これから私が言う事は尺八に関する実話です。
西日本のある製管師が、住居からは離れた西日本の某大都市で展示会をやりました。その当日、5人ほどの集団が入場して、大勢の客の前で口々に並んでいる尺八を酷評しました。全員がそこの都市を地盤とする製管師の吹奏の弟子です。その師匠から直接的な支持が有ったかどうかは分かりません。多分その製管師の人柄からいって無かったと思います。
こういう変な事は、ホンの十数年前までの尺八界ではシバシバ耳にしました。演奏間際になって尺八家がゴネて条件アップをさせた。気に入らない者が出ている演奏会に出演予定の弟子にストップをかけた。会を止めた人の所へ師匠の意を受けた弟子が行き「免状の返還と免状料の倍返し」を要求した。もっと酷いヒドイケース(師匠の命令で事件にかかわらされた弟子がノイローゼになり、自殺か事故か分からないが若くして死亡した)も有ります。いずれも人に知られた尺八家のケースです。
尺八では、こういう強い支配力を師匠が発揮する事は今は有りません。こういう反則に類する指示は昔は大なり小なり有ったものです。今は無いのは、尺八の教授産業の面が落ちぶれて、「師匠の無理な要求をきいたって何も良い事なんか無い」と皆が思う様な時代になった事も有るし、師匠にそこまでの感情を持たなくなったことも有ると思います。
でも、芸でも勝負事でも程度こそあれ、強く(うまく)なる為には無理は有りましょう。「それでも良い」と言う人だっておりましょう。今の何にでも優しさを求める風潮、これが先に行って、はたして良いことか悪いことか、テレビなんかの大衆迎合では片付かない問題だと思います。「スポコン」を支持している者だって、まだいるんですよ。だってオトナなんだから自分で判断すれば良いと思うんです。
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