メキシコ
- 2018/06/03
- 16:28
1週間ほど前に岐阜の観光案内所から突然電話がありました。「メキシコの方が尺八を買いたいと言っています」。それで探したと言いますが、けど岐阜にはプロ製管師はいないですわな。それでインターネットで検索して私の所に電話したんですと。日本の観光協会って親切ですね。前から韓国に行くたびに、その尋常ではない親切さに触れ、「日本でもこれくらいだったら良いのに」と思っていましたが、何のことは無い、いつの間にか日本も韓国並みになりました。
日本人だって本当は韓国人に負けないくらい親切なんです。でも外国人と向き合うと、言葉の通じない気恥ずかしさが先に立ってしまい、前は心ならずもブッキラボウな態度をとる人が多かった。
私も親切な事では人語に落ちませんから、「私の所は遠いですよ。中京地区、東海地区にはプロはいませんが、そこから近い近畿には優秀な尺八製作者が大勢いますから、その人達の住所を教えますよ」と言ったのですが、「東京に行く予定が有るそうです」との事なので、それならと迎え入れました。
これまで中米南米の人にも尺八を買っていただきました。ブラジルが一番多く、後はボリビア、ジャマイカ、グアテマラです。メキシコ、このラテンアメリカの大国からは注文が来たことも無いし、その前に尺八吹きがいるという話も聞いた事が有りません。
前に吉沢政和さんというロスアンゼルス在住の人がいて、毎年夏に日本に来る(帰る?)たびに2~3本ずつ私の尺八を買ってくださいました。その尺八はアメリカに持って帰って、ガーディナーで売ったのです。ガーディナーは、その名の通り、日本人の庭師が造った街です。ロサンゼルスの豪壮な邸宅の庭を作り維持する為に日本人庭師が大量に移住し、遂に街を一つ造るまでになりました。
このガーディナーの日本人達の間で尺八がブームになっていて、20年くらい前ですが、そこから買いに来た人もいました。その人の話では「自分のグループだけで、尺八吹きが20人くらいいる」という事でした。その後は吉沢さんが毎年来てくれましたが、残念な事に若くして亡くなってしまいました。
彼は ギタリストの喜多嶋修と友達で、ロスアンゼルスを中心に音楽活動をしていました。彼にメキシコでの尺八販売の可能性について訊いた事が有ります。「無理です」が返事でした。ついでに石川さゆりと喜多嶋修の不倫の噂についても訊きましたが、彼の答えは、「絶対に無い。ただの友達」との事でした。別に本当でも嘘でも良いですよ。私は石川さゆりも内藤洋子も好きじゃないんです。でも、彼が亡くなって以来、ガーディナーでの尺八事情も全く分からなくなりました。生きていれば私のアメリカ展示会のエージェントになってもらえたのに・・・。
40年前ですが、「世界の半分くらいの国に行った事が有る」という人と知り合いました。「1年くらい日本で働き、金を貯めて海外に行き、何か月かして日本に戻りまた働く」の繰り返し。その為、40近くになっていましたが当然ですが独身です。その人に「今まで行った国で何処が一番良かったですか?」と訊きましたところ、ダントツでメキシコだそうです。「何しろ人が良い。親切で底無しのオヒトヨシぞろい」だそうです。
私が初めてメキシコ人と会話したのは高校3年の時です。相手は例によってプロレスラー。「ザカテカスのピューマ」ことホワン・ラマスです。なるほど私の小さい範囲でも、メキシコ人は皆が陽気でフレンドリーでしたね。
同じころ誰かがチョコチョコっと肩を突くので振り返ると「黒蝙蝠」ロッキー・モンテロでした。「君の英語は変だよ。サイン頂戴はプリーズ・ギブミー・ユアネームサインじゃないよ」。では「どう言えばよいの?」、「プリーズ、サイン、ユアネームだよ」。
でも気楽なだけにイイカゲンな所も有ります。メキシコ人気質を表す言葉「アスタマニアーナ(明日やるよ)」とか言うんでしょう。覆面のメディコ2号。会ったら覆面の奥の目で笑っていましたので、すぐ誰か分かりましたよ。広島の原爆記念公園にも一緒にに行きましたが、巡業中だというのに素顔のままなんですよ。プロレスファンなら、すぐ2年前にも来たルイス・ヘルナンデスだと分かりますって。せっかく「正体不明、謎の怪覆面」で宣伝してんのに、マッタク・・・。プロ根性に欠けますわ。
かくのごとくメキシコ人(モンテロはアメリカ国籍)には「陽気で親切で人懐っこくて気持ち良い人」という記憶しか有りません。顔を憶えてくれた後は、呼びかけはユウではなくて「アミーゴ」ですもんね。
いらした方はドドゥック(ⅮUⅮEK)という8孔のアルメニアの笛の奏者で、尺八も私の息子のコーチで5分くらいでコントロール出来ました。音なんか2,3分で感心するほどの大きい音が出たんですよ。
外国で尺八の講習会をやるとイヤになります。大体の人が10分足らずで音がチャンと出るのです。「笛系楽器の経験者だから当たり前だ」と言うんですかい。でも香港で講習会をやった時ですよ、最後まで音が出なかった人ってフルートのプロだったんですよ。
日本人は最初に尺八を持った時に「こんな感じだろう」というイメージを持って吹いちゃいますよね。もしかして、それがナカナカ音の出ない原因だったりして。
初心者で音が出ない場合って、強く吹いているんですよね。それだと「息の返りが押し戻されて音が出ない」そうです。山形大学工学部の高橋教授の教示です。

左から、美人で評判の私の妻、グレータさん、息子の亮太、クラウディア・フローレスさん、リラちゃん。奥さんは日本が2回目、旦那さんは初めての来日だそうです。
日本人だって本当は韓国人に負けないくらい親切なんです。でも外国人と向き合うと、言葉の通じない気恥ずかしさが先に立ってしまい、前は心ならずもブッキラボウな態度をとる人が多かった。
私も親切な事では人語に落ちませんから、「私の所は遠いですよ。中京地区、東海地区にはプロはいませんが、そこから近い近畿には優秀な尺八製作者が大勢いますから、その人達の住所を教えますよ」と言ったのですが、「東京に行く予定が有るそうです」との事なので、それならと迎え入れました。
これまで中米南米の人にも尺八を買っていただきました。ブラジルが一番多く、後はボリビア、ジャマイカ、グアテマラです。メキシコ、このラテンアメリカの大国からは注文が来たことも無いし、その前に尺八吹きがいるという話も聞いた事が有りません。
前に吉沢政和さんというロスアンゼルス在住の人がいて、毎年夏に日本に来る(帰る?)たびに2~3本ずつ私の尺八を買ってくださいました。その尺八はアメリカに持って帰って、ガーディナーで売ったのです。ガーディナーは、その名の通り、日本人の庭師が造った街です。ロサンゼルスの豪壮な邸宅の庭を作り維持する為に日本人庭師が大量に移住し、遂に街を一つ造るまでになりました。
このガーディナーの日本人達の間で尺八がブームになっていて、20年くらい前ですが、そこから買いに来た人もいました。その人の話では「自分のグループだけで、尺八吹きが20人くらいいる」という事でした。その後は吉沢さんが毎年来てくれましたが、残念な事に若くして亡くなってしまいました。
彼は ギタリストの喜多嶋修と友達で、ロスアンゼルスを中心に音楽活動をしていました。彼にメキシコでの尺八販売の可能性について訊いた事が有ります。「無理です」が返事でした。ついでに石川さゆりと喜多嶋修の不倫の噂についても訊きましたが、彼の答えは、「絶対に無い。ただの友達」との事でした。別に本当でも嘘でも良いですよ。私は石川さゆりも内藤洋子も好きじゃないんです。でも、彼が亡くなって以来、ガーディナーでの尺八事情も全く分からなくなりました。生きていれば私のアメリカ展示会のエージェントになってもらえたのに・・・。
40年前ですが、「世界の半分くらいの国に行った事が有る」という人と知り合いました。「1年くらい日本で働き、金を貯めて海外に行き、何か月かして日本に戻りまた働く」の繰り返し。その為、40近くになっていましたが当然ですが独身です。その人に「今まで行った国で何処が一番良かったですか?」と訊きましたところ、ダントツでメキシコだそうです。「何しろ人が良い。親切で底無しのオヒトヨシぞろい」だそうです。
私が初めてメキシコ人と会話したのは高校3年の時です。相手は例によってプロレスラー。「ザカテカスのピューマ」ことホワン・ラマスです。なるほど私の小さい範囲でも、メキシコ人は皆が陽気でフレンドリーでしたね。
同じころ誰かがチョコチョコっと肩を突くので振り返ると「黒蝙蝠」ロッキー・モンテロでした。「君の英語は変だよ。サイン頂戴はプリーズ・ギブミー・ユアネームサインじゃないよ」。では「どう言えばよいの?」、「プリーズ、サイン、ユアネームだよ」。
でも気楽なだけにイイカゲンな所も有ります。メキシコ人気質を表す言葉「アスタマニアーナ(明日やるよ)」とか言うんでしょう。覆面のメディコ2号。会ったら覆面の奥の目で笑っていましたので、すぐ誰か分かりましたよ。広島の原爆記念公園にも一緒にに行きましたが、巡業中だというのに素顔のままなんですよ。プロレスファンなら、すぐ2年前にも来たルイス・ヘルナンデスだと分かりますって。せっかく「正体不明、謎の怪覆面」で宣伝してんのに、マッタク・・・。プロ根性に欠けますわ。
かくのごとくメキシコ人(モンテロはアメリカ国籍)には「陽気で親切で人懐っこくて気持ち良い人」という記憶しか有りません。顔を憶えてくれた後は、呼びかけはユウではなくて「アミーゴ」ですもんね。
いらした方はドドゥック(ⅮUⅮEK)という8孔のアルメニアの笛の奏者で、尺八も私の息子のコーチで5分くらいでコントロール出来ました。音なんか2,3分で感心するほどの大きい音が出たんですよ。
外国で尺八の講習会をやるとイヤになります。大体の人が10分足らずで音がチャンと出るのです。「笛系楽器の経験者だから当たり前だ」と言うんですかい。でも香港で講習会をやった時ですよ、最後まで音が出なかった人ってフルートのプロだったんですよ。
日本人は最初に尺八を持った時に「こんな感じだろう」というイメージを持って吹いちゃいますよね。もしかして、それがナカナカ音の出ない原因だったりして。
初心者で音が出ない場合って、強く吹いているんですよね。それだと「息の返りが押し戻されて音が出ない」そうです。山形大学工学部の高橋教授の教示です。

左から、美人で評判の私の妻、グレータさん、息子の亮太、クラウディア・フローレスさん、リラちゃん。奥さんは日本が2回目、旦那さんは初めての来日だそうです。
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