曲管
- 2018/06/05
- 18:03
高校の同期会の案内が来ました。ほとんどの者が、もう気楽な御隠居さんですが、それでもまだオイラみたいに現役で稼いでいる者も大勢いますから、開催は土曜です。でも変だよな、この年まで働いているって事は、大半が自営じゃないか?なら曜日なんて関係無いじゃん・・・。
中高一貫教育の男子校だったので、少年期から青春期の入口までを一緒に過ごした仲間。60過ぎてからは何とも懐かしく、2年に1度の会が待ち遠しいですわ。
2年前の同期会にも卒業以来の初参加という者が何人かいました。大兵肥満のIもその1人です。私とは仲良しなので、卒業してからも、よく会っていましたが、同期会は初めての参加です。Iと会った初めのうちは互いに、「チビのくせに生意気だ」、「あのデブ、目障りだ」と思っていましたので、私とは高校時代に何十回も取っ組み合いの喧嘩をした中ですが、気が付いたら仲良くなっていました。そうなってみるとヤツは、乱暴者だけど無類のオヒトヨシだと言う事も分かりました。アダナは豚。私は50年間、これ以外で呼んだ事は有りません。
「オイ、豚。こっちに来て皆と一緒に飲もうぜ」。Iのヤツ、日本でも名だたる生命保険会社のお偉いサンなんですぜ。それで豚とか豚オトコとか呼ばれて、いそいそと相好を崩して寄ってくるのは、同期会とヤツの大好きなSⅯクラブくらいなものでしょう。「ええ~、今泉ってSⅯが趣味だったのか?」だって、知るか、そんな事。富国生命の広報に訊け・・・。
Iとは1度深刻な段階の喧嘩になりました。きっかけは忘れましたが、私が拳にチェーンを巻いて、Iのコメカミを思いっきりブン殴って、棒立ちになったところを同じくチェーンを巻いた拳で金玉を強打したんです。Iは1時間くらい苦悶していまして、当然その2回戦が有りました。
「大橋、脳梗塞だって、念願のカタワになれたじゃないか。オレがしてやろうと思ったのに先を越された」。私、「結婚して子供が出来て良かったな。金玉を潰してインポにしたんじゃねえかと、これでも随分心配したんだぜ」。久しぶりに会うと、年甲斐も無くガキ同士のジャレアイですね。
Iが30歳くらいで一応の立場になった頃、よく決算当日の夜に事務所から電話がかかってきましたわ。「オイ、大橋、何にも言わず保険に入れ」。数字が足らないのですね、ヤツの知能と同じで。
生命保険はとっくに入っていましたし、まだ死ぬ予定は無かったので、そういう時は5年満期の積み立て保険に定期預金のつもりで入りました。
その保険は満期になったおりおり、結婚、家の頭金、家族旅行など、とても役に立ちました。浪費家の私ですから、やってなかったら何に使ったか分からないうちに無くなっていましたよ。
Iは高校時代は吹奏楽部に入っていて、その怪力巨体を見込まれてチューバを担当していました。私などは楽器の知識が深くないので、チューバなんか皆同じ構造だと思っていました。訊いてみると構造的にも、良く工夫されていて、それにより様々なタイプがあるんですね。
チューバの様に管が渦を巻いている楽器は金管では珍しくありません。重厚な低音の魅力にハマれば、「木管並み」とまではいかなくとも、どうしても一定の機能性を維持したうえで、音楽に生かしたいと思いますよね。そうしたら渦巻にするしかないでしょう。
尺八でも、このところますます長管の需要が高まっています。欧米人はもとより、最近では日本でも大きい人が増えました。ですから2尺5寸管(G管)はもう当たり前、先月今月でも2本出荷しました。「木製(竹が無いから)の延べ管」で良ければ3尺管(Ⅾ管)でも、もう5万円で出せます。
でも、いくら大きい人でも尺八では3尺が限界でしょう。それ以上の長さを必要とするなら渦巻を作るしかないですよ。尺八界にはイイカゲンな知識が蔓延っていますから、まだ「曲管と直管では音がどうの」とか真顔で言う人がいますが、「純粋理論」ならともかく、それが本当はどうなのかは、金管を見れば分かります。要は空気の共振ですから、曲がっていても関係無いですね。
ただ、音叉なんかでは質量の伝道による振動ですけど、尺八だと管内部を息が流れますから、機械で判断するレベルの「流体力学理論」では、厳密には違うのでしょう。でも御安心を、アナタにも私にも違いは分りません。イヤイヤ、失礼を申したのかも知れません。何しろ、この尺八界という所は「竹の硬さで音が違う。私には分かる」と言う本物の「超能力者」が、少なくなったとは言え、まだ多数生息している世界ですからね。
それで尺八で渦巻管は有るのか?30年以上も前から有りまっせ。田嶋直士さんの3尺5寸(A管)がそうです。実寸が3尺8寸近いですから、身長168センチの田嶋さんでは渦巻で作るしかなかったのです。ちなみに製作者は尾崎澤山さん。曲がっている部分は塩ビでした。
中高一貫教育の男子校だったので、少年期から青春期の入口までを一緒に過ごした仲間。60過ぎてからは何とも懐かしく、2年に1度の会が待ち遠しいですわ。
2年前の同期会にも卒業以来の初参加という者が何人かいました。大兵肥満のIもその1人です。私とは仲良しなので、卒業してからも、よく会っていましたが、同期会は初めての参加です。Iと会った初めのうちは互いに、「チビのくせに生意気だ」、「あのデブ、目障りだ」と思っていましたので、私とは高校時代に何十回も取っ組み合いの喧嘩をした中ですが、気が付いたら仲良くなっていました。そうなってみるとヤツは、乱暴者だけど無類のオヒトヨシだと言う事も分かりました。アダナは豚。私は50年間、これ以外で呼んだ事は有りません。
「オイ、豚。こっちに来て皆と一緒に飲もうぜ」。Iのヤツ、日本でも名だたる生命保険会社のお偉いサンなんですぜ。それで豚とか豚オトコとか呼ばれて、いそいそと相好を崩して寄ってくるのは、同期会とヤツの大好きなSⅯクラブくらいなものでしょう。「ええ~、今泉ってSⅯが趣味だったのか?」だって、知るか、そんな事。富国生命の広報に訊け・・・。
Iとは1度深刻な段階の喧嘩になりました。きっかけは忘れましたが、私が拳にチェーンを巻いて、Iのコメカミを思いっきりブン殴って、棒立ちになったところを同じくチェーンを巻いた拳で金玉を強打したんです。Iは1時間くらい苦悶していまして、当然その2回戦が有りました。
「大橋、脳梗塞だって、念願のカタワになれたじゃないか。オレがしてやろうと思ったのに先を越された」。私、「結婚して子供が出来て良かったな。金玉を潰してインポにしたんじゃねえかと、これでも随分心配したんだぜ」。久しぶりに会うと、年甲斐も無くガキ同士のジャレアイですね。
Iが30歳くらいで一応の立場になった頃、よく決算当日の夜に事務所から電話がかかってきましたわ。「オイ、大橋、何にも言わず保険に入れ」。数字が足らないのですね、ヤツの知能と同じで。
生命保険はとっくに入っていましたし、まだ死ぬ予定は無かったので、そういう時は5年満期の積み立て保険に定期預金のつもりで入りました。
その保険は満期になったおりおり、結婚、家の頭金、家族旅行など、とても役に立ちました。浪費家の私ですから、やってなかったら何に使ったか分からないうちに無くなっていましたよ。
Iは高校時代は吹奏楽部に入っていて、その怪力巨体を見込まれてチューバを担当していました。私などは楽器の知識が深くないので、チューバなんか皆同じ構造だと思っていました。訊いてみると構造的にも、良く工夫されていて、それにより様々なタイプがあるんですね。
チューバの様に管が渦を巻いている楽器は金管では珍しくありません。重厚な低音の魅力にハマれば、「木管並み」とまではいかなくとも、どうしても一定の機能性を維持したうえで、音楽に生かしたいと思いますよね。そうしたら渦巻にするしかないでしょう。
尺八でも、このところますます長管の需要が高まっています。欧米人はもとより、最近では日本でも大きい人が増えました。ですから2尺5寸管(G管)はもう当たり前、先月今月でも2本出荷しました。「木製(竹が無いから)の延べ管」で良ければ3尺管(Ⅾ管)でも、もう5万円で出せます。
でも、いくら大きい人でも尺八では3尺が限界でしょう。それ以上の長さを必要とするなら渦巻を作るしかないですよ。尺八界にはイイカゲンな知識が蔓延っていますから、まだ「曲管と直管では音がどうの」とか真顔で言う人がいますが、「純粋理論」ならともかく、それが本当はどうなのかは、金管を見れば分かります。要は空気の共振ですから、曲がっていても関係無いですね。
ただ、音叉なんかでは質量の伝道による振動ですけど、尺八だと管内部を息が流れますから、機械で判断するレベルの「流体力学理論」では、厳密には違うのでしょう。でも御安心を、アナタにも私にも違いは分りません。イヤイヤ、失礼を申したのかも知れません。何しろ、この尺八界という所は「竹の硬さで音が違う。私には分かる」と言う本物の「超能力者」が、少なくなったとは言え、まだ多数生息している世界ですからね。
それで尺八で渦巻管は有るのか?30年以上も前から有りまっせ。田嶋直士さんの3尺5寸(A管)がそうです。実寸が3尺8寸近いですから、身長168センチの田嶋さんでは渦巻で作るしかなかったのです。ちなみに製作者は尾崎澤山さん。曲がっている部分は塩ビでした。
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