毒婦

このところ婚約者や旦那を毒や練炭で殺害したのではないかと言うトンデモナイ疑いをかけられている女の人が相次いで出てきました。ブルブル、私も女性には縁の有るクチですから気をつけよう。でもマア私は借金も無いかわりに大した財産も無いし、まずまず大丈夫でしょう。
それでも何ですな、昔も「妲己のお百」とか「夜嵐お絹」とかのコワイオカタがいましたが、今は疑いをかけられても海坊主のせいには出来ませんや。やったんならやったと言いなされ。人間いさぎ良いのが一番でっせ、「虎は死して皮を残し人は死して名を残す」と言いまっしゃろ。　夜嵐の　醒めて跡無し　花の夢。　たとえ晒し首になっても千載に悪名と文学を残せたんですからホンモウ、でもないか・・・
　それにしても週刊誌で「毒婦」として御高名なカタガタ、皆さん他にイロオトコがいる様子も無いし、そう言っちゃ何ですが、皆様そろって、あまり美人でもないし、どうして次々と男が引っかかったんですかね？　アッ、疑惑が本当としてですよ。

おっと本題本題・・・。歌謡曲「明治一代女」、私の世代の者はたいがい歌えます、ういた～う～いたと浜町河岸に～うかれヤ～ナギの、そのモデルになったのが花井お梅でござんす。お梅は峯吉殺しで長期刑をくらって出所した後、旅役者としてドサ回りをしていましたが、看板出し物が「峯吉殺し」と言いますから、実に女はタフなもんですな。

私のお客に旅役者の方がいます、一家で旅回り。当時、子役として活躍していた小学生と中学生の子供も一緒でした。学校も三月ごとに転校と言いますから、それも大変です。お父さんも子供二人も尺八を吹いていて、僭越ながら私が少しコーチしました。出し物が「明治一代女」ですから、ツとハの半音が必要で七孔を勧めました。

演歌を吹こうとしたら五孔は不便ですが、それを楽々吹くのが林鈴麟さん。まったく尊敬しますよ。「尺八なんとか党」って有りますが、最初のCDでは感心したのは林さんだけです。
言っときますけど手のことでは無いですよ。演歌や民謡の手なんて、動かすだけなら誰でも出来ますがな。