二つの道
- 2018/10/30
- 10:13
東北の展示会が終わりました。仙台での展示会では東北大学邦楽部の人達が10人近く来ました。同倶楽部は現在百名弱、その三分の一が尺八ですから、その尺八の30パーセントくらいの人が来てくれたわけです。
そして驚くのは、その基礎的吹奏力の異常な高さです。なんじゃいこりゃ、そういう感じです。大学生ですから3年、4年が上手いのは当然ですが、それにしても「上手い」のレベルが違います。さらに驚いたのは、1年の女子が2人来ましたが、もう音が出来ていた事です。「出ている」ではないのです。師範の平均水準(もっと上だと思いますがね)の音だと言う事です。
こういう現象は、これまで笛系楽器のプロ・セミプロ達が参入してくる中国では普通に見てきた事なんですが、日本の尺八も明らかに新たなステージに上がりました。
もう今更言う事では無いですが、東北でも流、社中は終末期に入っています。すでに私の予想する最終形態まで10年位です。でも、ここで「まだ見た事のない尺八界」の可能性を具体的に見れて実に楽しかったです。
どうしてこんなに上手いのか?逆に考えると、楽器習得では、このくらいが本当は当たり前なのかも知れません。ですから、「何故これまでの尺八界の構成員が、平均レベルでは、他の楽器と比較にならないほど下手だったのかを論じるべき」という意見も有りましょう。
「皆が分かっている事を今更」では無いのですよ。それはそれで趣味、音楽というものの別の在り方です。カラオケや昔の歌声喫茶の様に、音痴でも何でも関係無く楽しめるのが「豊かな趣味の世界」ですわ。他に楽器をやった事の無い人でも尺八なら入れますよね。ド下手老人が大きな顔で、若い者に自分の音楽、楽器観を言える楽器って素晴らしいと思いませんか。
流や社中の消滅は時代の流れですが、この上手下手に関係なく入れる世界が依然として残っているのが尺八の良い所です。でも、これまでの流、社中では「尺八は好きだが実を言えば曲は嫌い」の勉強、修行の世界。そして今は「好きな事だけやる」の楽しみの世界です。
ですから、次の時代にも「定年後に入る生き甲斐カルチャー」、「気楽に入れる仲間ウチの趣味」として、尺八そのものは生き残ると思います。そして、それとは別に高度な演奏力を持った尺八界も確立します。こりゃ楽しいゾ~・・・。
ですから尺八そのものも現在2極化の方向に進んでいます。たとえば三浦龍畝さんの尺八は、価格が高くともファンは年単位で待って買うのです。そして私の5万円以下の尺八は作るそばから売れてしまいます。つまり、少数のファン相手にしても、その尺八が「これっきゃ無い」と思わせれば良いのです。その対極として、初めから高額尺八を購入対象と考えていない人むけに10万以下で提供するかです。そしてですな、この中間(プロ製管師の約7割)は今現在もう埋没しているんですよ。
定年後の趣味に、10万以上の尺八が売れると思うのは虚妄です。その証拠が現状です。みな廃業寸前じゃないの。流や社中に新しい人が入らず、しかも、すでに尺八が行き渡っている現在、尺八製作者は、この二つの道しか生き残るのは不可能です。言っときますが、製管師が自分の判断ミスで潰れる事は自由ですよ。自己責任ですからね。30年前からの私の警告を聞き流して苦境に入ったって同情出来ませんね。
製管師に技量が有れば、その少数ファンは高くとも待ってでも買う。三浦龍畝の様に、三塚泉州の様に、尾崎澤山の様に。そして私、「どうしてこのレベルの尺八を、この安価で提供できるんだろう?」と自分でも不思議がるベルにまで行けば、展示会を開けば完売。日常でも常に「飛ぶように売れる」。
20年にわたる業界売り上げ1位は、オレのビジュアルのせいなんかじゃねえぜ。チョットは有るかも知れないけど・・・。
そして驚くのは、その基礎的吹奏力の異常な高さです。なんじゃいこりゃ、そういう感じです。大学生ですから3年、4年が上手いのは当然ですが、それにしても「上手い」のレベルが違います。さらに驚いたのは、1年の女子が2人来ましたが、もう音が出来ていた事です。「出ている」ではないのです。師範の平均水準(もっと上だと思いますがね)の音だと言う事です。
こういう現象は、これまで笛系楽器のプロ・セミプロ達が参入してくる中国では普通に見てきた事なんですが、日本の尺八も明らかに新たなステージに上がりました。
もう今更言う事では無いですが、東北でも流、社中は終末期に入っています。すでに私の予想する最終形態まで10年位です。でも、ここで「まだ見た事のない尺八界」の可能性を具体的に見れて実に楽しかったです。
どうしてこんなに上手いのか?逆に考えると、楽器習得では、このくらいが本当は当たり前なのかも知れません。ですから、「何故これまでの尺八界の構成員が、平均レベルでは、他の楽器と比較にならないほど下手だったのかを論じるべき」という意見も有りましょう。
「皆が分かっている事を今更」では無いのですよ。それはそれで趣味、音楽というものの別の在り方です。カラオケや昔の歌声喫茶の様に、音痴でも何でも関係無く楽しめるのが「豊かな趣味の世界」ですわ。他に楽器をやった事の無い人でも尺八なら入れますよね。ド下手老人が大きな顔で、若い者に自分の音楽、楽器観を言える楽器って素晴らしいと思いませんか。
流や社中の消滅は時代の流れですが、この上手下手に関係なく入れる世界が依然として残っているのが尺八の良い所です。でも、これまでの流、社中では「尺八は好きだが実を言えば曲は嫌い」の勉強、修行の世界。そして今は「好きな事だけやる」の楽しみの世界です。
ですから、次の時代にも「定年後に入る生き甲斐カルチャー」、「気楽に入れる仲間ウチの趣味」として、尺八そのものは生き残ると思います。そして、それとは別に高度な演奏力を持った尺八界も確立します。こりゃ楽しいゾ~・・・。
ですから尺八そのものも現在2極化の方向に進んでいます。たとえば三浦龍畝さんの尺八は、価格が高くともファンは年単位で待って買うのです。そして私の5万円以下の尺八は作るそばから売れてしまいます。つまり、少数のファン相手にしても、その尺八が「これっきゃ無い」と思わせれば良いのです。その対極として、初めから高額尺八を購入対象と考えていない人むけに10万以下で提供するかです。そしてですな、この中間(プロ製管師の約7割)は今現在もう埋没しているんですよ。
定年後の趣味に、10万以上の尺八が売れると思うのは虚妄です。その証拠が現状です。みな廃業寸前じゃないの。流や社中に新しい人が入らず、しかも、すでに尺八が行き渡っている現在、尺八製作者は、この二つの道しか生き残るのは不可能です。言っときますが、製管師が自分の判断ミスで潰れる事は自由ですよ。自己責任ですからね。30年前からの私の警告を聞き流して苦境に入ったって同情出来ませんね。
製管師に技量が有れば、その少数ファンは高くとも待ってでも買う。三浦龍畝の様に、三塚泉州の様に、尾崎澤山の様に。そして私、「どうしてこのレベルの尺八を、この安価で提供できるんだろう?」と自分でも不思議がるベルにまで行けば、展示会を開けば完売。日常でも常に「飛ぶように売れる」。
20年にわたる業界売り上げ1位は、オレのビジュアルのせいなんかじゃねえぜ。チョットは有るかも知れないけど・・・。
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