時間稼ぎ
- 2019/01/21
- 09:45
今は人類史上で稀にみる大革命の序盤真っただ中です。人工知能(AI)の発達が、これまで人類が営々として積み上げてきた、経験知の一切を劇的に変えてしまうでしょう。
まだ事態は始まったばかりなので、その変革は「便利になったもんだ」の範囲ですが、人工知能が「あらゆる面で人類の脳を越える」と予想される(技術的特異点=シンギュラリティ)2045年になると、はたして人間の意識はどう変わるのでしょうか?そして、その先、人工知能そのものがコンピューター同士で会話して、自己進化していく局面。その段階では人工知能が文字通り「人類最後の発明」となります。そうなると、もう今の人で、どういう社会になるかを断言出来る人っていないのではないですかね。
人工知能の様に自己進化する「疑似生命体」との共存は、これまで人間が全く経験しなかった事態です。同じく人間の発明した「疑似生命体」である神は、当り前ですが、自己増殖の機能を所有しないので、人間の想像力の範囲を超える事は有りませんでした。分かり易く言えば、「一瞬で地球を消滅」出来ても、実験と理論が必要な、たとえば原子核分裂には思いいたらないわけです。
つい30年前でも、まだ、「人間の頭脳と同等の物をコンピューターで作ろうとすれば、地球より大きくなる。そんな事は有り得ない」と根拠不明の説を述べる人が時としていました。勿論、脳の専門家からは、そんな事は聞いた経験が有りません。「脳の内部は分からない事だらけだ」という事と、「人間の脳の能力容量の大きさは分かっている」と言う事とは別の話だという事です。「科学で分からない事は沢山有る」、そういう万人が賛同する事実は、けっして「自然科学の根本定理を疑う」という、オトナの世界では嘲笑される愚行を正当化したりしません。
IQは人間の脳の機能の一部を計る数値だとしても、その限界は200くらいだそうですが、人工知能は自己増殖の結果、たかだか数十年でIQ10000に達してしまうと言わていますわな。でもまあ、その時代までは、今年69の私は、いくら肉、卵などの「体に優しい物」を多食しても、たぶん生きられないでしょう。それどころか、加えてニンニク、朝鮮人参、マムシ等、あらゆる手を尽くしても、2045年頃のシンギュラリティまででもアブナイものだと思います。
そう、ダイイチ私の頭ではついていけない。諦めました。ですから私は刻々とAIが発達する事態に対して、ただ阿呆のごとく受け入れるだけしか出来ません。
しかし、なおしばらく「時間稼ぎ」とも言うべき時間が残っています。これからの長い人類とAIとの共存の歴史の中では、ほんの一瞬ですが、私には残り時間の全て。すなわち「全て」です。
私が生きている間に起こる事を予想してみれば、まず尺八は、すぐに楽器としての完成形態をAIの力で見つけるでしょう。たとえそれが理論上のモノで、しかも複数にしろ、ともかく問答無用の完成形です。
でも、ここからがネエ。まず、完成形と言ったところで楽器としてのです。吹くのは人間。人工知能がどうであれ下手で未熟で自己撞着する人間です。それと、別に「不完全だから良い。完成形なんて魅力が無い」と主張する人も決して無くならないでしょう。
また機械では無く、性能の大半が吹く人の能力に委ねられる尺八の様なケースでは、「どっちが上か数値的には優劣がつくかも知れないけど、どっちにしろ吹けるんだから、仲良くしている貴方から買うよ」、が将来にわたっても購入者の心を支配すると思います。
人工知能が、やがては「不完全の美しさ」とか「揺らぎの心地良さ」と言った尺八音楽の長所をもパターンの一つとして認識するにせよ、この「品質は悪いのかも知れないけど貴方が好きだから買う」までの領域までは、まだナカナカ。すくなくとも私の生きている間には到達しないと思います。「神や霊魂が実体としては存在しない」なんて事は、人工知能がシンギュラリティに達していない今の時点でも、ほとんどの人が分かっています。でも、「神を信じる事の大切さ」は多くの人が頷きますし、「霊なんて無いから墓参りなんてしない」は、むしろ少数派でしょう。私の知る限り、そういう人の多くは、「霊を信じないから」と言うより、むしろ職業仏教への反感の方が大きいと思います。
月や星が石や核融合反応であることは知っていても、やはり夜空を眺めては「美しい」と思うでしょう。そこを尺八は「売っている」んですて。
そう信じた上で、残りの時間を頑張りますべえ・・・。
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まだ事態は始まったばかりなので、その変革は「便利になったもんだ」の範囲ですが、人工知能が「あらゆる面で人類の脳を越える」と予想される(技術的特異点=シンギュラリティ)2045年になると、はたして人間の意識はどう変わるのでしょうか?そして、その先、人工知能そのものがコンピューター同士で会話して、自己進化していく局面。その段階では人工知能が文字通り「人類最後の発明」となります。そうなると、もう今の人で、どういう社会になるかを断言出来る人っていないのではないですかね。
人工知能の様に自己進化する「疑似生命体」との共存は、これまで人間が全く経験しなかった事態です。同じく人間の発明した「疑似生命体」である神は、当り前ですが、自己増殖の機能を所有しないので、人間の想像力の範囲を超える事は有りませんでした。分かり易く言えば、「一瞬で地球を消滅」出来ても、実験と理論が必要な、たとえば原子核分裂には思いいたらないわけです。
つい30年前でも、まだ、「人間の頭脳と同等の物をコンピューターで作ろうとすれば、地球より大きくなる。そんな事は有り得ない」と根拠不明の説を述べる人が時としていました。勿論、脳の専門家からは、そんな事は聞いた経験が有りません。「脳の内部は分からない事だらけだ」という事と、「人間の脳の能力容量の大きさは分かっている」と言う事とは別の話だという事です。「科学で分からない事は沢山有る」、そういう万人が賛同する事実は、けっして「自然科学の根本定理を疑う」という、オトナの世界では嘲笑される愚行を正当化したりしません。
IQは人間の脳の機能の一部を計る数値だとしても、その限界は200くらいだそうですが、人工知能は自己増殖の結果、たかだか数十年でIQ10000に達してしまうと言わていますわな。でもまあ、その時代までは、今年69の私は、いくら肉、卵などの「体に優しい物」を多食しても、たぶん生きられないでしょう。それどころか、加えてニンニク、朝鮮人参、マムシ等、あらゆる手を尽くしても、2045年頃のシンギュラリティまででもアブナイものだと思います。
そう、ダイイチ私の頭ではついていけない。諦めました。ですから私は刻々とAIが発達する事態に対して、ただ阿呆のごとく受け入れるだけしか出来ません。
しかし、なおしばらく「時間稼ぎ」とも言うべき時間が残っています。これからの長い人類とAIとの共存の歴史の中では、ほんの一瞬ですが、私には残り時間の全て。すなわち「全て」です。
私が生きている間に起こる事を予想してみれば、まず尺八は、すぐに楽器としての完成形態をAIの力で見つけるでしょう。たとえそれが理論上のモノで、しかも複数にしろ、ともかく問答無用の完成形です。
でも、ここからがネエ。まず、完成形と言ったところで楽器としてのです。吹くのは人間。人工知能がどうであれ下手で未熟で自己撞着する人間です。それと、別に「不完全だから良い。完成形なんて魅力が無い」と主張する人も決して無くならないでしょう。
また機械では無く、性能の大半が吹く人の能力に委ねられる尺八の様なケースでは、「どっちが上か数値的には優劣がつくかも知れないけど、どっちにしろ吹けるんだから、仲良くしている貴方から買うよ」、が将来にわたっても購入者の心を支配すると思います。
人工知能が、やがては「不完全の美しさ」とか「揺らぎの心地良さ」と言った尺八音楽の長所をもパターンの一つとして認識するにせよ、この「品質は悪いのかも知れないけど貴方が好きだから買う」までの領域までは、まだナカナカ。すくなくとも私の生きている間には到達しないと思います。「神や霊魂が実体としては存在しない」なんて事は、人工知能がシンギュラリティに達していない今の時点でも、ほとんどの人が分かっています。でも、「神を信じる事の大切さ」は多くの人が頷きますし、「霊なんて無いから墓参りなんてしない」は、むしろ少数派でしょう。私の知る限り、そういう人の多くは、「霊を信じないから」と言うより、むしろ職業仏教への反感の方が大きいと思います。
月や星が石や核融合反応であることは知っていても、やはり夜空を眺めては「美しい」と思うでしょう。そこを尺八は「売っている」んですて。
そう信じた上で、残りの時間を頑張りますべえ・・・。
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